オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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音工房Z 試聴会 「Z700-FE108Sol」を聴いてきました

2017年02月10日 07時15分49秒 | オーディオ訪問記(OFF会、店舗)
先日、「音工房Z」の試聴会に行ってきましたので、そのことを書こうと思います。
(オーディフィル試聴会の「PR-83Sol」感想は、後日記載します。)

「音工房Z」は、大山美樹音氏が自作スピーカーの経験をもとに、
2009年に立ち上げたスピーカー専門工房です。



以前から公開している「究極の自作 スピーカー探求道」というwebページでは、長岡鉄男氏の作例に対する考察や、木工情報などが掲載され、なかなか読み応えのあるコンテンツとなっています。
最近では、メールマガジンの配信など、精力的に進めているのが印象的ですね。


さて、試聴会のメインは、
新発売の「Z700-FE108Sol」です。



フラッグシップの「Z1000-FE108Sol」のキット化ver.というだけあって、
自作派にとっても注目度が高い製品です。


音工房Zのリスニングルームに入ると、
メールマガジンでお馴染みの、板張りの空間に胸が高鳴ります。



よく見ると、ブラインドテスト用の黒カーテンや、
測定機材を載せた移動式ラックなどがあり、開発の過程を感じることができますね。



まずは、大山氏によるプレゼンタイム。
今回の「Z700-FE108Sol」の特徴としては、以下の3つ。

・組み立て式による、CP比向上。
・ローエンドより、中低域を重視。
・Z1000-FE108Solから、寸法・素材を再調整。

最後の「Z1000-FE108Sol」からの変更点については、
さらなるCP比向上や、オールバーチ合板化するにあたり、寸法を再調整したとのこと。

確かに、「Z700-FE108Sol」は「Z1000-FE108Sol」より若干小柄で、
そのためのチューニング再調整があったのだと思います。

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さて、まずは定番の「ホテルカルフォルニア」を含む、数曲を、
「Z1000-FE108Sol」と「Z700-FE108Sol」で聴き比べました。

帯域を両端に伸ばしている「Z1000-FE108Sol」は、
まさにHiFiを極めたような音で、リファレンスたる風格のサウンドです。

一方で、「Z700-FE108Sol」は、板材がALLバーチになったためか、
より華やかで、中高域の立ち上がりについては「Z1000」よりも良いように聴こえます。

「Z700-FE108Sol」の低域は、それほど「Z1000-FE108Sol」と違わないかな?
(大山氏はローエンドはZ1000より控えめと言っていましたが)サイズとしてはZ1000より小さくなっているので、これはお見事です。


次に、「Z700-FE108Sol」のダクト調整を聴き比べました。
ポート出口の木片を出し入れすることで、いわゆる「バックロードバスレフ(BHBS)」と「バックロードホーン(BH)」を切り替えることが可能となっています。

木片なしの状態(BH)は、中域のヌケが良く感じることもあり、
BHファンならこれもアリかもしれません。

ただ、低音の沈み込み、とくに引き締まり感は、木片ありの状態の圧勝です。
やはり「Z700-FE108Sol」のスタンダートとなるのは、「バックロードバスレフ(BHBS)」のほうでしょう。



さて、ここからはフリー試聴タイム。



皆で持参した、様々なジャンルの音楽を聴かせて頂きました。

「Z700-FE108Sol」は、やはりバシッと決まる音が爽快です。
フォステクスのFE108-Solの能力を十分に引き出すことができているのが分かります。

ボーカルはしっかり定位し、滲みがありません。
比較的ライブなリスニングルームに広がる音場は、長岡先生の「スワン」譲りなところでしょうか。

そして、オルガンのペダル音は圧巻の一言に尽きます。
30~40Hzまでの低音を引き出すエンクロージュアは、技術力の高さを感じさせます。
大山氏のメールマガジンでも度々でてくる「ローエンド」という言葉を納得することができましたね。この辺の拘りが「音工房Z」流儀なのでしょう。


「Z800-FW168HR」も鳴らしてみると、こちらは中低域がリッチなサウンドで、大きく雰囲気が違います。
確かに、高域の粒立ち感や、超低域の鳴りは、「Z700-FE108Sol」とも近いような気がしますが、全体バランスとしてはユニットの持ち味を生かすチューニングのようです。


こうして、音工房Zのサウンドを聴かせて頂くと、オーディオ黄金期と呼ばれた時代が渇望したサウンドを、さらに研ぎ澄ませたような印象を抱きました。

「ワイドレンジ&ハイダイナミックレンジ」を筆頭に、「低歪で広大な音場」・・・というのが、試聴を終えての一番の印象でした。

これは「FE108-Sol」の個性も多分にあるのだとは思いますが、
それでも最近のスピーカーではなかなか無いような、まさに「音工房Z」たる音のポリシーを感じることができました。


今後も継続的に試聴会を開催予定との様子なので、気になった方はぜひ!








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4 コメント

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Unknown (ooyama)
2017-02-10 09:39:44
カノン5D様。先日はご訪問いただきどうもありがとうございました。短い時間でちゃんとしたご対応ができなかったかもしれませんで失礼いたしました。また機会がございましたらゆっくりお話できればと思います。わざわざお土産までいただきスタッフ皆で美味しくいただきました!有難うございます。今後共よろしくお願いいたします。
返信する
Unknown (マイクロ・トレーダー)
2017-02-11 15:53:26
オー¬ディオ業界で大成するための条件は色々あるでしょうが、「音」が優れていることは当然として…、加えて「言語能力」に優れていること(端的に言えば説明上手)と、機器がフォトジェニックなこと(デザイン・センスが良く、写真写りが良い)は、重要な要素だと思います。

「オーディフィル」も「音工房Z」も、この2つの要素を兼ね備えていると思います。

『オーディオ黄金期と呼ばれた時代が渇望したサウンドを、さらに研ぎ澄ませたような印象を抱きました。「ワイドレンジ&ハイダイナミックレンジ」を筆頭に、「低歪で広大な音場」・・・というのが、試聴を終えての一番の印象でした。』

「オーディオ黄金期と呼ばれた時代が渇望したサウンドを、さらに研ぎ澄ませたような…」は、たいへん含蓄に富んだ表現で感心しました!
返信する
先日はお世話になりました (カノン5D)
2017-02-11 21:41:21
ooyamaさん

先日は楽しい試聴会をありがとうございました。 実際に音を聴き、お話できてとても良かったです。
こちらこそ、今後とも宜しくお願い致します。

カノン5D
返信する
コメントありがとうございます (カノン5D)
2017-02-11 22:20:14
マイクロ・トレーダーさん

お褒めの言葉、恐縮です。音工房Zで聴かせていただいた音が、皆さんに伝わるようにと書いたので、嬉しく思っています。

良い音を奏でるスピーカー、ブランドは沢山あるので、これからも機会をみつけては紹介していこうと思います!

カノン5D
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