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PS4史上、最も不当な評価をされている『The Last of Us PART Ⅱ』を『PART Ⅰ』発売前に振り返る

2022-08-28 | 備忘録
ー『The Last of Us PART Ⅰ』(SIE公式)

『The Last of Us Part I』 ローンチトレーラー


■『The Last of Us』、2度目のリメイク
プレイステーション5/PCタイトル、『The Last of Us PART Ⅰ』(以下『PART Ⅰ』)が来週9月2日(金)にいよいよ発売になります。本作は2013年リリースのプレイステーション3用ソフト『The Last of Us』(以下『TLoU』)の2度目のリメイク作品です。その後プレイステーション4でもHDリマスターがリリースされていることもあり、一部ユーザーからリメイク不要、リメイク自体が批判されています。ただ、プレイステーション4でのHDリメイクはプレイステーション3版の翌年2014年のリリースであり、システムは基本的に同じでグラフィックがHDリマスターされただけのものでした。8年前の内容なのでグラフィックもメカニズムも古い内容でした。『The Last of Us PART Ⅱ』(以下『PART Ⅱ』)ベースの『PART Ⅰ』のリメイクは私は歓迎です。

今回のリメイクは2020年発売の『PART Ⅱ』のグラフィック、ゲームメカニズムをベースとしてリメイクされています。プロデューサーのニール・ドラックマンは『PART Ⅱ』製作中に『PART Ⅰ』のリメイクを発想したと語っています。『PART Ⅱ』をプレイした人なら分かると思いますが、『PART Ⅱ』はグラフィック、ゲームメカニズムともに大幅に進化しており、別物と言って差し支えないレベルのゲームになっています。AIはより人間的になり細かい変化に気づきやすく、より緊張感のあるステルスプレイが可能になりました。また、アクションも大幅に進化しホフク機能などの追加によってアクションの戦略性が幅広くなりました。また、物理エンジンの進化によりゲーム内の移動も現実的な物理法則を用いたギミックが増え、ゲームとしての面白さが激増しています。その技術が応用された『PART Ⅰ』は、単純なHDリマスターであるプレイステーション4版とは別物のゲームになっているはず。

『The Last of Us Part I』PlayStation®5フィーチャー&ゲームプレイトレーラー


ただ、そのリメイクの元となる『PART Ⅱ』はゲームのクオリティに比して、ユーザー評価が芳しくありません。要因としては、発売前のリークに基づいた本作への憎悪感情、更にそれを煽ったSNSでのバイラル効果によるものだと私は考えております。そしてそこから発生した『PART Ⅱ』への批判の大半は不当なものだと言わざるを得ないものです。ユーザーがレビューや評価を投稿できるmetacriticのスコアを『PART Ⅱ』と同じ年に同じソニーインタラクティブエンターテイメント(SIE)からリリースされた『Ghost of Tsushima』と比べるとその異常さが際立ちます。


■異常なレビューサイトへのユーザーレビュー投稿数
・GHOST OF TSUSHIMA(metacritic


・THE LAST OF US PART II(metacritic


2022年8月28日時点で『Ghost of Tsushima』のユーザーレビュー数が20,621件 であるのに対して、『PART Ⅱ』のユーザーレビュー数は159,302件となっとり、『PART Ⅱ』のユーザーレビュー数はおよそ8倍になります。これは明らかに異常で、実際にプレイしたユーザー以上にプレイしていないユーザーがネガティブレビューを書き込んでいることが伺えます。『TLoU』の主人公が冒頭で殺害されるなどのストーリー面での批判はまだ理解できますが、もう1人の主人公であるエリーの性自認への批判やもう1人の隠されていた主人公、アビーへのルックスへの否定的な意見が批判として展開されています。

アビーをして「多様性の名の下にブスを出すな」と言った多様性、ポリティカリーコレクトネス批判が見られたりもします。率直に言ってそう言った批判はSNSやPV稼ぎが目的のゲーム系まとめサイトに煽られた人たちのルッキズム的な差別的思考に基づいたものであり、まともに取り合うべき批判や評論ではありえません。ただ、SNSやPV稼ぎが目的のゲーム系まとめサイトに煽られた人たちは少なくなかった為、"『PART Ⅱ』はポリティカリーコレクトナスにおもねったクソゲー”の烙印を押されてしまい、アマゾンなどでも発売後数週間後には新品も大幅な値崩れをしてしまい、未だに価格改定前のバージョンの新品がアマゾンで2,000円台で購入できてしまいます。

