オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

スピーカー工房「オーディフィル(AudiFill)」の公式ブログ。
リアルで心地よい音の【ひのきスピーカー】を製作中。

DLS-108X を使った試作4号機の試聴

2011年08月09日 07時10分53秒 | オーディオ
abo-xの話が入ってしまいましたが、8/4の日記の続きです。

作製編でデザインに対する反響が思ったより大きかったので、追加写真を撮りました。


左から、S-1EX、試作4号機、試作2号機です。
なんかバッフル面積が同じような違うような・・・


ちょっと横から見ると、こんな感じ。
奥行きは33cm程度なので、実際は壁から40cm程離して設置しています。



さて、試聴!

まずは、空気室容量をざっと合わせます。
ここを変えると、ホーンの動作上限周波数(クロスオーバー周波数)が変わると言われています。



まず、6.0L。
空気室が広すぎるのか、ホーンが両端開口音響管としてボーボー鳴ってしまいます。ユニットがホーンをコントロール出来ていない感じです。

次に、4.5L。
ボーボーが幾分収まり、低音の伸びも増えました。

調子に乗って3.4L。
ボーカルや弦楽器が詰まり気味の表情になり、空気室容量が小さすぎる典型的な音となります。


ということで、空気室は4.5Lに固定して試聴を続けます。



まず、凄い低音量感に驚かされます。隣の試作2号機と比べても同じユニットとは思えないほどの低音総量(?)です。

イメージとしては、こんな感じw



ただ、よく聴くと140Hz付近に巨大なピークがあり、それを量感と感じていたようです。和太鼓を聴くと、そのピークが耳についてしまいます。
低音の伸びが不足しているのは、単純にホーンの広げ方が急すぎたのでしょう。

一方で、中高音は上出来。
ボーカルを聴くと、2号機のような可憐な響きとは異なり、肉厚で実体感の濃い声が飛び出してきます。両者捨てがたい魅力があります。


試しに、スピーカーをもっと前に(壁から60cm付近)に移動すると、
急に重低音が出なくなってしまいます。

イメージ画像w


部屋の試聴位置をちょっと変えるだけでも、低音量感に大きな差が見られ、どうやら上手く部屋の空気を動かせていないようです…


そんな試聴感想でしたが、次回は周波数特性を測ってみようと思います。


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ちょっと宣伝。
現在(14日まで)、BK10とFE103Eのセットをオークションにて出品中です。
完成品のバックロードなので、バックロードサウンドを気軽に堪能できます。
http://page16.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/u36209112
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2 コメント

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Unknown (ゆうすけ)
2011-08-09 21:19:33
はじめまして

スピーカー製作の参考によくつかわせていただいています。

記事とは関係ない内容で申しわけないのですが、カノンさんのページを参考にして、フラミンゴ型のBHの設計をしようと思います。
そこで質問なのですが、カノンさんはヘキサロードのホーンを前面開口にされてますが点音源という意味では前面開口より後面開口のほうが有利なのでしょうか?
それともあまり影響はないのでしょうか?


もうひとつ質問なのですが、
BH型スピーカーの設計~その9 (検証編)~
で紹介している方法の、ホーンと次のホーンの角度(赤線)が90度の場合はどのように計算すればいいのでしょうか?

初歩的な質問ですいません

返信する
コメントありがとうございます (カノン5D)
2011-08-18 18:49:11
ゆうすけ さん

お返事が大変遅くなってしまい、すみません。

「前面開口」or「後面開口」というのは、以前から議論されていたことで、どちらにもメリットがあります。

まず、「前面開口」はホーンからの音がダイレクトに視聴者に飛んでくるので「攻め」の設計だといえます。一方で、ホーン開口部が壁から遠く低音量感に乏しい、ホーンの不要音もダイレクトに聴こえてしまう、という欠点があります。

「後面開口」は「守り」の設計になります。ホーンから多少不要音が漏れてしまっても問題なく、低音量感の確保も容易です。

フラミンゴ型とのことですので、8cmフルレンジなのですね。8cmのバックロードは低音不足になりやすいので、「後面開口」をオススメします。(ヘキサロード製作者が言うのもなんですが…)

もう一つのご質問の「90度」折り返しですが、これは「180度」の半分として計算して頂ければ結構です。

ただ、試作を繰り返すうちに、実際の音は「最短ルートで進む」ようだと気付きました。近々、『初心者の自作スピーカー講座』の大幅リニューアルを予定しておりますので、お楽しみに!!
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