「おひかえなすって!
手前いたって不調法、あげますことは、前後間違いましたら御免お許し蒙ります。
手前、生国と発しますは!相模の国の生まれ、わけあって、下総の育ちにござんす!
縁あって、中野一家にわらじを脱ぎ、盃事をいただいた若いもんでござんす。
姓は中野、名は人呼んで「もん次郎」と発します。
以後、親分のワルポン共々に、お見知りおきのほど、おたの申します。」
なんて犬仲間に仁義を切ったかどうかは定かではない。
「もん次郎は洋犬なんだから、そんな仁義を切るはずがないじゃないですか!かわいそうだから、そんな子にしないで!」とワイフの声が飛んできた。
股旅物に出てくるような名前の「もん次郎」は、いずれにしても、町内会では至って有名人(犬)である。
「流星、胸白、四白、先明かり」。まさに名馬(犬)の様相!
即ち、全身真っ黒のふさふさした長い体毛で被われています。
額から鼻筋にかけて、すーっと流れ星が通ったように真っ白の線があり、人形のスカンクみたい。
胸は純白で、ピンとしたタキシードを着こなした紳士のようです。
四本の足先はともに、白いソックスを履いているよう。
さらに尻尾の先が白い灯かりを付けて歩くたびにフリフリと縦に横に揺れるんです。
シェットランドとボーダーコリーのハーフ、世界に一匹しかいない、とってもハンサムで、かわいい奴なんです。
その上、気がやさしくてたくましく、まるで、タッキーかハンカチ王子みたいにモテモテで、それもかわいいガールフレンドがたくさんいるんです。
それに引き換えご主人様は、早朝に「ぼーっと」家を出て、暗くなってから「ぼーっと」帰って来る、まさしく絵に描いたような典型的な千葉都民です。町内会ではほとんど知っている人もいない寂しさです。
それでも、もん次郎を連れての散歩では彼のおかげで、犬仲間にはかなりその名が通っています。但し、本名ではなくて、あくまで「もんちゃんのお父さん」と呼ばれるだけなんですけど!
で、会う人毎に挨拶を交わして、犬をほめあって、気分が良くなって、2kmも3kmも、もん次郎の言うがままに散歩を続けるのでありました。
犬仲間の挨拶語録はほとんど決まっています。
・コンニチハ、オハヨウゴザイマス、コンバンハなどの声掛け挨拶
・良い天気ですね、あめふりそう、風が強いですね、などの天気情報交換
・寒いですね、暑いね、過ごしやすい日ね、などの体感気温情報交換
・これから? もうお帰り? などの散歩の進捗度調査話
・どちらへ? お使い? 買い物?などの行動調査
・かわいいわ、お利口そう、賢いわね、大きくなったね、元気ね、おとなしいね、 などのほめ言葉
・お名前は? いくつ、男の子女の子、何犬などの身上調査
・では又ね、元気に行っといで、車に気をつけてなどの別れの挨拶
情報交換は
・餌の良し悪し情報交換
・おすすめ散歩コース情報交換
・その場にいない犬仲間の犬の近況情報交換
・おやつの良し悪し情報交換
・動物病院の情報交換
・愛犬グッズの情報交換
・体調の情報交換
後の会話は、愛犬ほったらかしてのいつもの女房族の井戸端会議。もっとも、私は参加しませんが・・・(入れてもらえませんが)
そんなモテモテのもん次郎ではありましたが、最近とみに年老いました。
もん次郎の生年月日は平成5年5月23日であります。当年14歳と2ヶ月半であります。
犬の年齢を人間に換算すると、最初の1年で20歳となり、以後1年に6歳づつ年老いるそうです。
この理論で計算すると、さしづめ、もん次郎は99歳の高齢となりましたので仕方ありません。
若い時にはあんなに歩き回ったもん次郎も、今では18戸の街区約300mを一回りするのがやっとです。
それも30分もかけて、そろりそろり、とたとた、とてとて、とぼとぼ、のそのそ、ふらふら、ポテポテ、ポトポト、もさもさ、もそもそ、よたよた、よちよち、ガタピシ、ゴトピシ、トッテンカン、カッテンカン・・・、ゆっくりゆっくり歩きます。時速0.6km/Hです。
散歩から帰って、家の石段を登る時など下から上を見上げて、1分も3分も呼吸を整えてから、「さあ!登るぞ!」とばかりに一大決心をして、のそりのそりと這いつくばって、やっとこさのどっこいしょの様子。登りきると立ってられなくて、すぐさまドテッと門扉のところで寝っ伏します。
部屋では一日中エアコン付けっ放しで寝てばっか。
そんなでも、食欲だけは旺盛で、食い意地だけは誰にも負けません。排便も良好、この夏は何としてでも越せそうです。(9月23日で100歳になります。)
それに、彼女んちの前では必ずいつも立ち止まり、中の様子を窺っています。
時には庭に放たれた彼女が駆け寄ってきて、門扉の隙間から鼻をくっつけあってスキンシップ。
あれで、結構もてるし、色気は盛んで失っていません。
飼い主に似たのかな?