・【PS4】The Last of Us Part II 【CEROレーティング「Z」】(Amazon


■『The Last of Us PART Ⅱ』はプレイステーション4史上最高のゲーム
実にもったいないです。プレイステーション4やプレイステーション5を持っていて、"『PART Ⅱ』はポリティカリーコレクトナスにおもねったクソゲー”と思ってまだプレイしていない人がいたら、ぜひプレイしてみてほしいです。ゾンビ系のサバイバルシューターが苦手で、ゲームはクリアしたらほぼ再度プレイしないのですが、『PART Ⅱ』は4度もプレイしてしまうほどはまり、表現規制の違いの為に北米版も購入するほどハマってしまったゲームです。

シナリオに賛否あるのは理解できるものの、それでも強烈な”愛”の話としてよくできています。賛否があるラストのエリーの判断もこの物語を一緒に体験してきたユーザーであれば受け入れられるものだと思います。物理法則を取り入れたギミックは凡百のゲームでみられる苦痛なパズル要素とは一線を画した現実的なものでアクション映画の主人公になった気分です。ゲーム内のアクションは前作よりも更にリアリスティックに演出されており、リアルで没入感が増した一方で、アクションはより豊富になりつつも動かして楽しく、マップは起伏に富み鬼ごっこの様に戦略性が増しています。ステルスが苦手な私も本作のステルスは試行錯誤が楽しくて意外でした。

The Last of Us PART Ⅱ®︎ ゲームプレイ


決してクソゲーなどではなく、プレイステーション4史上で最も不当な評価を得てしまった、プレイステーション4史上最高のグラフィックとゲームメカニズムを備えたゲームだと思います。そんなゲームが今は新品で2,000円台で買えてしまうので、ぜひまだの方はプレイしてみてほしいです。本当におすすめです。












ヨンウが初めて涙を見せた日、ヨンウからパク・ウンビンに戻った日『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』第16話「風変わりだけど」

2022-08-19 | 備忘録
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』が遂に最終回を迎えてしまいました。これまでどんなに辛いことがあってもヨンウの涙はカメラには捉えられませんでしたが、今回初めてヨンウの涙がはっきり映されました。また、ラスト"達成感"を得て、表情が豊かなヨンウはもはやヨンウでは無く、パク・ウンビンでした。寂しい…


ハッキング事件の犯人はヨンウの異父弟、高校生ハッカーのサンヒョンであり、その黒幕は被害企業ラオンのウォズニャックこと共同代表のキム代表だった事が明らかになり、もう1人の共同代表ペ代表の自殺未遂をきっかけとして自首したいサンヒョンと法務長官になる為に息子の自首を阻みたいテ・スミと言う構造から話が転がされました。

まず、事件の構図が面白かったです。共同代表の1人が黒幕と言う設定から、ハンバダ弁護士チームは依頼人の利益相反の為、事実を公に出来ない事態に陥りますが、入院中のミョンソクの助言とヨンウの閃きでなんとか立ち回ります。この構造は本作ならではなスッキリ感。

続いて、ヨンウの異父弟サンヒョンのキャラクター描写。金持ちの息子で天才ハッカー設定はありがちながらも、未熟なりに倫理観は持ち合わせており、自分の罪を償いたいと考えているのが面白かったです。また、ヨンウと同じように耳栓とアイマスクで睡眠をしていたり、モノの置き方にこだわりがあったりと、ヨンウと同じだ!となり親近感を抱きました。(なおサンヒョンとヨンウのこの性質はテ・スミ譲りである事が過去の描写で描かれています。)

サンヒョンがヨンウの元に突然訪ねてくるのもアクロバットながら、説得力ある前段のテ・スミとのやり取りや大企業へのハッキング事件の犯人と言う設定から、何故サンヒョンがヨンウの事を知り得たのかと言う点に脚本の飛躍ではなく、納得感がありました。サンヒョンとヨンウとのやりとりもヨンウの困惑具合が良いシーンでした。

