NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

セカンドシーズン

2010-01-30 | 休み
「佐野元春のザ・ソングライダーズ」(NHK)
「佐野元春のザ・ソングライダーズ」、セカンドシーズンの放送が決定!
7月からはじまる新シリーズにもご期待ください!
(上記リンクより一部引用)


現在再放送もされています、遂に第2シーズンが放送決定です。またもや立教大学の12号館から元春さんがアンニュイな語り口で質問をされ、ちょっと否定するゲスト、みたいな構図が見られると思うとわくわくします。一年経ったけれどフォロワーがあまり出てこないのも珍しい。元春さんにしか出来ない芸当です。「太田総理」と似たニュアンスを感じます。

もうゲストのブッキングは済んでいそうですが、第1シーズンは70年代、80年代に活躍した人、男性、ニューミュージックとかなり偏った人選だったので90年代以降に活躍した人、半分は女性、ロック(オールドスクールな)とかであればなぁと夢想したりします。井上陽水、甲本ヒロト、チバユウスケ、坂本慎太郎、YO-KING、くるりの岸田君とか観てみたいなぁ。


でも知名度やJPOP史的なことから考えると、椎名林檎、桜井和寿、秋元康あたりが妥当なのか、どうなのか、そうなのか。そして自分の範囲外のミュージシャンが全然分からないということに愕然。チャート的なものは把握はしてるけど中身は分からないし、良さも分からないおっさんなんだなぁと。どっちにしろ妄想の域を出ませんが、誰か一人でも観られれば御の字。とにかく7月が楽しみです。

マッシュドアップ

2010-01-29 | 休み
2003年ごろ、youtubeがはやりだしていたころアメリカだとmush-upがはやっていて日本でも流行るとか思われてたのに結局流行らなかった。アレはmush-upと言う行為は如何にもポストモダンチックだけれど、hiphopやDJカルチャーの範疇だったのが日本で流行らなかった理由とか思う。

でも去年くらいからIKZOこと吉さんとかPerfumeや一連のボーカロイドからちょっとだけmush-up動画が増えている不思議。サンプリングの概念がDJカルチャーではなくコンピュータカルチャーから来てる的な感じ。

―吉幾三 vs JACKSON5 [俺ら Want You Back](Youtube)


DJカルチャーとか渋谷系のサンプリングはまさに個人の音楽的教養の発露だった。でも今のそれはネット的データベースの共有。一部の音楽エリートだけのものではなくなった。極端な話、ただのアニソンヲタのニコ厨でさえもギャングスターラップでMADを作る可能性すらある。

でも純粋にmush-upから着ているわけではないので、つぎはぎしているだけのいわゆるMADも多い。。。なので日本のこういった動画は苦手だ。。。



と言うくだらないことを久しぶりにHALCALI feat.宇多丸の「若草DANCE」を聴いていて思った・。・

フルメタルジャケット

2010-01-29 | 休み
聴いたことがあったり、多少は内容を知ってはいるけれど観たことがない映画を観るブーム。関係ないけれど、『2001年 宇宙の旅』のDVDがどこかに言ってしまった。レンタルするのも馬鹿らしいけど、観たい…BD版を買い直せと言うことなのか。


full metal jacket


キューブリック作品は『ロリータ』を除くと後年の有名どころしか観てない。『フルメタルジャケット』に関しては口汚い罵詈雑言を容赦無く浴びせるハートマン軍曹自体が一人歩きしていて、ハートマン軍曹のパロディとかは知っていたけれど、内容は全く。で、観てみると口角はもちろん膝辺りのカメラ、暖色系の色を効果的に使う演出とかいつものキューブリック。

本当に綺麗。聞くに堪えない口汚い言葉が飛び交いまくる海兵しか出てこないむさくるしいブートキャンプのシークエンスでさえも、均整が取れた画でとっても美しいと言う不思議。ブートキャンプのシークエンスの中ではハートマン軍曹がトイレで打たれるシーンがそのシーンの陰惨さに比して美しいし、戦争での一連のシークエンスも膝下カメラで綺麗。退屈だけれど。


前半のテンポの良さに比して、後半の戦場のテンポが悪いこと。でもそんなこと関係なく綺麗だから良い。正直退屈。性格悪い美人みたいなもん。そしてEDの「Paint it black」がかっちょ良い。良い映画監督は音楽にも造詣が無いと駄目なのね。キューブリックしかりタランティーノしかり。あぁ~BD欲しい。

40男のバージンロード

2010-01-24 | 休み
『トロピックサンダー』とどっちを借りようかと一瞬悩んだけれど、ハリウッドコメディはビッグバジェットじゃないほうが面白い!という経験則から『40男のバージンロード』にする。2009年5月アメリカ公開なのに日本国内劇場スルーDVDオンリー。ウィル・フェレルとかアダム・サンドラー、スティーブ・カレルさえほとんど一般的じゃない国だもの…



『I Love You,Man』(Official Movie Site)
40男のバージンロード



男子校とか体育会系の言ってしまえばホモソーシャルな世界をくぐっていない人間にとっては極めて身近なテーマ設定だと思う。結婚相手を見つけるよりも親友を見つけることの方が大人になればなるほど遥かに難しい。で、結構そういう世界観をくぐっていない人間は多く、ぼくもその一人。予備校や大学の寮生活時代あのけつを叩き合うのが挨拶な世界観になじめなかった。

