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お初の「ひづめゆ」と

2022-07-20 15:31:01 | エンターテイメント

旧紫波町役場あたりにお風呂が出来たらしい。温泉ではないものの、炭酸泉と、目下ブームまっただ中のサウナにこだわった施設だそうだ。三連休の最後にテレビで紹介していたが、恐らく平日はそんなに混んでいないだろうとの目論見で出かけてみた。

19日は午後に一本ナレーションがあり、夜は普通は稽古の曜日なのだが、北上で3○○の「私の恋人beyond」があるので、そちらを見るために稽古日をずらした。コロナ禍なのでえりさんにごあいさつは出来ないものの、やはり近場まで来たら見に行っておきたい。

午前中のうちに出かけ、ゆっくりとサウナを使い、昼をどっかで食べて帰ってくると言う算段。

紫波まで車を飛ばし、確かこのあたりだったような・・・と、見ると木の壁に囲まれたようなローソンが・・・もしかして・・・ここ? 危うく見逃して通り過ぎるところだった。道路っぱたに何の標識も目印も無いので、通り過ぎそうになるのも必定。さすがにこれは考えるべきだろう。

一応駐車場に入り、よく見て見るも、看板らしきものがよく見えない。デザインにこだわりすぎて視認性が著しく低いという、最近よく見かけるパターンである。入り口にはのれんが掛かっていてそれらしい雰囲気は醸し出しているものの、よくよくみないと「ひづめゆ」であることがわからない。それが何より証拠には、オレが入った後に年配のご婦人が入ってきて、
「ここらへんにお風呂ができたって聞いたんだけど・・・」

はい、もう入ってます。

とまあそんな感じでまずは支払いなのだが、これもiPadみたいなのを使ったタッチパネル式でちょっと使いづらい。デジタルネイティブではないものの、普段からiPadを使っている身でも、結構戸惑う。なぜか知らないけれど、タッチパネル式の券売機はどうもいろいろわかりにくいのである。これはまあ理屈ではないので、なかなか慣れるのも大変だろう。

支払いは多分現金のみ。このあたりはバランスが悪い。電子マネーにも対応しているべき。もし対応しているのだったら、それがわからない。

そんな感じのアクセスの悪さはあるものの、床はバリアフリーである。

貴重品入れはコインの必要も無く楽。浴槽は小さめで、洗い場のシャワーがまたこじゃれていて、プッシュ式で、押すと出て、もう一回押すと止まる。さすがに手書きのPOPみたいなのが貼ってあって説明してある。

最近はデザイン優先で使い勝手というか、認識のバリアフリーの方を軽視する傾向があちこちで感じられる。数年で還暦を迎えるオレなんかはまだそれなりについて行けるところもあるが、年齢に関係なくそういう感じについて行きにくい人もたくさんいるだろうなぁ。

炭酸泉は熱くはなく、サウナはセルフでロウリュ(サウナストーブに石が積まれていて、そこに水をかけて蒸気を発生させる)でき、テレビもなく漫画「サ道」の奨めるような空間になっている。ちょっと明るすぎかなと思ったりもするけど、そこら辺はまあ問題なく。

サウナ→冷水→外気浴、と、ローテーションするのが良いらしい。ここの外気浴スペースはなかなか充実している。深い水風呂もなかなか良い。

その外気浴スペースで他のお客さんの会話を聞くともなく聞いていると、どうやらグルージャの選手が何人かで来ていたようだ。

浴室を出た後の休憩スペースがあんまり無いのがやはりちょっとなんだなぁ。まあ、そういうコンセプトなんだろうけど。

そして夕方、ナレ録りをとっとと済ませ、北上へ。以前竹中直人が出ている芝居を見に行ったとき、駐車場に入れるのにえらく時間がかかり、開演ギリギリに滑り込んだ反省を生かし、1時間前には到着できるように余裕を持って4号線に車を走らせる。

公演と月いちリーディング東北のチラシを置いてもらうためにカウンターに行くと、旧知のTさんがいて、話が早い。ラッキー。

で、まあ、席に座って開演を待っていると、空いていた隣の席に向かってくる女性がいた。

あれあれあれあれ? 

Cさんじゃないですか! 今回とある役で芝居に出てくれるCさんがお隣さんでした。ちょっとびっくり。会場で誰かに会うかなぁと思ってはいたけど、全く別々で予約取ったにもかかわらず、知り合いと隣の席になるかねぇ? さすがに驚いて、いろいろお話をしていると、右斜め後ろから声をかけられる。

あれあれあれあれ?

Nさんじゃないですか!

Nさんはこのさくらホールを運営している事業団の理事長!(だったよね?)まあ、ロビーとかで会うのは想定していたのだが、席がこれまた近くとは、ちょっとびっくり。

肝心の芝居の方は音楽劇で、メインの3人が達者なのはもちろんとしても、脇を固めた4人の女性たちが歌も踊りもできる皆さんで、これもまた感心。えりさんらしい、時空を飛び越えて展開しながら、現在の世相に対する異議申し立てもはっきりと感じられる作品だった。やはり弱者に焦点を当てるときに真価を発揮する。

しかし70に近いえりさんと小日向さんがあそこまで頑張ってるとなるとなぁ、オレも絶賛衰え中とか言ってないで頑張らないとな、と、反省させられる夜だった。


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