NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

02008年011月028日(金)駄目テクスト

2008-11-28 | 休み



矢野顕子さんの少し前のアルバム、『Home Girl journey』を「赤いクーペ」という曲目当てで聞いてみたのですが、このアルバムはカバーアルバムに近かったようで様々なアーティストの楽曲のカバーが収録されていました。そのカバーに槇原敬之さんことマッキーの「雷が鳴る前に」という曲のカバーが収録されていました。


小学生の時、初めて買ったCDがマッキーで、初めて行ったライブがマッキーのライブだった程にファンだったので、この曲も良く聴いていました。その中の詩に「雨を避ける 傘よりも君が大切なんだ」というのがあるのですが、小学生の当時この歌詞を聴いて、「傘よりも大事って全然大事じゃないじゃん」と子供ながらに思ってたもんです。

矢野さんの歌う「雨を避ける傘よりも君が大切なんだ」という詩を聴いた途端に、それまで抱いていた「傘よりも大事」という言葉のリアリティに気付かされた気がしました。良くありがちな誇大な愛情表現よりも雨に濡れるような状況でも傘よりあなたが大事です、というのはリアルで、ホントっぽい。言う相手のパーソナリティを選ぶとは思いますが。

こんな感想を頭の中で捏ね繰り回していたら、この傘という着想は実体験というよりも井上陽水さんの「傘がない」なのかぁと妄想してしまっていました。あの歌では大事(大きな物事の方)よりも、雨が降っているときに傘が無くても「君」に会いに行くという感じの内容ですが、似たようなことなのに「傘がない」の方が非常に解り易いです。


何だか大人になってしまったことに気付いてしまったような、昔の自分を懐かしむような変な感覚がしてしまいます。それにしても矢野さんのアレンジはどれも素敵でした。大人になった今なら素直に良い歌だなぁと思えます。

02008年011月024日(月)振り替え休日

2008-11-24 | 休み
一昨日の事件の顛末は衝撃的でした。ニュース番組オタクなので、何だかんだ文句を言いつつ安住さんの「ニュースキャスター」を見ていたのですが、ちょうど同事件の特集の途中でニュース速報が流れました。けれどニュース速報でありながら、肝心のテロップが出てこず、ニュース速報の”音”だけが当初流れました。それだけこのニュース速報の速報性が見えたような気がしました。


でネットを見てみると案の定というか、マスコミ叩きでした。確かに新聞、テレビやラジオでも、この事件がテロルであるとの前提で語られていました。ナイフで殺害するのは難しく、訓練を受けた者の犯行だから、警察官や自衛官だとか一件目の被害者の山口さんと二件目の被害者の吉原さんが上司部下の関係だったのを知っているから、厚労省関係者だとかの推論が展開されていました。コメンテーターでも写真家の勝谷正彦さんなどは一件目の事件の時からテロだと思っていたと仰っていました。

でも、田母神論文を6割が支持したとして有名なヤフーニュースのコメント欄では、マスコミのテロル仮説を前提にこの事件への少なくない共感に基づいたコメントにあふれていたと思います。少なくない人が今回の事件を必然のテロルと捉え、また犯人への共感を示していました。またラジオの聴取者アンケートなどでもその傾向が顕著でした。加えて昨晩の「NC」での元内閣安全保障室長官の佐々淳行さんのようにコメンテーターの方でも「もっと悪い官僚は居たのに」との趣旨で暗にテロルを容認するかのような発言も多かったです。そんな中での民主党、長妻昭さんへのコメントを求める取材は印象的です。


(いつも困惑するのですが、この種のネット世論の大半はいわゆる”名無し”さんによって作られています。”名無し”さんは誰もであって、誰でもない。大きな主体のようで、実態は個々のユーザーな分けでAに反対の”名無し”さんが居て、またBに賛成の”名無し”さんも居ます。一見同じ主体に見えたり、感じられたりするのですが、実際はその主体は毎回異なります。だからといってネットの空気が世論を反映していないとは思わないですが、やっぱり変な違和感、掴み所の無さを感じます。)