小ネタや下らない下ネタ満載でとっても面白く笑いっぱなしだったけれど、根底にはホモソーシャルな世界をくぐっていない人間が社会、殊にホモソーシャルな世界観に基づいて運営されている男社会との適応の話。幾ら女子カルチャーになじんでいたり、そちらの方に許容されていてもそれらはホモソーシャルの鏡写しであり、結局はそれだけでは許してもらえない。

日曜日の夜にHBOの番組を観たり、ジョニー・デップ主演の『ショコラ』に感動したり、女の子の話を聴くのが楽しかったりしても女子でもなけりゃゲイでもない。けれどキレイ目の格好が好きで、エグイ猥談や男臭い関係性は苦手。映画の中でも描かれていたけれど、端的に言えば「友達同士でセックスの話をしない」関係性。いやぁ、死ぬほど良く分かる。

日本で言うセカイ系の話にも絡むし(草食系とは言いたくない)、先週公開された『<500日>のサマー』にも通じる話。面白い、面白いんだけれど、心のそこからは笑えない。笑えないのは観ている側に問題があって、ホモソーシャルな世界観で生きている人間からしたら単純に面白いコメディだろうけれど、そうでない人間からすると問題意識を突きつけられている感じがする。


でもまぁ、最後にはピーターもシドニーも良かったね、と思えて追われるんだけれど…


友達の結婚式に出席して、果たして自分の結婚式(を仮に挙げるとして)に果たして何人の友達が来るのか?と一瞬でもよぎったら、観るべきだなぁ。ただそれにしてものタイトル。劇場スルー作品だし、日本ではほとんど売れないハリウッドコメディだし、売るのが難しいのは分かるけど。『バス男』も酷かったけれど…健全な人なら楽しく笑って観られる良い映画だと思う。

チェンジリング

2010-01-23 | 休み
またゲオ様で4枚ほど。ただ自分の中の「DVDを一杯観るブームが」終わりそうな勢い。近所のゲオはかなり狭い店舗なので在庫も少なく、『ファイトクラブ』観たいけど置いてない…大型店舗に行ってみようか、遠いけれども。



『Changeling』(Official Site)
チェンジリング



クリント・イーストウッド監督の映画をDVDで観るブーム。本当にこれが映画なんだなぁと思わせてくれる映画。演出の切れが良すぎ。特に後半のコリンズ夫人のウォルターへの心象を描いた演出が印象深く。



犯人の裁判シーン。犯人が裁判で判決を言い渡される前、被害者遺族の中で唯一犯人に対して恨み言を言わず凛としていたコリンズ夫人に対して、「ウォルターは生きてる!」、「ウォルターは天使だった!」と言い放つとそれまで息子の死を受け入れて毅然としていた夫人が動揺の色を見せ、判決に際して打ち鳴らされる木槌の音がまるで楔を打ち込むよう。

2年後犯人の死刑執行前日に、犯人から真実を話すと言う手紙を受けて刑務所まで面会に行くシーン。犯人が「ウォルターは生きてる!」と法廷で告げたが嘘だったと。一気に激昂、詰問する夫人。看守は面会を中断しコリンズ夫人を面会室に残し犯人を連れ出す。面会室の鉄格子にもたれかかった夫人を外から録るとか。囚人じゃないのに夫人が事件に囚われている。

さらに5年後。遺族の一人から自分達の息子が戻ってきたと連絡が入り、警察署まで会いに行く夫人。誘拐された子供の一人が生きていた。どうやって生き延びたか、その話の過程でどうやって逃げ出したかという話の中で夫人の息子、ウォルターの勇気ある行動の話を聴かされる。ウォルターもその時逃げ出したことも。そこでの涙と署を出てからの希望に満ちた力強い表情。



起点から転換点、終点まで報われない悲惨な話でしかないのに、一種晴れやかな気持ちで見終えることが出来るって凄い。特にこの後半の3つのシーンが凄すぎる。単体で観ても凄いけれど、これが流れの中で描かれるのでコリンズ夫人の心理描写が丁寧で克明。息子の死を受け入れきれない→受け入れそうになる→息子の生存を確信する。それが分かり易い演出なのに臭くない。

刑務所のシーンは下手な人がやったら冗談ぽくなりそうだけど、全然そんなことも無く自然。あと監督のピアノも効果的で良いし、エンディング、エンドロールに流れるそれが余韻があって特に良い。

アンジェリーナ・ジョリーが良かったのは言うまでもないけど、何といってもジェフリー・ドノヴァンの下衆な警部の芝居。ろくでもない、いけ好かない権力者の役って正にはまり役。『名探偵モンク』の宇宙飛行士役でもそうだったけれど、観ていて犯人と同等、若しくはそれ以上にその非道さに腹が立ってくるって凄い。その警部や医者の言葉に「んなわけねーだろ」と突っ込めるし。


クリント・イーストウッド映画が面白すぎて面白すぎて凄すぎて、『インビクタス』観に行ってしまいそう。