オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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木工家 Y氏 訪問記

2016年01月09日 08時39分32秒 | オーディオ訪問記(OFF会、店舗)
時は戻って、昨年の12月のこと。
以前からオフ会やメールでお話ししていた木工家のY氏のご自宅に伺うことになりました。

なんと、私の「スワン・ザ・バスレフ」「ツイン・ウィング」を参考に、作製したものがあるとか!
これは、聴きに行くしかありません。


<オリジナルの両機>
  


さて、潮風香る街並みにあるY氏宅にお邪魔するまえに、
近所のプライベート工房を拝見させていただきました。







たくさんの木材と、専用の装置たち。
スピーカービルダーの私にとっても、夢の空間でした♪



さて、自宅に伺うと、
「ツイン・ウィング」がお出迎えしてくれました。



はやる気持ちもありますが、
私としては、中央のオーディオラックが気になりました。



立派な作りのラックですが、
これも自作品というから驚きです。



使用している機器は入門機が多いですが、
ウォルナットで作られた重厚なラックに収まり、ご機嫌のご様子です♪


それでは、いよいよツイン・ウィングの登場です。


MDFで作られた本体は、寸法精度もピッタリです。
複雑な内部構造の「ツイン・ウィング」ですが、まさに技量の勝利ですね!



気になるサウンドは、、、、
ほぼ私の家にある「ツイン・ウィング」と同じでした。(そりゃそうかw)

MDFゆえに付帯音が少なく、さらにウォルナット材のラックが音を豊かにしてくれているようで、小音量でも豊かな鳴りっぷりを楽しむことができました。

ユニットの違い(P1000とFE103Sol)も、クオリティの差として明確に表れていました。一方で、低音量感などはイメージ通りでしたので、P1000からのステップアップとしてFE103Solはお勧めできる逸品ですね。



傍には、あの「スワン・ザ・バスレフ」もありました。


低音の調整に苦戦されたとのことで、ダクトの調整もいろいろ試した跡がありました。
「スワン・ザ・バスレフ」の基本構造は、優れた面もありますが、その一方では・・・まあ、本作以降私が共鳴管に偏向している理由から察して頂ければ幸いですw



オリジナルの「スワン・ザ・バスレフ」には無かった、45°カットも高精度に施されていました。こちらは非常に効果があるので、スワン型をお持ちの方はぜひチャレンジしてみて欲しいですね♪



木工×オーディオは、切っても切り離せない関係で、
いろいろと貴重なお話しを伺うこともできました。

Yさん、貴重なオフ会をありがとうございました。
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3 コメント

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BHBSと共鳴管 (でく)
2016-01-10 22:14:24
初めまして。昨年ぐらいから自作スピーカーにハマり始めて、ブログや講座は楽しく読ませていただいています。
うちに某キットのBHBSとバックロードがありますが、吹き抜けの大きな部屋ではBHBSがちょっと調整したぐらいでは、バックロードやバフレスに比べてスカスカというかちっとも低音出ないのでBHBSは部屋の影響受けすぎるのかなと感じてました。共鳴管に傾倒している理由が興味ありますのでもう少し詳しくしりたいなあと思いました。よろしくお願いします。
返信する
コメントありがとうございます。 (カノン5D)
2016-01-11 07:20:35
でく さん
いつも読んで下さり、ありがとうございます。
BHBSと共鳴管については、下記のように感じています。

[共鳴管のメリット]
・幅広い低域を増幅でき、低域の音色感も(「ハイブリットレゾナンスチューブ」を設計に組み込めば)好ましい。
・開口部から面で低音が放射され、バックロードホーンに近い空間を揺する低音が出せる。
[共鳴管のデメリット]
・(ユニットの能力を超えた)超低域を出そうとすると、箱が異常に大きくなる。かつ、瞬発力のない低音となる。(83Diamondやツインウィングが、その例ですね)

[BHBSのメリット]
・小型の箱から、超低域が出せる。(kenbeさんのコンセプトは流石だと思います)
・低域を欲張らなければ、失敗しにくい。(ダクトの調整の優位点ですね。音響管効果があるためとも考えています。)
[BHBSのデメリット]
・ダクトから出てくる低音のため、質感・開放感が伴わない。(それでも、普通のバスレフやDBより好ましいです)
・つい低音を欲張ると、制御が難しい


「スワンザバスレフ」は、10cmフルレンジからグランカッサの重低音を鳴らすことに成功しましたが、100Hz前後に弱点となる帯域ができてしまいました。
確かに最終ダクトでの調整も可能ですが、第一ダクトや箱容量という要素も重要なのです。その辺は、完成後は後の祭りですし、kenbeさんも試作段階で苦労されているのかなと思っています。

さて、ご質問の状況は100~150Hz付近の低音感に原因がありそうです。BHBSは超低域が伸ばせるために、つい30Hzや40Hzに注目しがちです。しかし、私自身は100~150Hzの低音域をいかに気持ち良く鳴らせるかが勝負だと思っています。

広い空間で鳴らした場合、この低音域の音圧が下がり、さらに質感が低い場合はかなり低音が聞こえにくい現象が起こると思います。
いずれにしても、完璧なエンクロージュアはなく、どの形式でもメリットとデメリットがあると考えています。自分の環境や耳にあうエンクロージュア探しも自作スピーカーの醍醐味ですね!
返信する
詳しく解説ありがとうございます。 (でく)
2016-01-11 23:01:42
詳しくまとめて解説頂きありがとうございます。最近は共鳴管をつくられているのは、低音の質感の好みと100~150Hzあたりを重要視しているということなのですね。私の言った低音というのは普段聴くjazzのbassを指しています。別の部屋ですがサイン波を入れてみると125Hzあたりが小さくなっていたりもしていましたので、吹き抜けの部屋でも時間が取れたらいろいろ試してみたいと思います。共鳴管のスピーカーは聞いたことがないのですが、すこし興味が出てきました。これからも新しいスピーカーの作例楽しみにしています。
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