先日、FOSTEX(フォステクス)から待望の新製品「FE83NV」「FE103NV」が登場しました。
自作スピーカーユニットの老舗FOSTEXが、中核を担うラインナップを一新したこともあり、大きな話題になっています。
さて、自作ファンとしては「このユニットは買いか?」というところが気になってるかと思います。
自作歴10年、製作数70台のカノン5Dとしては、「買って損なし!」と思っています。
まず、FOSTEXのFEシリーズの特徴でもある紙の振動板が、全くの新規品になっているということです。ケナフと化繊を混ぜた素材は、従来の単一素材で作られた振動板の欠点を払拭するものと思われます。過去の限定生産品ES-Rでも新素材を混ぜ合わせた紙コーンが話題でしたが、古典的なフルレンジとは異なり、スッキリとしたSN比の高さを感じさせる音に仕上がっていました。
さらに、振動板に「鉱石」が混合されているのも特徴です。素材に比重の高い材料が入ると、沈み込む重低音の再生に有利です。オーディオアクセサリー界隈では鉱石の効能は知られていますが、振動板という最も音に敏感な場所ゆえ、その効果は計り知れません。スペック的には、他社のフルレンジより低音が出にくそうに見えますが、高比重素材の効果により、数字以上に充実した低音感となると考えています。
周波数特性をみると、中域に大きなディップがあるのが気になるかもしれません。しかしポイントは、周波数特性を犠牲にしてでも「何か」を求めた設計である、という事。各素材を制振すれば、周波数特性はフラットになりますが、音離れの良さや、俊敏な信号への追従は劣ってしまいます。特性より出音を重視したFE-NVは、2wayや海外製フルレンジとは別次元の生々しさを聴かせてくれることでしょう。
FE83NV
FE-NVは、そのコストパフォーマンスにも注目したいところです。
見た目ではFE-En、さらにはその前のFE-Eシリーズとも見間違えるFE-NVは、過去のプラットフォームを活用できているという強みがあります。基本部品は長年に渡り使っているものと共通として、音に最も影響のある箇所へ投資したのでしょう。値段で言えば1本3000円台で買える海外品も魅力ですが、音に効く部分に集中投資したFE-NVのコストパフォーマンスには期待したいですね。
そして、FOSTEXのFEシリーズは、どのモデルもロングセラーとなることを忘れてはいけません。
大切なユニットであっても、万が一の汚損は避けられません。紙コーンでは、経年劣化も心配でしょう。技術を集結した限定ユニットも魅力ですが、必要なときに替えが無くなってしまうのは多くの人が経験しています。
レギュラー品ゆえの安心さに加え、FOSTEXのFEシリーズは自作スピーカーのスタンダード的な存在でもあります。FEが好きか嫌いかを除いても、「FEと比べると…」というのは自作派の定番文句なのです。そうしたスタンダードユニットとなるFE-NVは早く聴いておいて損はないと思うのです。
さて、最後にFE83NVとFE103NVの使いこなしポイントを書こうと思います。
FE83NVは、小型バスレフにいれて上品に楽しむのも良いですし、平面バッフルで開放的な音を楽しむのも良いでしょう。バックロードや共鳴管は過去の83で余り良い結果になりませんでしたが、本作はどうでしょうか?
私としては、手持ちのFE83Solとの載せ替えを楽しんでみたいと思っています♪
FE103NVは、小型バックロードに好適でしょう。web公開されている取説にも図面が載ってるので、きっと参考になると思います。いつものように、キャンセルマグネットを装着することで一層ダイナミックなサウンドを手に入れられるはずです。バスレフで設計する場合は、2way化するよりフルレンジの良さを楽しむ設計とした方が成功しやすいかな?と思います。
注目のFE-NVシリーズ。発売が待ち遠しいですね!
自作スピーカーユニットの老舗FOSTEXが、中核を担うラインナップを一新したこともあり、大きな話題になっています。
さて、自作ファンとしては「このユニットは買いか?」というところが気になってるかと思います。
自作歴10年、製作数70台のカノン5Dとしては、「買って損なし!」と思っています。
まず、FOSTEXのFEシリーズの特徴でもある紙の振動板が、全くの新規品になっているということです。ケナフと化繊を混ぜた素材は、従来の単一素材で作られた振動板の欠点を払拭するものと思われます。過去の限定生産品ES-Rでも新素材を混ぜ合わせた紙コーンが話題でしたが、古典的なフルレンジとは異なり、スッキリとしたSN比の高さを感じさせる音に仕上がっていました。
さらに、振動板に「鉱石」が混合されているのも特徴です。素材に比重の高い材料が入ると、沈み込む重低音の再生に有利です。オーディオアクセサリー界隈では鉱石の効能は知られていますが、振動板という最も音に敏感な場所ゆえ、その効果は計り知れません。スペック的には、他社のフルレンジより低音が出にくそうに見えますが、高比重素材の効果により、数字以上に充実した低音感となると考えています。
周波数特性をみると、中域に大きなディップがあるのが気になるかもしれません。しかしポイントは、周波数特性を犠牲にしてでも「何か」を求めた設計である、という事。各素材を制振すれば、周波数特性はフラットになりますが、音離れの良さや、俊敏な信号への追従は劣ってしまいます。特性より出音を重視したFE-NVは、2wayや海外製フルレンジとは別次元の生々しさを聴かせてくれることでしょう。
FE83NV
FE-NVは、そのコストパフォーマンスにも注目したいところです。
見た目ではFE-En、さらにはその前のFE-Eシリーズとも見間違えるFE-NVは、過去のプラットフォームを活用できているという強みがあります。基本部品は長年に渡り使っているものと共通として、音に最も影響のある箇所へ投資したのでしょう。値段で言えば1本3000円台で買える海外品も魅力ですが、音に効く部分に集中投資したFE-NVのコストパフォーマンスには期待したいですね。
そして、FOSTEXのFEシリーズは、どのモデルもロングセラーとなることを忘れてはいけません。
大切なユニットであっても、万が一の汚損は避けられません。紙コーンでは、経年劣化も心配でしょう。技術を集結した限定ユニットも魅力ですが、必要なときに替えが無くなってしまうのは多くの人が経験しています。
レギュラー品ゆえの安心さに加え、FOSTEXのFEシリーズは自作スピーカーのスタンダード的な存在でもあります。FEが好きか嫌いかを除いても、「FEと比べると…」というのは自作派の定番文句なのです。そうしたスタンダードユニットとなるFE-NVは早く聴いておいて損はないと思うのです。
さて、最後にFE83NVとFE103NVの使いこなしポイントを書こうと思います。
FE83NVは、小型バスレフにいれて上品に楽しむのも良いですし、平面バッフルで開放的な音を楽しむのも良いでしょう。バックロードや共鳴管は過去の83で余り良い結果になりませんでしたが、本作はどうでしょうか?
私としては、手持ちのFE83Solとの載せ替えを楽しんでみたいと思っています♪
FE103NVは、小型バックロードに好適でしょう。web公開されている取説にも図面が載ってるので、きっと参考になると思います。いつものように、キャンセルマグネットを装着することで一層ダイナミックなサウンドを手に入れられるはずです。バスレフで設計する場合は、2way化するよりフルレンジの良さを楽しむ設計とした方が成功しやすいかな?と思います。
注目のFE-NVシリーズ。発売が待ち遠しいですね!
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