変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

マスターズその3

2008-05-05 15:23:32 | Weblog
「飛び込まずに、そのまま下からスタートした方が速いかもしれんね。飛び込んだ瞬間足が曲がっとるから、スピードがでんよ」

飛び込みの練習をしている私の姿を見て、運動神経のいいアスリートさんは、そう私に言った。

「えっ」

私は、絶句してしまった。「そうじゃなないの。私は、今まで飛び込みを経験したことがないから、この機会になんとか恐怖心を乗り越えて頑張ってみようとしているのに、速さを身に着けようとしてるんじゃないのよ」

そう言い返せばいいのに何も言えず、その日は練習することが辛くなってしまった。飛び込みを練習していることが空しくなってきた。

運動神経のいい人は、そうじゃない人の気持ちがわからないのだろう。

走ったらビリだし、跳び箱は飛び越えれないし、鉄棒の逆上がりも今だにできないし、ドッジボール、バレーボール、バスッケトボール等は、ボールが飛んでくるのが怖くて触ったことはないし、運動会の前日は、かけっこが嫌で嫌で眠れなかったし、、、そんなことあげてたらいくらでも出てくる。

娘が同じように運動神経があまりよくはないのだが、小学生の低学年の頃、スイミングスクールでの見学をしていた時のことだった。その娘が小柄な身体で、バタフライ、背泳、平泳ぎ、クロールとこなし、見事進級テストに合格しているのを見て、私は感激してしまった。

「私も頑張ったら、できるかもしれん」

そう思いついてから、13年間、中断した時期も何度かあるけれど、なんとかマイペースで続けられている。

飛び込みの練習だけは、したことがなかった。

コーチが変わり、その指導方法も変わってきて、メニューの中に組み込まれてきたのだ。プールサイドに立つだけでもそれは、大変な恐怖心を招く。今だにその恐怖心は取れきっていない。そんな中での練習だ。

もっと練習を重ね恐怖心が取れてきたら、きっとよくなることだろう。そう願ってなんとか頑張りぬきたいとそう思う。