日々の事から

日々のあれこれ   by Kirari

読書記録📖

2021-09-12 02:14:37 | 
『ふたり』 神田茜 著 2021.9.11 読了

ここに感想を書いてしまうと内容が分かってしまってつまらないけど、読み始めは、性格の違うクラスメイト同士のストーリーかと思った。粗雑な女子と真面目な女子との。
読み進むうち、どうやら二重人格の人の話なのが分かってきた。
そして、それが話が進むと、実はもっと幾人かを形成している。
その人体の持ち主は『ちえ』。幼少期のつらい体験により、人格の分離が起こってしまったようだ。

私も軽く二重人格だと思う。親が厳しくて結婚するまでは緊張を強いられる生活だったため、つらい部分は他人事のように切り替える術が身についた。
私はたまたま人格分離まではせず、叱られていても態度では相手に反省しているように見せることでその場をやり過ごすことができたから、この形で済んだのかもしれない。
てっきり双子座生まれだから二面性があるのかと思って生きてきた(笑)
パッと見、『おとなしい人』に見える風貌らしいので、そう感じる人にはイメージを壊さないように接する。ズルいようだが仕方ない。そうしないと『そういうとこ、あるんだ』って、さもガッカリしたかのように意見されてメンドクサイ。あんたに私の何が解ってんの?と言いたいが、見透せない人間とはそれだけの付き合いだから構わないのだ。
親兄弟だってそう思ってるようだから、それでいい。自分の理想の姿まで押し付ける相手にはそう接するしか仕方ないのだ。
厳しい親に言いたいが、あんたらのエゴを押し付けるな、ということ。子供は小さい人であり、生まれた時から既に個性がある。
人として生きる術を伝えるのは親の役割だが、子供の個性を無視することは許せない。傲慢だ。個性を良く引き出すことが役割だと思って子育てしてほしいものだ。

私の本来の性格である『活発さ』を知ってる知人とは、気兼ねなくそういう自分で接する。やんちゃな部分を出してもそのまま受け入れてくれるから とても楽だ。楽しいなって思える。そういう時間が一番自分らしいと思う。
申し訳ないが普段も相手で態度を変化させるので、だんなには『八方美人』だと言われたことがある。仕方ないじゃん。相手が気分よく居られないらしいからさ。

私のは、自分の知らないところで切り替わらずコントロールできるから、『多重人格』とは診断されないだろう。
でも、人格形成上は自分でも切り替えちゃってるなって分かってるもの。多かれ少なかれ誰でもやってるとは思うけど。

この小説は、ちえという女性が完全に分離した人格を一人にするまでの苦しみが書かれている。
面白い部分もあり、読みごたえある1冊だった。






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