バックロードホーンは、非常に大きな「ホーン」をエンクロージュア内部に納めた箱で、
そのホーン設計がカギとなるのは言うまでもありません。
しかし、以前から
「この2つの、どちらが良いか」という議論がありました。
普通に考えれば、滑らかなホーン形状に近い形が良いはずなのですが、
現実はそう簡単ではないようです。
長岡鉄男先生は、作品発表当初は、
コニカルホーンに近い形の作品を多く作っていました。
「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition 図面集編Ⅰ」より、「D-1(1981年発表)」
しかし、晩年は階段状のホーンへ移行し、
現在でも人気のある作品を残しています。
「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition 図面集編Ⅰ」より、「D-37」
「音工房Z」を立ち上げた大山美樹音 氏は、
数多くのバックロード作りを通して、低音増強に優れたバックロードの方式を模索しました。
2009年10月25日のメールマガジンの中で大山氏は、
「ホーンというのは本来曲線であるべきなんだろうけど、実際は直菅を使わないと低域がでにくいことを私は多く経験しました。」
と述べ、
「実際はホーンの動作より、管の動作のが強いのかもしれません。」
と結論付けています。
http://z-sound.biz/melmaga/2009/20091025.html
一方、長岡氏は、階段状ホーンに対して
「本格的エクスポネンシャルホーンからは遠ざかって行くのだが、それでもやっぱりホーンとして働いているのが長年BHと取り組んできた僕の実感である。」
としていあます。
「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition 基礎知識編」より
つまり、低音再生において
「階段状ホーン」≧「コニカルホーン」
となるのです。
この問題に対して、カノン5Dは以下のように考えます。
まず、この図を見てください。
ホーンの広がり率を示した図なのですが、
実際に、ホーンの広がり率を変化させてBH箱を作ると、
広がり率が小さい方が重低音再生に有利となります。
理論的に重低音再生が可能なのは、(つまり、ホーンの「カットオフ周波数」が低いのは)
広がり率が小さいホーンであり、実験結果と一致します。
広がり率が極限まで小さくなると、ただの「直管」になります。
階段状ホーンは、この「直管」の連続なので、、
結果として、コニカルホーンより低音再生に有利である。
と説明できますね。
バックロードホーン箱は、理想のホーンとはかけ離れた系なので、
上記の推論も穴だらけではありますが、実験結果を上手く説明できたと思っています。
次回の試作三号機は、
重低音再生に有利な「広がり率 0.3」の管を、
階段状につなげて、全体として「広がり率 0.8」のホーンとする構成でいってみようと思います!
そのホーン設計がカギとなるのは言うまでもありません。
しかし、以前から
「この2つの、どちらが良いか」という議論がありました。
普通に考えれば、滑らかなホーン形状に近い形が良いはずなのですが、
現実はそう簡単ではないようです。
長岡鉄男先生は、作品発表当初は、
コニカルホーンに近い形の作品を多く作っていました。
「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition 図面集編Ⅰ」より、「D-1(1981年発表)」
しかし、晩年は階段状のホーンへ移行し、
現在でも人気のある作品を残しています。
「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition 図面集編Ⅰ」より、「D-37」
「音工房Z」を立ち上げた大山美樹音 氏は、
数多くのバックロード作りを通して、低音増強に優れたバックロードの方式を模索しました。
2009年10月25日のメールマガジンの中で大山氏は、
「ホーンというのは本来曲線であるべきなんだろうけど、実際は直菅を使わないと低域がでにくいことを私は多く経験しました。」
と述べ、
「実際はホーンの動作より、管の動作のが強いのかもしれません。」
と結論付けています。
http://z-sound.biz/melmaga/2009/20091025.html
一方、長岡氏は、階段状ホーンに対して
「本格的エクスポネンシャルホーンからは遠ざかって行くのだが、それでもやっぱりホーンとして働いているのが長年BHと取り組んできた僕の実感である。」
としていあます。
「長岡鉄男のオリジナルスピーカー設計術 Special Edition 基礎知識編」より
つまり、低音再生において
「階段状ホーン」≧「コニカルホーン」
となるのです。
この問題に対して、カノン5Dは以下のように考えます。
まず、この図を見てください。
ホーンの広がり率を示した図なのですが、
実際に、ホーンの広がり率を変化させてBH箱を作ると、
広がり率が小さい方が重低音再生に有利となります。
理論的に重低音再生が可能なのは、(つまり、ホーンの「カットオフ周波数」が低いのは)
広がり率が小さいホーンであり、実験結果と一致します。
広がり率が極限まで小さくなると、ただの「直管」になります。
階段状ホーンは、この「直管」の連続なので、、
結果として、コニカルホーンより低音再生に有利である。
と説明できますね。
バックロードホーン箱は、理想のホーンとはかけ離れた系なので、
上記の推論も穴だらけではありますが、実験結果を上手く説明できたと思っています。
次回の試作三号機は、
重低音再生に有利な「広がり率 0.3」の管を、
階段状につなげて、全体として「広がり率 0.8」のホーンとする構成でいってみようと思います!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます