BGM、サザンから始まり今はクラシックでやんす
大人になって気付くこと。
子どもの頃の何気ない体験が、心の奥深いところにいつのまにかしっかり根付いていて、自分の引き出しのひとつとなって現在の個性を形作っているんだなってこと。
世間では、英才教育ということで、まだ母国語もおぼつかないようなバブちゃんたちに英語を習わせている親御さんがわりといらっしゃるようですが。
そのことに対して否定をする気など毛頭ござんせん。
教育方針はそのご家庭の個性ですから。
でも、声を大にして言いたいのは
子ども達には、小さい頃から、どうか、たくさんの美しいもの、切ないもの、生きているもの、心を動かすものにたくさん触れさせてあげて下さいませ。
ということ。
絵本、音楽、絵画、たくさんの生き物、そして人の温かみ。
ステレオの前で、父の隣に座り聴いた(聴かされてた?)たくさんのレコード。
本棚に並んでいて気が向いたときに眺めていた、美術絵画全集。
TVには厳しい制限があったのに、なんの規制もされなかった漫画や本。
辺りが暗くなるまで駆け回って外で遊んだ毎日。
捕まえてきては飼っていた、たくさんの虫たち。
初めて家に連れて帰った捨てられた仔猫と、アパートだから飼えなくて、泣く泣くまた捨てに行ったあの夜の風景。
一緒に暮らしていた祖母が大好きだった『G線上のアリア』。
もう一人の祖母が、たくさんジュースやお菓子を用意して待っていてくれたあの大きなお屋敷。
頭ではなく、心で感じ学んだことが、今の私を形作っている。
たくさんの心の引き出しとして。
感性は、小さな頃に、たくさんの種を蒔いてあげないと。
知識とは違って、後から急に身につけようと思っても、大人になってからでは、あまり伸びない気がする。
今の子どもたちは。
五感をフルに使う機会が、昔の子どもより減ってしまっている気がしてならない。
だからこそ、出来る限りたくさんの経験をさせて、心 を育ててあげてほしい。
最近若干鈍りがちだけど、絶対音感がある。
それは、両親からの何よりの贈り物だと、しみじみ思う。
美術館に絵を観に行ったり、たくさん本を読んだり、いろんなジャンルの音楽を美しいと思えること。
それは、自分自身で勝手に身につけたのではなく、両親から与えられたものだ。
心や感性。決して目には見えないもの。
“じゃあ秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない”
星の王子様のキツネの言葉です。
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目に見えない大切なもののために、
どうかたくさんの種を蒔いてあげて下さい。
頭の中の知識よりも、心の種を。