あの人が何でやったのかはわかりませんが、1つだけ分かったのはテロルというのは、少なくとも日本では、非常に社会的なものだったということです。犯人が犯行声明などを出さなくとも、その犯罪なりが社会的文脈の中である種の整合性が認められた時にはそれはテロルと見なされてしまうみたいです。例えそれが後から何の思想性も含意していないと判っても、付加された意味からは簡単に逃れられないように思います。今もマスコミ、ネットともに陰謀説が囁かれているみたいに、です。


少なくとも今の状況を見る限り、ドラマ『相棒』のエピソードのようなオチです。

02008年011月021日(金)”カイガ”

2008-11-21 | 授業
久しぶりに水谷修をテレビで見ました。昨今の麻薬関連の特集のために出演されていたようです。水谷らしいなと思ったのは、覚せい剤に絡んで北朝鮮を朝鮮民主主義人民共和国と呼称していたこと。本当に水谷らしい。また大学生の麻薬問題に関しても、「大学関係者にお願いしたい。(麻薬使用者を)切らないで欲しい。」と仰っていました。頭頂部が少しさびしくなって、サイドが伸びて老けたけど水谷だ。

隣に持って回った言い方をウイスパーボイスで囁く姜尚中さんが居たので、余計に水谷の禅問答のような簡潔で明瞭な受け答えが印象的でした。この人のぶれなさ加減は鉄筋のようです。やっぱりどうかしています。


(追記)※誤解を招いたようなので。僕は水谷修好きです。あの人の講演を聴いたり、テレビ出演を見るにつけ、キリスト教エヴァンジェリカルとかに見習えと言いたくなります。姜さんも好きですよ。ついでに画像は麻生首相の、内田樹さん曰く”いいまつがい”であるところの、怪我(首相は”カイガ”と読んだ)の参考画像です。ログとは関係ありません。
(追記2)首相の失言は”怪訝”ではなく”怪我”を”かいが”と読んだものでした。訂正します。

02008年011月016日(日)フグ

2008-11-16 | 休み
久方ぶりに、テッチリを頂く機会に恵まれました。テッサは大好きだけれども、テッチリはいまいちな印象しかありませんでした。昔は頻繁にテッチリを食べる機会があったのですが、あまり美味しくない鱈チリを食べるような心持がしてあまり好きな料理では無かったです。ですが今回テッチリを食べてみると下関直送は伊達ではないなと、お店の人が「刺身に出来るほど新鮮」との言葉の通り全く臭みが無くて美味しかったです。

また驚いたことに幾ら長く煮ていても、全くといって良いほど身がぱさぱさになることは無く、程よい弾力があって美味しかったです。また「刺身に出来るほど新鮮」だったのでほぼ生で食べてみたところ、やはり美味しかったです。フグの刺身ってなんでしょうか。味が無いようで、淡白なんだけれども濃い味が。歯ごたえ込みでテッサは美味しいなぁ。


最後は雑炊。仕上げにチーズと言うのが淡白な塩味の鍋に結構合うのが驚きでした。ゼラチン質、旨いなぁ。

02008年011月014(金)批評家神無月さん

2008-11-14 | 授業
久方ぶりに、もう理解力も無いので『リアルのゆくえ』という東浩紀さんと大塚英志さんの対談集は単に思想プロレスとして了解していて、お二人とも自分の立場に自覚的に関与していわゆるプロレスに徹しているのだと解していたのですが、先日金光翔さんという岩波書店の社員さんのブログを読んで、この本がプロレスではなく総合というかガチだったことを知ってちょっとびっくりしました。


ガチでああいう事を言っていたとしたら、そりゃ大塚さんも当然怒ると思います。ポストモダンの態度だとか言ってますが、本当にそうなんでしょうか。ちょっと疑問でした。そうだとしたらあまりに単純に帰すると思います。


それよりも久しぶりに東さんのブログを見てみたら、なんともまぁ貫禄がたっぷりと付いてしまっていて、一瞬モノマネタレントの神無月さんに見えました。神無月さんが本気でやれば、本当にそっくりになろうほどに神無月さんライクです。需要は無いでしょうが。いや、良い意味で。