ー『The Last of Us PART Ⅰ』(SIE公式)
『The Last of Us Part I』 ローンチトレーラー
■『The Last of Us』、2度目のリメイク
プレイステーション5/PCタイトル、『The Last of Us PART Ⅰ』(以下『PART Ⅰ』)が来週9月2日(金)にいよいよ発売になります。本作は2013年リリースのプレイステーション3用ソフト『The Last of Us』(以下『TLoU』)の2度目のリメイク作品です。その後プレイステーション4でもHDリマスターがリリースされていることもあり、一部ユーザーからリメイク不要、リメイク自体が批判されています。ただ、プレイステーション4でのHDリメイクはプレイステーション3版の翌年2014年のリリースであり、システムは基本的に同じでグラフィックがHDリマスターされただけのものでした。8年前の内容なのでグラフィックもメカニズムも古い内容でした。『The Last of Us PART Ⅱ』(以下『PART Ⅱ』)ベースの『PART Ⅰ』のリメイクは私は歓迎です。
今回のリメイクは2020年発売の『PART Ⅱ』のグラフィック、ゲームメカニズムをベースとしてリメイクされています。プロデューサーのニール・ドラックマンは『PART Ⅱ』製作中に『PART Ⅰ』のリメイクを発想したと語っています。『PART Ⅱ』をプレイした人なら分かると思いますが、『PART Ⅱ』はグラフィック、ゲームメカニズムともに大幅に進化しており、別物と言って差し支えないレベルのゲームになっています。AIはより人間的になり細かい変化に気づきやすく、より緊張感のあるステルスプレイが可能になりました。また、アクションも大幅に進化しホフク機能などの追加によってアクションの戦略性が幅広くなりました。また、物理エンジンの進化によりゲーム内の移動も現実的な物理法則を用いたギミックが増え、ゲームとしての面白さが激増しています。その技術が応用された『PART Ⅰ』は、単純なHDリマスターであるプレイステーション4版とは別物のゲームになっているはず。
『The Last of Us Part I』PlayStation®5フィーチャー&ゲームプレイトレーラー
ただ、そのリメイクの元となる『PART Ⅱ』はゲームのクオリティに比して、ユーザー評価が芳しくありません。要因としては、発売前のリークに基づいた本作への憎悪感情、更にそれを煽ったSNSでのバイラル効果によるものだと私は考えております。そしてそこから発生した『PART Ⅱ』への批判の大半は不当なものだと言わざるを得ないものです。ユーザーがレビューや評価を投稿できるmetacriticのスコアを『PART Ⅱ』と同じ年に同じソニーインタラクティブエンターテイメント(SIE)からリリースされた『Ghost of Tsushima』と比べるとその異常さが際立ちます。
■異常なレビューサイトへのユーザーレビュー投稿数
・GHOST OF TSUSHIMA(metacritic)
・THE LAST OF US PART II(metacritic)
2022年8月28日時点で『Ghost of Tsushima』のユーザーレビュー数が20,621件 であるのに対して、『PART Ⅱ』のユーザーレビュー数は159,302件となっとり、『PART Ⅱ』のユーザーレビュー数はおよそ8倍になります。これは明らかに異常で、実際にプレイしたユーザー以上にプレイしていないユーザーがネガティブレビューを書き込んでいることが伺えます。『TLoU』の主人公が冒頭で殺害されるなどのストーリー面での批判はまだ理解できますが、もう1人の主人公であるエリーの性自認への批判やもう1人の隠されていた主人公、アビーへのルックスへの否定的な意見が批判として展開されています。
アビーをして「多様性の名の下にブスを出すな」と言った多様性、ポリティカリーコレクトネス批判が見られたりもします。率直に言ってそう言った批判はSNSやPV稼ぎが目的のゲーム系まとめサイトに煽られた人たちのルッキズム的な差別的思考に基づいたものであり、まともに取り合うべき批判や評論ではありえません。ただ、SNSやPV稼ぎが目的のゲーム系まとめサイトに煽られた人たちは少なくなかった為、"『PART Ⅱ』はポリティカリーコレクトナスにおもねったクソゲー”の烙印を押されてしまい、アマゾンなどでも発売後数週間後には新品も大幅な値崩れをしてしまい、未だに価格改定前のバージョンの新品がアマゾンで2,000円台で購入できてしまいます。