地味に、"春の日差し"ことスヨンに惚れられて、絆されたミヌが、テ・スミからヨンウをハンバダから追い出せと言う依頼を断る際に、「バカになることにしました」と断る理由を述べていたのが、ミヌの変化が感じられるシーンでした。また、その中でヨンウの近況を報告しますが、「社内恋愛の相手と別れた」と伝えると、テ・スミがヨンウが社内恋愛していた事に喜んでいる描写があり、彼女が鬼では無い事が示され、これも良いシーンでした。

ヨンウの説得シーンにこの鬼では無いテ…スミは繋がっていたと感じます。決死の覚悟で聴聞会前のテ・スミと面会し、テ・スミに息子サンヒョンの法廷での証言を認めさせようとするヨンウは、サンヒョンに罪を償わせる機会を与えて欲しい、子供を叱れる親だと信じているサンヒョンを裏切らないで欲しい、私にとっては良い母親ではなかったけれどサンヒョンにとっては良い母親でいて欲しいと説得。ここもまた演技合戦でしたよ…ええ…泣くよ…


猫の例えのジュノの告白からのヨンウの逆告白で捨てられた子犬顔だったジュノがアホみたいな顔でヨンウを見つめていて、ジュノは本当はアホなんじゃ無いかと思えてきました。ミヌはミヌでスヨンが好きで居てくれる男である為に、良い人になっていくのもアホっぽくて最高です。サンヒョンへの尋問前にヨンウを励まそうとグーを差し出すもののスルーされるのもアホでかわいいです。


最後の敵はテ・スミでした。韓国ではしばしば財閥などの富裕層の子息が犯罪を犯しても、警察に手を回したり、お金を積んだらすることで罪を免れると言う話があったように思うので、今回はそこがエピソードのテーマだったのかなと。

結局、ヨンウの出生の秘密は暴露されませんでした。この点で予想は当たっていましたが、ヨンウはハンバダを辞めませんでしたし、ミョンソクは辞めそうではあったもののラストの逡巡を見る限り辞めなさそう。

それにしても良い最終回でした。ただ、ラスト、"達成感"を得たヨンウは表情豊かになっており、私の知るウ・ヨンウではなくて、パク・ウンビンになっていました。これは「あー、ヨンウが居なくなってしまった」と寂しい気持ちに…

予告が完全にミスリードで最後にどでかい大ネタを持ってきた『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』第15話「聞いてないこと、頼んでないこと」

2022-08-18 | 備忘録
Woo Young-woo doesn’t want Lee Jun-ho to be lonely | Extraordinary Attorney Woo Ep 15 【日本語字幕 CC】


ミョンソクの手術中、ミョンソクの唯一残った同期であるチャン弁護士の管理下に置かれるヨンウたち新人弁護士チーム。

チャン弁護士はミョンソクとライバル関係にあるっぽかったので、もう少し"仕事ができる"キャラかと思ったら、仕事は適当、知識は適当、姿勢も適当な上に癇癪持ちで部下の反論に声を荒げるパワハラ上司。しかも部下を見捨てて逃げるクソ上司で、ミヌの酷さを追い抜く酷さで、ミヌの酷さを忘れさせてくれます。

ヨンウはジュノに付き合えない本当の理由を語る一方、スヨンとミヌのラブラインは更に加速。ツンデレなスヨンの告白のような"好きな男のタイプ"を放ち、それを受けてのスヨンが"バカ"になった瞬間よ。

あと、細かいヨンウの指摘からチャン弁護士がブチ切れてからの嫌な展開になりますが、ヨンウと同じくらい細かい裁判長がヨンウと全く同じ細かい指摘をするギャグってなんなんだ笑となりました。

14話のラストの15話の予告が完全なるミスリードで構成されていた事に驚くと同時に遂にテ・スミの息子が遂に姿を現し、しかも第15話の担当事件の大元のハッキング事件の犯人であると描かれて2度びっくり。


さぁ、明日(今日か)は泣いても笑っても第16話、最終回の配信です。

テ・スミの息子がヨンウの元に弁護の依頼に来るのでは?と予告から想像します。そして、15話後半にハン・ミニョンはテ・スミを潰す為にヨンウがテ・スミの隠し子である事を暴露することを予告していましたが、テ・スミの息子が刑事事件で起訴されれば、ハン・ミニョンが暴露するまでもなくテ・スミの政界進出は打ち砕かれるのでは無いでしょうか。

