ほぼ一週一ネタgoo

2016年の投稿を最後に滞っていたブログを提供元の閉鎖を機に引っ越し。今後の更新は不明瞭。

風のつめたき櫻かな

2008-06-04 21:52:16 | 芝居
観てきました。開館五年にしてはじめて北上さくらホールに足を踏み入れました。
バブリーな建物だね。
ガラス張りだし。
アイーナを髣髴とさせる。でも、若い子がバンドの練習とかやってて、それに結構そのようなリハーサル室もいっぱいあって、稼働率も良さそう。
ま、ガラス張りでいろいろ見えちゃうけど、使われてるってのはいいことだ。

で、芝居ですが。
近未来、東京に大地震が起こって一ヶ月くらいの商店街の喫茶店が舞台。阪神大震災以降、書けなくなったという劇作家の話なども聞いたりしたが、そんなアレとは関係なく書き続けていたオリザさんが、震災を書いた。

実はあの日、俺は旧架空の劇団でアゴラで公演をしていた。第一報は、スポーツ新聞かなんかで、死者79人というものだった。その後、あれよあれよという間に死者数が増え、その日のテレビはずっと報道だった。

俺はといえば、仕込みが終わった後、確か、劇作家協会の理事会があり、そこに顔を出して、その後、○上ひさしさんとか○藤憐さんとか、確か○内謙介さんもいたな、当然オリザさんもいて、駒場で飲んだのだった。

で、それから、十三年。久保田万太郎作品集より、と銘打ってある。文学座である。
まあ、年寄りばっかり出て、何ともイイ感じだった。
大体どっかで見たことある老優ばかりである。もう若い頃はブイブイいわせたであろう俳優たちが、一生懸命口跡さわやかにセリフを語りたいのだが、どうしても口が回らなくなってたり、噛んだり、うー、とか、あー、とか言っちゃったり、でも、年寄りなんだから、いいんだよな。

というか、はっきりしゃべらなくてもいいんだな。それほどの俳優は。と思う。
なんというか、ホンはやはりオリザさんのホンで、でも、ちゃんと文学座の客層なんてのも意識して、面白いことは面白い。

しかしである。青年団でやっている芝居と、文学座の芝居の、演出、と言ってしまおう、その手法というか思想には、はっきりとした断絶があるような気がする。

まあ、これを明文化するのはめんどくさいのでそのうち出来たらするけど、善し悪しとかそういう問題ではなくて「違い」があるのである。

それはナポリタンと卵焼きほどの違いであって、でもそれは、ナポリタンこそがスパゲティだった世代のナポリタンと、ペペロンチーノが当たり前にあった世代のナポリタンほどの違いもあって、しかしながら卵焼きとオムレツの違いとは次元を異にしていて、結局なんだか良くわからない違いなのである。

で、もりそばに海苔をかけたざるそばのような違いではもちろん無く、でも、古漬けとキムチほどの違いはあるのである。

ま、よくわかんないってことですな。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