・【PS4】The Last of Us Part II 【CEROレーティング「Z」】(Amazon)
■『The Last of Us PART Ⅱ』はプレイステーション4史上最高のゲーム
実にもったいないです。プレイステーション4やプレイステーション5を持っていて、"『PART Ⅱ』はポリティカリーコレクトナスにおもねったクソゲー”と思ってまだプレイしていない人がいたら、ぜひプレイしてみてほしいです。ゾンビ系のサバイバルシューターが苦手で、ゲームはクリアしたらほぼ再度プレイしないのですが、『PART Ⅱ』は4度もプレイしてしまうほどはまり、表現規制の違いの為に北米版も購入するほどハマってしまったゲームです。
シナリオに賛否あるのは理解できるものの、それでも強烈な”愛”の話としてよくできています。賛否があるラストのエリーの判断もこの物語を一緒に体験してきたユーザーであれば受け入れられるものだと思います。物理法則を取り入れたギミックは凡百のゲームでみられる苦痛なパズル要素とは一線を画した現実的なものでアクション映画の主人公になった気分です。ゲーム内のアクションは前作よりも更にリアリスティックに演出されており、リアルで没入感が増した一方で、アクションはより豊富になりつつも動かして楽しく、マップは起伏に富み鬼ごっこの様に戦略性が増しています。ステルスが苦手な私も本作のステルスは試行錯誤が楽しくて意外でした。
The Last of Us PART Ⅱ®︎ ゲームプレイ
決してクソゲーなどではなく、プレイステーション4史上で最も不当な評価を得てしまった、プレイステーション4史上最高のグラフィックとゲームメカニズムを備えたゲームだと思います。そんなゲームが今は新品で2,000円台で買えてしまうので、ぜひまだの方はプレイしてみてほしいです。本当におすすめです。
『The Last of Us Part I』 ローンチトレーラー
■『The Last of Us』、2度目のリメイク
プレイステーション5/PCタイトル、『The Last of Us PART Ⅰ』(以下『PART Ⅰ』)が来週9月2日(金)にいよいよ発売になります。本作は2013年リリースのプレイステーション3用ソフト『The Last of Us』(以下『TLoU』)の2度目のリメイク作品です。その後プレイステーション4でもHDリマスターがリリースされていることもあり、一部ユーザーからリメイク不要、リメイク自体が批判されています。ただ、プレイステーション4でのHDリメイクはプレイステーション3版の翌年2014年のリリースであり、システムは基本的に同じでグラフィックがHDリマスターされただけのものでした。8年前の内容なのでグラフィックもメカニズムも古い内容でした。『The Last of Us PART Ⅱ』(以下『PART Ⅱ』)ベースの『PART Ⅰ』のリメイクは私は歓迎です。
今回のリメイクは2020年発売の『PART Ⅱ』のグラフィック、ゲームメカニズムをベースとしてリメイクされています。プロデューサーのニール・ドラックマンは『PART Ⅱ』製作中に『PART Ⅰ』のリメイクを発想したと語っています。『PART Ⅱ』をプレイした人なら分かると思いますが、『PART Ⅱ』はグラフィック、ゲームメカニズムともに大幅に進化しており、別物と言って差し支えないレベルのゲームになっています。AIはより人間的になり細かい変化に気づきやすく、より緊張感のあるステルスプレイが可能になりました。また、アクションも大幅に進化しホフク機能などの追加によってアクションの戦略性が幅広くなりました。また、物理エンジンの進化によりゲーム内の移動も現実的な物理法則を用いたギミックが増え、ゲームとしての面白さが激増しています。その技術が応用された『PART Ⅰ』は、単純なHDリマスターであるプレイステーション4版とは別物のゲームになっているはず。
