唯川恵の原作小説も好きだったし、TBSのドラマ版も二人の配役がぴったりで好きでした。ただドラマ版は主人公、萌が男嫌いになった理由を変更してあったのは不満だったけれど。それを除いては基本的に原作をしっかりと活かした面白いドラマでした。
―『肩ごしの恋人』(TBSドラマ公式)
う~ん…テレビドラマ版がかなり原作に忠実でキャストも基本的に文句無くて、特に年齢を3つ上げた主人公、萌とるり子のキャストがそれぞれ米倉涼子と高岡早紀で原作のイメージ通りプラスアルファを与えてくれていて、原作よりも年齢が上がったことで原作よりも現在的なリアリティが出てきていたので、テレビドラマ版と比べてしまうとちょっとこの映画版は…
韓国映画なのに何故か製作はアミューズとフジテレビ。嫌な予感。『カンナさん、大成功です』とは違うのだね。唐突に福山雅治が写真出演したのには苦笑。いくらアミューズ資本で作ったからってこれは無いだろ。なんだか凄いお寒い。おまけに「日本の有名な歌手で、写真家」という科白までかぶされる。福山雅治は悪くないのに滑ってる感じだ。いや悪いのか。原作の国内旅行の代わりに日本へ旅行とかいちいち資本元の存在がひしひし。
一番苦手な韓国映画の部類だわぁ。90年代後半から00年代前半ぐらいまでのいけ好かない日本映画と同じくらいいけ好かなくすかしていて、全体の出来は良いもののそのくせつまんないタイプのやつ。セックスをある程度(ある程度というのが一番厄介!)あけすけに描いてるだけに余計にたちが悪い。しゃらくさい。しかもトレンディードラマ臭。萌ことジョンワンはOLとかじゃなく一流カメラマン。るり子ことヒスも実業家の奥さん。
例えばるり子に相当するヒスの旦那の設定が金持ち社長で見た目はイモいおっさんになってる。で、萌の元彼だったという設定も無しになってる。それでいて結婚後はセックスレスになったという物語は残っているので、これだとヒスはただ単にお金目当てのいけ好かないだけの女に見えちゃう。最後はちゃんと描くけど。自分の”女”は使うけどそれに対する不利益も全て引き受けるようなキャラクターだから原作やテレビ版は嫌味が無かったのに。。。
なので自分の夫が若い娘と浮気をし家出してしまうと、ヒスはジョンワンが妻子持ちの男と不倫していることも原作と違って咎めて、ヒステリーを起こす。そしてそもそもその不倫相手は原作とは異なりヒスの元彼でもなく仕事先の人。これじゃ普通だ。友達の元彼がクロスしてるから変であり、それでも関係性を維持できている不思議な関係だったのにそんなものは一切無い普通の女の友達同士じゃん。しかも年齢はテレビドラマ版よりもさらに上がってる。
別に「原作を完全再現しなきゃ駄作!」とは思わないけど、映画ではないにしろテレビドラマという形ではかなり面白さと現代的なテーマをさらっと施したのど越しの良いものになっていたからこそ、単純に恋愛を遠ざけセックスしかしない女と”女”を売りにして結婚こそが最高と信じて疑わない女っていう設定だけ持ってきているだけ。萌ことジョンワンの恋人?兼同居人になる崇ことマルコとは後半に唐突に関係を結ぶ。
カメラマンという確固たる職が自由業なんで、上司も居らずクビにもならない。そもそもこの世界はトレンディー。そして代わりに事故って足を骨折する。すると唐突に行きつけの飲み屋のバーテン、マルコと親密になる。マルコは孤児で、スペインに養子に出され、実母を探しに来ていた!トライリンガルの帰国子女。昔の日本のトレンディードラマや韓国ドラマに多いエリート主義。そしてワンナイトラブ。
というかワンナイトラブならぬワンギプスラブ。ワンギプスなのでギプスが取れるまでの関係。でワンナイトラブをするけれど別に妊娠もしない。実母を探しにきたマルコの話からジョンワンの母親の話になり、なんとジョンワンが私生児であることが分かる。ジョンワンのお母さんは妾だったと。だから恋愛や結婚に煮え切らないということなのか。そしてマルコが去った後に会いに行ったジョンワンの母親も仕事があれば結婚なんてすることはないと言い放つ。何か原作の再現度も低いし、映画としてもなんじゃこりゃ。
…結果として単に安っぽいトレンディードラマのような設定と少しだけあけすけなセックスがあるだけのいけ好かない映画になっちゃってる。トレンディードラマに出てくるようなハイクラスの恋愛が単純に描かれるだけ。演出がまたすかしてるの余計に鼻に付く。もはや原案レベルだよ…シングルマザーで養子って何だよ。ってかこれって韓国で公開したんだろうか。「発注があったから製作しました」っぽい。日本のテレビ局資本が入ると碌なことないな。
