大澤朝子の社労士事務所便り

山登りと江戸芸能を愛する女性社労士が、
労使トラブル、人事・労務問題の現場を本音で語ります。

木〇さんは小〇さん!? 本当は怖い?年金番号のお話。続編の続き

2012年12月13日 00時05分26秒 | 公的年金等

 木〇さんは小〇さん!? 


 ☆前回の概略

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届の氏名欄

木〇」さんと書いたのに、健康保険証が「小〇」と発行された。なぜっ?

社労士A子は、旧社会保険事務所に走りました。

と、ここまでが前回のお話。

・・・旧社会保険事務所の窓口(社保窓)。

A子 「健康保険証漢字が違っていました。小〇さんではなく、木〇さんです!

といって、資格取得届の写しを社保窓に見せる。

社保窓、PCの画面を見ながらーー

(ここで、年金番号、すなわち基礎年金番号を照会している様子・・・)

社保窓 「いえ、小〇さんです。(転職)前の会社3社の記録では、小〇さん名で

資格取得。健康保険証発行されていますよ。」

A子 「そんなっ!・・・。履歴書を見てください。木〇さんじゃないですか!」

社保窓 「それでは、年金手帳、お持ちですか」(見せてください。・・・疑わしい目つき)

A子、今度は、年金手帳を取りに事務所に走りました。

 

 編注:今日のA子の足跡  

 事務所⇒C社⇒社保窓⇒事務所⇒社保窓

 いずれも事務所から30分以内の箇所だからよかったようなものですが、

 なんだか半日がかり。

 

・・・社保窓に戻ってきたA子。手には木〇さんの青い年金手帳

A子 「見てください。年金手帳には木〇となっていますよ」

社保窓 「そうですね。・・・」と言ってPCの画面を見ている。

社保窓 「わかりました。木〇に直します。」

A子 (だから、木〇だと最初から言っているでしょ。・・・)

A子は、小〇名の健康保険証を返し、やっと木〇名のを発行してもらうことが

出来ました。そして、その足でC社のB子さんのところへ向かったのは

いうまでもありません。

 

かくして、木〇さんには、ちゃんと木〇名の健康保険証が届けられました。

疑問。前の会社3社は、何してたの?・・・

疑問。木〇さんは、前の会社で「小〇」名の健康保険証を黙って受け取っていたの?!

木〇さんっ! と、A子は木〇さんを問い詰めたくなりました。・・・もちろん黙ってましたが。

 

<注釈1>

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届には、被保険者の

1.氏名 生年月日、性別、住所

2.基礎年金番号、報酬月額、資格取得日

などを記載して提出します。

平成9年1月1日の基礎年金番号制度創設に伴い、本人特定には、

氏名、生年月日、性別、住所、基礎年金番号の合致が必要となっています。

<注釈2>

木〇さんの基礎年金番号小〇名で記録されていたのでないかとA子は

想像しています。年金の氏名は、その雇用する会社が届け出た

「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」に記載されている

氏名、住所で書き換えられます。

健康保険の氏名と厚生年金保険の氏名は100%同一で各管理されます。

恐らく、前の会社の最初の会社か何かで、間違った氏名を記載した資格取得届

を提出したことが年金記録を書き換えられ、それが次の会社、次の会社へと伝播して

いったのでしょう。

 

格言。

間違いは続くどこまでも。こともあるから要注意。・・・いえ、年金のお話です。

資格取得届の氏名は、絶対に間違えないようにしましょう。