『The Last of Us Part I』PlayStation®5フィーチャー&ゲームプレイトレーラー
ただ、そのリメイクの元となる『PART Ⅱ』はゲームのクオリティに比して、ユーザー評価が芳しくありません。要因としては、発売前のリークに基づいた本作への憎悪感情、更にそれを煽ったSNSでのバイラル効果によるものだと私は考えております。そしてそこから発生した『PART Ⅱ』への批判の大半は不当なものだと言わざるを得ないものです。ユーザーがレビューや評価を投稿できるmetacriticのスコアを『PART Ⅱ』と同じ年に同じソニーインタラクティブエンターテイメント(SIE)からリリースされた『Ghost of Tsushima』と比べるとその異常さが際立ちます。
■異常なレビューサイトへのユーザーレビュー投稿数
・GHOST OF TSUSHIMA(metacritic)
・THE LAST OF US PART II(metacritic)
2022年8月28日時点で『Ghost of Tsushima』のユーザーレビュー数が20,621件 であるのに対して、『PART Ⅱ』のユーザーレビュー数は159,302件となっとり、『PART Ⅱ』のユーザーレビュー数はおよそ8倍になります。これは明らかに異常で、実際にプレイしたユーザー以上にプレイしていないユーザーがネガティブレビューを書き込んでいることが伺えます。『TLoU』の主人公が冒頭で殺害されるなどのストーリー面での批判はまだ理解できますが、もう1人の主人公であるエリーの性自認への批判やもう1人の隠されていた主人公、アビーへのルックスへの否定的な意見が批判として展開されています。
アビーをして「多様性の名の下にブスを出すな」と言った多様性、ポリティカリーコレクトネス批判が見られたりもします。率直に言ってそう言った批判はSNSやPV稼ぎが目的のゲーム系まとめサイトに煽られた人たちのルッキズム的な差別的思考に基づいたものであり、まともに取り合うべき批判や評論ではありえません。ただ、SNSやPV稼ぎが目的のゲーム系まとめサイトに煽られた人たちは少なくなかった為、"『PART Ⅱ』はポリティカリーコレクトナスにおもねったクソゲー”の烙印を押されてしまい、アマゾンなどでも発売後数週間後には新品も大幅な値崩れをしてしまい、未だに価格改定前のバージョンの新品がアマゾンで2,000円台で購入できてしまいます。
・【PS4】The Last of Us Part II 【CEROレーティング「Z」】(Amazon)
■『The Last of Us PART Ⅱ』はプレイステーション4史上最高のゲーム
実にもったいないです。プレイステーション4やプレイステーション5を持っていて、"『PART Ⅱ』はポリティカリーコレクトナスにおもねったクソゲー”と思ってまだプレイしていない人がいたら、ぜひプレイしてみてほしいです。ゾンビ系のサバイバルシューターが苦手で、ゲームはクリアしたらほぼ再度プレイしないのですが、『PART Ⅱ』は4度もプレイしてしまうほどはまり、表現規制の違いの為に北米版も購入するほどハマってしまったゲームです。
シナリオに賛否あるのは理解できるものの、それでも強烈な”愛”の話としてよくできています。賛否があるラストのエリーの判断もこの物語を一緒に体験してきたユーザーであれば受け入れられるものだと思います。物理法則を取り入れたギミックは凡百のゲームでみられる苦痛なパズル要素とは一線を画した現実的なものでアクション映画の主人公になった気分です。ゲーム内のアクションは前作よりも更にリアリスティックに演出されており、リアルで没入感が増した一方で、アクションはより豊富になりつつも動かして楽しく、マップは起伏に富み鬼ごっこの様に戦略性が増しています。ステルスが苦手な私も本作のステルスは試行錯誤が楽しくて意外でした。
The Last of Us PART Ⅱ®︎ ゲームプレイ
決してクソゲーなどではなく、プレイステーション4史上で最も不当な評価を得てしまった、プレイステーション4史上最高のグラフィックとゲームメカニズムを備えたゲームだと思います。そんなゲームが今は新品で2,000円台で買えてしまうので、ぜひまだの方はプレイしてみてほしいです。本当におすすめです。