10月になると、岩手大学の非常勤講師として半年間、教育学部で講義をしている。 平成24年からだから足かけ13年になるんだから驚いた。
途中、学部改変などもあって、受講生が0という年があった。これは平成から令和に変わったあたりで、そのときはお休みしたので、12回目である。
その12回目にして、恐れていたことが起こった。なんと、受講生が1人! これまで、最も少ないときで3人、多いときでは15人ほどだった。大体やることはどこでも同じで、数人のグループに分かれて、短いお芝居を作るというモノ。これをややアカデミック寄りに展開していくのが大学生のパターンである。
3人の時もなかなか苦労したのが、誰か欠席してしまったとき。さすがに2人欠席で、サシで1時間半、という事態は無かったのだが、今回初めてそんな事態になった。
想定していなかったわけではない。もしそうなった場合は、数人でやるアクティビティは出来なくなるので、やれるとしても2人でやるモノ、あるいは単独でやるモノしか選択肢が残らない。それはまあやるとしても、結局は、いろいろやりながら戯曲を1本書き上げてもらう、くらいしか出来ないだろう、というぼんやりとした想定はしていた。しかし、本当に受講生が1人となると、いやなんというか、どうしましょう? となってしまう。休んだらどうなる? 誰もいない講義室にオレが行って、ぽつねんと1時間半何もせず帰ってくるようなことで給料をもらって良いのか? いやいやそれはマズいだろう! とかなんとか、とにかくそんなことを考えた。
そして当日。当然のように講義室にぽつねんと座っている1人の女子学生。恐らく彼女もものすごく不安だったろう。そして、どうすればいいのか考えていただろう。オレも同じだ!
実は昨年、最初3人で、ふたを開けてみると4人だった、ということがあり、もしかして・・・と期待していたのだが、その期待は見事に裏切られ、仕方なくといった感じで、女子学生と対峙したわけだ。
最初はガイダンスなので、一応は説明をするのだが、とにかくまあ、最低3人はいないと、出来ることがものすごく限られてくるので、誰か誘うか、もしくは他の講義を取ってもらっても良い、そのへんは気を遣わないでいいからね、などと言いながら、背中を流れる冷や汗を感じていた。
とはいえ、彼女はシラバスを読んで、これは絶対に受けたい! と思ってくれたとのことで、出来るならば、オレも人数を揃えて完遂したい。そんなわけで、人数がとにかく3人以上になるか、0になるか、という感じで、翌週の講義までの間に、ヒヤヒヤしながら架空の劇団第26回公演「スケッチブック-供養絵をめぐる物語-」の本番を迎えた。
公演の方は盛況で評判も良く、無事成功裏に終えることが出来、打ち上げも滞りなく行って日曜は休んで、さて勝負の月曜日・・・。
4人に増えていた。・・・・・・・安堵・・・・・・・。
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