俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『矢立の杉』

2012-12-04 12:42:20 | 観光地
こんなことがあっていいのか!
笹子トンネルの天井崩落事故のニュースには驚きました。

トンネルのてっぺんのコンクリートの壁に、鉛直に穿けた孔に接着剤を詰め込んで、たった13cmだけ差し込んだΦ16mmのボールトで、重さ1トン以上のコンクリート板を吊るしていたという。
経年変化による接着剤の劣化で抜け落ちてしまったのだ。

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この秋、山梨へ行きました。
大月の猿橋を見物した後、甲州街道を下り、笹子峠の「矢立の杉」に立ち寄りました。
笹子峠は、江戸と諏訪を結ぶ甲州街道のちょうど中間地点にあり、標高が1,096m、急なきつい坂道で街道一番の難所でした。

笹子町追分で甲州街道の旧街道に入ると、いきなり急な坂道が続き、杉林の中のつづら折れの道を4km程進むと「矢立の杉」がありました。
この杉に、戦へ出陣する兵士が矢を射立てて戦勝を祈願したことから、この名が付いたという。
北斎や広重の絵にも残る樹高28m、目通幹周9mの千年杉の巨樹、天然記念物にも指定されています。



杉良太郎の「矢立の杉」の歌碑も建っていました。
ナビで見ると、旧街道の峠越えは、ここから20km近く急カーブの山道が続くようなので、甲州街道へ戻って勝沼へ出ました。

したがって、“中央高速の笹子トンネル”は通りませんでした。

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それにしても、日常点検のやり方が杜撰だったのには合点が行きません!
それにしても、ボールトを鉛直に、しかもたったの13cm差し込んだだけの設計には合点が行きません。

トンネルに権威のあるらしい学者が、『トンネル本体の設計には関与してしていたが、付帯設備であるトンネル天井の設計には付帯物なので携わっていない』という他人事のようなコメントを聞くに付け、起こるべくして起きた事故だったと思います。
正に、人災です。

「矢立の杉」は、トンネルと同じく中は空洞でした。
“トンネル学者”の頭の中も空洞なのですかねェ?