セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

友の短歌

2012-10-11 | セカンドライフ

無謀なる戦に死にたる若き命碑に刻まるる名をたどりよむ

敵艦に体当たりせる特攻の家族(ウカラ)へのたより泪しよみぬ

あたら若き命ち散らしし特攻の遺すたよりのしみじみ哀し

国のため若きいのちをかへりみず露ときえたる御霊わすれじ

うつせみの若きらに語りつたへたし死を期し発ちし少年兵を (しずか詠)


先日千葉・館山から上京してかかりつけ病院に薬を貰いに来た際ランチをご一緒した友達から、短歌が送られて来た。花實集に掲載されたので読んで欲しい、と喜びと感激の言葉が添えられて届いた。鹿児島県・知覧町チランチョウ近辺に、旅をし平和会館に寄った際の心に染みた事が書かれていた。

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私も数年前、現地を訪れた際、切なくて涙をこらえるのに必死だった。
十代の少年とも言える様な人達を、爆弾を仕掛けた戦闘機に乗せ敵の戦艦に体当たりするのが役目、明らかに二度と戻れないことは分かっていて・・・この知覧町から役目との命令で飛び出して行った場所だ。

現代ではとても想像できない残虐な戦争の僅かな、ひとこま。戦後生まれの私には何一つトップの思考が理解出来ない。戦争の犠牲になった将来の有る若者は当然、二度と帰る事は無かった。



【知覧特攻平和会館について】
           

  

  

 この知覧特攻平和会館は、大東亜戦争(戦後は太平洋戦争ともいう。)末期の沖縄戦において特攻という人類史上類のない作戦で、爆装した飛行機もろとも敵艦に体当たり攻撃をした陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料を展示しています。

 私たちは、特攻隊員や各地の戦場で戦死された多くの犠牲によって今日の平和日本があることに感謝し、特攻隊員のご遺徳を静かに回顧しながら、再び戦闘機に爆弾を装着し敵の艦船に体当たりをするという命の尊さ・尊厳を無視した戦法は絶対とってはならない、また、このような悲劇を生み出す戦争も起こしてはならないという情念で、貴重な遺品や資料をご遺族の方々のご理解ご協力と、関係者の方々のご尽力によって展示しています。

 特攻隊員達が二度と帰ることのない「必死」の出撃に臨んで念じたことは、再びこの国に平和と繁栄が甦ることであったろうと思います。

 この地が出撃基地であったことから、特攻戦死された隊員の慰霊に努め、当時の真の姿、遺品、記録を後世に残し、恒久の平和を祈念することが基地住民の責務であろうと信じ、ここに知覧特攻平和会館を建設した次第であります。