手前いたって不調法、あげますことは、前後間違いましたら御免お許し蒙ります。
手前、生国と発しますは!相模の国の生まれ、わけあって、下総の育ちにござんす!
縁あって、中野一家にわらじを脱ぎ、盃事をいただいた若いもんでござんす。
姓は中野、名は人呼んで「もん次郎」と発します。
以後、親分のワルポン共々に、お見知りおきのほど、おたの申します。」
なんて犬仲間に仁義を切ったかどうかは定かではない。
「もん次郎は洋犬なんだから、そんな仁義を切るはずがないじゃないですか!かわいそうだから、そんな子にしないで!」とワイフの声が飛んできた。
股旅物に出てくるような名前の「もん次郎」は、いずれにしても、町内会では至って有名人(犬)である。
「流星、胸白、四白、先明かり」。まさに名馬(犬)の様相!
即ち、全身真っ黒のふさふさした長い体毛で被われています。
額から鼻筋にかけて、すーっと流れ星が通ったように真っ白の線があり、人形のスカンクみたい。
胸は純白で、ピンとしたタキシードを着こなした紳士のようです。
四本の足先はともに、白いソックスを履いているよう。
さらに尻尾の先が白い灯かりを付けて歩くたびにフリフリと縦に横に揺れるんです。
シェットランドとボーダーコリーのハーフ、世界に一匹しかいない、とってもハンサムで、かわいい奴なんです。
その上、気がやさしくてたくましく、まるで、タッキーかハンカチ王子みたいにモテモテで、それもかわいいガールフレンドがたくさんいるんです。
それに引き換えご主人様は、早朝に「ぼーっと」家を出て、暗くなってから「ぼーっと」帰って来る、まさしく絵に描いたような典型的な千葉都民です。町内会ではほとんど知っている人もいない寂しさです。
それでも、もん次郎を連れての散歩では彼のおかげで、犬仲間にはかなりその名が通っています。但し、本名ではなくて、あくまで「もんちゃんのお父さん」と呼ばれるだけなんですけど!
で、会う人毎に挨拶を交わして、犬をほめあって、気分が良くなって、2kmも3kmも、もん次郎の言うがままに散歩を続けるのでありました。
犬仲間の挨拶語録はほとんど決まっています。
・コンニチハ、オハヨウゴザイマス、コンバンハなどの声掛け挨拶
・良い天気ですね、あめふりそう、風が強いですね、などの天気情報交換
・寒いですね、暑いね、過ごしやすい日ね、などの体感気温情報交換
・これから? もうお帰り? などの散歩の進捗度調査話
・どちらへ? お使い? 買い物?などの行動調査
・かわいいわ、お利口そう、賢いわね、大きくなったね、元気ね、おとなしいね、 などのほめ言葉
・お名前は? いくつ、男の子女の子、何犬などの身上調査
・では又ね、元気に行っといで、車に気をつけてなどの別れの挨拶
情報交換は
・餌の良し悪し情報交換
・おすすめ散歩コース情報交換
・その場にいない犬仲間の犬の近況情報交換
・おやつの良し悪し情報交換
・動物病院の情報交換
・愛犬グッズの情報交換
・体調の情報交換
後の会話は、愛犬ほったらかしてのいつもの女房族の井戸端会議。もっとも、私は参加しませんが・・・(入れてもらえませんが)
そんなモテモテのもん次郎ではありましたが、最近とみに年老いました。
もん次郎の生年月日は平成5年5月23日であります。当年14歳と2ヶ月半であります。
犬の年齢を人間に換算すると、最初の1年で20歳となり、以後1年に6歳づつ年老いるそうです。
この理論で計算すると、さしづめ、もん次郎は99歳の高齢となりましたので仕方ありません。
若い時にはあんなに歩き回ったもん次郎も、今では18戸の街区約300mを一回りするのがやっとです。
それも30分もかけて、そろりそろり、とたとた、とてとて、とぼとぼ、のそのそ、ふらふら、ポテポテ、ポトポト、もさもさ、もそもそ、よたよた、よちよち、ガタピシ、ゴトピシ、トッテンカン、カッテンカン・・・、ゆっくりゆっくり歩きます。時速0.6km/Hです。
散歩から帰って、家の石段を登る時など下から上を見上げて、1分も3分も呼吸を整えてから、「さあ!登るぞ!」とばかりに一大決心をして、のそりのそりと這いつくばって、やっとこさのどっこいしょの様子。登りきると立ってられなくて、すぐさまドテッと門扉のところで寝っ伏します。
部屋では一日中エアコン付けっ放しで寝てばっか。
そんなでも、食欲だけは旺盛で、食い意地だけは誰にも負けません。排便も良好、この夏は何としてでも越せそうです。(9月23日で100歳になります。)
それに、彼女んちの前では必ずいつも立ち止まり、中の様子を窺っています。
時には庭に放たれた彼女が駆け寄ってきて、門扉の隙間から鼻をくっつけあってスキンシップ。
あれで、結構もてるし、色気は盛んで失っていません。
飼い主に似たのかな?