ラストが福山雅治のコンサートを見に、東京へって何だよ。アミューズとフジテレビがちらつき過ぎる。
―『肩ごしの恋人』(TBSドラマ公式)
う~ん…テレビドラマ版がかなり原作に忠実でキャストも基本的に文句無くて、特に年齢を3つ上げた主人公、萌とるり子のキャストがそれぞれ米倉涼子と高岡早紀で原作のイメージ通りプラスアルファを与えてくれていて、原作よりも年齢が上がったことで原作よりも現在的なリアリティが出てきていたので、テレビドラマ版と比べてしまうとちょっとこの映画版は…
韓国映画なのに何故か製作はアミューズとフジテレビ。嫌な予感。『カンナさん、大成功です』とは違うのだね。唐突に福山雅治が写真出演したのには苦笑。いくらアミューズ資本で作ったからってこれは無いだろ。なんだか凄いお寒い。おまけに「日本の有名な歌手で、写真家」という科白までかぶされる。福山雅治は悪くないのに滑ってる感じだ。いや悪いのか。原作の国内旅行の代わりに日本へ旅行とかいちいち資本元の存在がひしひし。
一番苦手な韓国映画の部類だわぁ。90年代後半から00年代前半ぐらいまでのいけ好かない日本映画と同じくらいいけ好かなくすかしていて、全体の出来は良いもののそのくせつまんないタイプのやつ。セックスをある程度(ある程度というのが一番厄介!)あけすけに描いてるだけに余計にたちが悪い。しゃらくさい。しかもトレンディードラマ臭。萌ことジョンワンはOLとかじゃなく一流カメラマン。るり子ことヒスも実業家の奥さん。
例えばるり子に相当するヒスの旦那の設定が金持ち社長で見た目はイモいおっさんになってる。で、萌の元彼だったという設定も無しになってる。それでいて結婚後はセックスレスになったという物語は残っているので、これだとヒスはただ単にお金目当てのいけ好かないだけの女に見えちゃう。最後はちゃんと描くけど。自分の”女”は使うけどそれに対する不利益も全て引き受けるようなキャラクターだから原作やテレビ版は嫌味が無かったのに。。。
なので自分の夫が若い娘と浮気をし家出してしまうと、ヒスはジョンワンが妻子持ちの男と不倫していることも原作と違って咎めて、ヒステリーを起こす。そしてそもそもその不倫相手は原作とは異なりヒスの元彼でもなく仕事先の人。これじゃ普通だ。友達の元彼がクロスしてるから変であり、それでも関係性を維持できている不思議な関係だったのにそんなものは一切無い普通の女の友達同士じゃん。しかも年齢はテレビドラマ版よりもさらに上がってる。
別に「原作を完全再現しなきゃ駄作!」とは思わないけど、映画ではないにしろテレビドラマという形ではかなり面白さと現代的なテーマをさらっと施したのど越しの良いものになっていたからこそ、単純に恋愛を遠ざけセックスしかしない女と”女”を売りにして結婚こそが最高と信じて疑わない女っていう設定だけ持ってきているだけ。萌ことジョンワンの恋人?兼同居人になる崇ことマルコとは後半に唐突に関係を結ぶ。
カメラマンという確固たる職が自由業なんで、上司も居らずクビにもならない。そもそもこの世界はトレンディー。そして代わりに事故って足を骨折する。すると唐突に行きつけの飲み屋のバーテン、マルコと親密になる。マルコは孤児で、スペインに養子に出され、実母を探しに来ていた!トライリンガルの帰国子女。昔の日本のトレンディードラマや韓国ドラマに多いエリート主義。そしてワンナイトラブ。
というかワンナイトラブならぬワンギプスラブ。ワンギプスなのでギプスが取れるまでの関係。でワンナイトラブをするけれど別に妊娠もしない。実母を探しにきたマルコの話からジョンワンの母親の話になり、なんとジョンワンが私生児であることが分かる。ジョンワンのお母さんは妾だったと。だから恋愛や結婚に煮え切らないということなのか。そしてマルコが去った後に会いに行ったジョンワンの母親も仕事があれば結婚なんてすることはないと言い放つ。何か原作の再現度も低いし、映画としてもなんじゃこりゃ。
…結果として単に安っぽいトレンディードラマのような設定と少しだけあけすけなセックスがあるだけのいけ好かない映画になっちゃってる。トレンディードラマに出てくるようなハイクラスの恋愛が単純に描かれるだけ。演出がまたすかしてるの余計に鼻に付く。もはや原案レベルだよ…シングルマザーで養子って何だよ。ってかこれって韓国で公開したんだろうか。「発注があったから製作しました」っぽい。日本のテレビ局資本が入ると碌なことないな。
ラストが福山雅治のコンサートを見に、東京へって何だよ。アミューズとフジテレビがちらつき過ぎる。