ジュノは孤独になってもヨンウと居たいと告白して結ばれ、スヨンとミヌは何だかんだでミヌが振られるのかなぁ…そしてヨンウとミョンソクはハンバダを辞めて、ヨンウはリュ弁護士の人権派弁護士事務所に転職して、ミョンソクはワークライフバランスの取れた弁護士事務所に転職、若しくは独立して元妻とヨリを戻す…だったら、良いなぁ。

ジスの孤独とジュノの孤独、スヨンとミヌの『恋人たちの予感』、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』第14話「済州島の青い夜Ⅱ」

2022-08-12 | 備忘録
-『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(ウ・ヨンウ弁護士は天才肌 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

第13話「済州島の青い夜Ⅰ」ラスト、法廷内で倒れたミョンソクは結局胃がんのステージ3だった事が明かされます。ヨンウは自分がジュノを幸せにする事ができないと考えてしまい、ジュノに別れを告げます。


◆ジスの孤独、ジュノの孤独、光代社長の孤独
ミョンソクの入院先に訪れて居た元妻ジスとミョンソクが話しているところに、相談の為に割り込んでくるヨンウ。ジスと話している時とは異なり、イキイキとヨンウと話すミョンソクを見たジスはミョンソクと別れた理由を思い出します。ジス曰く、ミョンソクと一緒にいても孤独を感じていたと、だから別れたのだと。夫婦、恋人たちの間の孤独の話ですが、これはヨンウに対する父グァンホの気持ちに接続している様に思います。グァンホはヨンウに対して、ヨンウを育てる事が大変だったとは言わずに寂しかったと表現していました。ヨンウは自閉スペクトラム症の為に、自分の世界に住んでいる為、グァンホに関心を向けなかったからです。

この自閉スペクトラム症に特有の自分の世界に止まってしまう特性、相手の世界をスルーしてしまうと言う描写は、ヨンウがジュノに別れを告げるシーンで改めて表現されます。ジュノへの別れを告げているにも関わらず、インスピレーションを得たヨンウはジュノの事は置き去りに、進行中の裁判の弁護方針を一方的に語り出します。これがグァンホが言う寂しかったの正体ですし、自閉スペクトラム症では無いにしろ、ミョンソクとジスが別れた原因でもあります。少し話は飛ぶのですが、この恋人間、夫婦間の孤独の話は、NHK総合で放送されて居た「ふたりのディスタンス」の太田光と妻光代社長回で描かれていた光代社長の孤独と通底している様に思いました。ちなみに、光代社長は再三太田光に対して離婚届を突きつけたものの、その度に離婚届を破られた為、離婚に至って居ないと語っていました。


◆プリンセスと腹黒策士の『恋人たちの予感』
ミョンソクが病に倒れ、ヨンウとジュノはラブラブから一転、ツラい事情をキッカケに別れを選択すると言うツラい展開のオンパレードで落ち込んだ所に、プリンセスことスヨンと腹黒策士ことミヌのラブライン。ジュノを介抱したミヌを外に呼びつけたスヨンは、済州島出張から皮肉を言ったり、陥れたりしないミヌを何のつもりと問いただす流れから、「俺に惚れてる?」と軽口を叩くミヌ。それに対してフリーズしてしまうスヨンを目にして、自分の軽口がスヨンの真実を突いてしまった事に気付き真顔になるミヌ。まさかの『恋人たちの予感』の告白シーンの様なツンデレ告白。最高です。

※参考:When Harry Met Sally Ending Scene


そしてラストは、第9話ラストのグァンホのキンパ屋に居たテ・スミの様子を撮影した新聞記者がハン・ミニョンの元を訪れ、テ・スミの隠し子について問いただすシーン。全てを暴露するハン・ミニョン。ようやくハン代表の陰謀が動き出しました。そして、第15話の予告では、ミョンソクの姿は無く、ミョンソクの唯一の同期チャン・スンジュンの元でヨンウたちミョンソクチームの新人たちが働く様子が描かれます。ミョンソクが手術の為に入院している為、スンジュンが管理していると思います。絶対そうであって欲しい。そして恐らくヨンウがテ・スミの隠し子である事が報じられた後、ヨンウへのメディアスクラムからヨンウを守るスヨンとミヌ!どう落とし前をつけてくるのか?これ、後2話で終わるのか?

