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激混みのコーヒーフェス

2023-06-06 09:22:24 | 盛岡

 タイトル通りです。

 基本的にあんまり人混みが好きではないので、そういうところは避けるようにしているのだが、たまにそういうところに行ってもいいかとカミさんが思いついたようで、前売り券を調達していた。6月3日土曜日のことである。午前中にトーサイクラシックホールとなった県民会館で、全国大会に出場する水沢高校演劇部の壮行上演があるというので、折角だからと観に出かけた。10時半からの上演で約1時間、その後昼食を挟んでコーヒーフェスに突入しようというのだ。

 水沢高校のお芝居は、大ホールの上演と言うことで、どうしてもセリフが聞き取りにくいところがあり、そこら辺はなんとかして欲しい。これは発声訓練とかそういうことだけではなく、大ホールという環境が、そもそも演劇に適していないので、場所を変えるとか、マイクを導入するとか、これは高校演劇関係者に議論を期待するところである。水沢高校伝統のバンカラ応援団とジェンダー問題を組み合わせた意欲作で、これは高校演劇として上演するにふさわしい構えだと思った。主人公は応援団に入りたい女子を応援するという立場で、メタ構造も効いていると言える。主人公はクラスでの振る舞いと、ダンス部での振る舞いに差があり、クラスではあまり上手くコミュニケーションが取れないという設定だったのだが、これが序盤にもっと伝わっていれば、終盤に主人公が言えなかったことを言うくだりがもっと盛り上がったことだろう。具体的には、冒頭、一人踊る主人公に、応援団に入りたいダンス部の「あきら」同様、応援団に入りたいと、クラスメイトが話しかけるのだが、その受け答えにもっとよどみやためらいがあっても良い。もしくは、ほとんど喋らない、という選択肢もあったかも知れない。

 とまあそんな感想を抱きながらも、鹿児島での全国大会は頑張っていただきたいと思う。

 雨模様だったかと思えば日が照りつけるような変な天気で、県民会館まで何で行くか迷っていたのだが、結局自転車で行くことにした。そして、そこから歩いてコーヒーフェスの会場もりおか歴史文化館に向かうことにする。
 お昼時である。どこかで何かを食べていこうと思いながら、ぷらぷら歩いていたが、コーヒーフェスにも食べ物ブースがあるだろうということで、会場までとりあえず行ってみる。

 挫折した。コーヒーの行列もだが、食べ物も行列である。一通り会場を歩いてみるが、人を避けるのが難儀である。仕方ないので肴町の方まで足を伸ばしてお昼にすることにした。問題はどこで食べるかである。そこでハタと思いついた。肴町アーケードを抜けたところに韓国料理の店っぽいのが出来ていた。何となく気になってはいたが、入ったことはない。というわけで思い切って入ってみることにした。

 コーヒーフェスの喧噪が嘘のように店の中は誰もいない。こういうところが我々のホームグラウンドである。店に入ると日本語のたどたどしいお兄さんが、麦茶を出しながら「注文は、このQRコードを読み込んで・・・」と、説明をしている後ろから、店主と覚しき声が、これまたたどたどしい日本語で聞こえてきた。「直接注文でもいいよ」というわけで、QRコードは読み込まなくても良いようである。

 カミさんが韓国冷麺、オレがキムチチーズチヂミを頼んでしばらく待つ。そば粉の入った細い韓国冷麺は何度か食べたことがあるが、盛岡冷麺とはまた違って良いものである。しばらくして二品到着。どちらも美味しい。案外とボリュームもある。で、食べていると店主が「ウチは唐揚げのお店ですよ」と言って甘辛の唐揚げを二つサービスで出してくれた。これもなかなかであった。

 で、そんな風に食べていると、一人の老婦人が入ってきた。「ランパス大丈夫?」とのこと。この店はランチパスポートに掲載されているらしい。聞くともなく聞いていると、ランパスメニューとなんかのデザート、チヂミ、それから「マッコル」も呑んでみたいという。なかなかの健啖家である。店のお兄さんが「マッコリ」と言っても、老婦人は頑なに「マッコル」であった。まあ「マッコルリ」とも書くから、あながち間違いでもないのだろうが、なんとなく面白かった。

 店を出て、いざコーヒーフェスである。前売り券は内丸側の受付で3つのシールとデミタスカップと交換である。なかなかにかわいらしいカップ。シール1つで一軒のお店、都合三軒飲み歩けるようである。当日受付もあるのだが、すでに行列はとんでもないことになっている。これ当日入れても良いんだろうか?

 なるべく遠いところのお店に並んでみようと、まず最初は大分の3CEDARS COFFEEに並ぶ。ここは行列も比較的少なかったこともあり、30分と待たずにコーヒーにありつくことが出来た。そして二軒目、ちょっと長めの行列に並んでみたのが山梨のAKITO COFFEE。大分も山梨も大学時代の友人の出身地である。これが長かった。まさに長蛇の列で、1時間は並んでいただろうか? 隣の行列をふと見ると、プラスチックの丸椅子に座っているご夫婦と覚しき2人がいた。

(行列慣れしている!)

 その椅子は、円盤状に折りたためる優れもので、フリスビーくらいの大きさになるようであった。前に並んでいる学生風の3人組はまだシールが3つ残っていて、これから三軒かぁ、と気が遠くなった。大体のお店がハンドドリップで入れていて、それはもう待つのは仕方ないんだけど、それにしても待たせすぎである。これはお店の人が悪いわけではなく、運営の問題である。二軒とも個性的で美味しいコーヒーだったが、三軒目はあきらめて帰ることにした。お土産は3CEDARS COFFEEのグァテマラ。

 県民会館まで歩いて戻る道中、りあすぱーくの看板。復興支援センターが運営している、沿岸の産品などを販売しているお店だ。

「和ぐるみソフトまだ食ったことないんだよなぁ」というとカミさんが
「美味しいよ」と言うので入ってみることにした。

 ここに入るのは2度目である。1度目は、某Kさんに、バスセンター関係の資料を借りるために来たのだが、そのときは和ぐるみソフトをスルーしてしまっていた。確か最初はもりおか町屋物語館で営業していたと思ったのだが、いつの間にかこちらに来ていた。というわけで和ぐるみソフト初体験である。1番人気は和ぐるみソフトに、和ぐるみのフレークをかけたものらしいが、とりあえず純粋に和ぐるみソフトを味わってみようと1番シンプルなものにした。1人1つはちょっと最近多いので、2人で1つをシェアすることにした。椅子とテーブルもいくつかあって、イートイン出来るようである。他にもちらほらお客さんはいるのだが、コーヒーフェスとは比べようもなく閑散としている。やはりこういうところが我々のホームグラウンドである。やたら落ち着く。

 和ぐるみの風味は感じられるものの、乳脂肪の感じは比較的少なく、さっぱりといただけるソフトクリームであった。ジェラートっぽいと言ってもいいかもしれない。ついでに、平庭高原の白樺樹液も購入した。400円と、ちょっとお高めなのだが、かねてから白樺樹液は飲んでみたかったのだ。ここで買わないと一生買わないかも知れないと思って買ってみたがまだ飲んでいない。

 激混みのコーヒーフェスに行ってみたが、やはり我々のホームグラウンドは、行列のないところのようで。

 



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