Extraordinary Attorney Woo #SwoonWorthy moments with Woo Young-woo and Lee Jun-ho【日本語字幕 CC】


在りし日のヨンウとジュノ。ジュノと別れたヨンウが韓国に居続ける理由が無くなったようにも思うので、もしかするとボストン行きの話をグァンホから提案されてしまうのかも。まだハリウッド映画の2幕目の様相。

楽しい済州島出張(旅行)のはずが辛い展開盛り沢山…『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』第13話「済州島の青い夜」

2022-08-11 | 備忘録
-『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(ウ・ヨンウ弁護士は天才肌 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

第12話のラストでのミョンソクの吐血は、残念な事に大事だったようです…ツラい…


詳細な描写は省略されていたもののミョンソクは末期癌の様で、ヨンウが知り合いから相談された少額訴訟の為の済州島への出張をあっさり認めたばかりか、チーム全員と訴訟チームのジュノの同行、そればかりかグラミとヒゲ店長まで同行を認めると言う行動で病気の深刻さを描くって本当に手練手管と言うか上手い…なんて血も涙もないのか…

しかも、済州島に向かう空港のシーン、飛行機内のやりとり、済州島に着いてからの車に乗り込むシーン、全部ギャグが面白いのが罪深い…僕たちのミョンソクの病状が如何に深刻であるかはミョンソクがはっちゃけた行動を取れば取るほど伝わると言う、楽しいシーンが多くて嬉しいのに、それはミョンソクの病状の裏返しなので…そしてツラいのはミョンソクだけではなく、ヨンウもツラい…済州島にジュノの姉夫婦が居ると言う事でジュノと共に挨拶に行く事になったヨンウ。いつものヨンウの振る舞いを披露し、それを目の当たりにしたジュノの姉と義兄はヨンウが席を外した所で、ジュノにヨンウとは結婚しないわよね?と曰い、仕舞いにはヨンウを親に会わせたら倒れるから会わすなと曰う始末。

王子様イ・ジュノも人の子だった、と。ジュノの姉と義兄が類型的な嫌な親族として描かれているのは意外でした。それにしても、そう言う事を言いそうな姉と義兄なら分かりそうなものなのにとか、何故事前に説明しなかったのかとか諸々思ってしまいます。脚本上の2人の障害の為だとは分かっていても…


そんなツラい展開の中で唯一の救い、"春の日差し"はスヨンの存在。飛行機内での言い争いからの、何気なくスヨンの荷物を荷物棚に収納してあげるミヌ。そんなミヌの行動にキュンとしてるスヨン。更に、調査の為に、動画撮影をしていたスヨンが言いがかりをかけられた時にスヨンを守ろうとして不意にスヨンの手を掴むミヌ。それにキュンとしながらも、自分がミヌにキュンとした事に不服そうな不満顔!更に更に、2人で酒を買いに行ってきてと頼まれて、拒絶するスヨン。その帰り道にミヌに写真を撮ってあげると言われて、自然に可愛いポーズを取ったものの、我に帰って写真を拒否するスヨン。ジュノが買ってきたと思った花をキレイ!と誉めたかと思ったら、実はミヌが買ってきた事を知って、その花を放り投げるスヨン!

最高なツンデレラブコメになっていて最高です…!そして、スヨンとミヌの買い出しの際に、やはりミヌにも事情があり、ハンバダでの出世やテサンへの移籍に拘り、ヨンウを陥れようとしていた理由が明かされます。やはりお金に困っていただけではなく、ミヌは"家長"として家の稼ぎ頭に成らなければならない事が示唆されます。意地悪をヨンウに嫌がらせをしてきたミヌもまた本作が全体を通底して描いてきた"家父長制"の犠牲者の側面がある事を描いています。


本エピソードのラスト、ミョンソクが法廷で倒れ所で終わりますが、予告ではミョンソクの思い出の味、幸福ククス(韓国の素麺らしい)は今しか食べられないと言うヨンウの台詞があり、ミョンソクの死が暗示され、それだけではなくジュノとジュノの姉との会話を受けてか、ヨンウからジュノへのお別れの台詞まで…

明日の22時30分まで待てない…と言うか、あと3話でどう話に結末を付けるのか…テ・スミは政界進出できるのか、テ・スミの息子は誰なのか、クォン・ミヌの野望は叶うのか、そしてヨンウとジュノは幸せになれるのか??不安…そしてスヨンを幸せにしてくれ…