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セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

お悔やみに・・・

2013-05-30 | セカンドライフ
雨模様の今日、傘をバックに入れて昨日のD君の家にお悔やみに行った。静かに若い頃の遺影に、ご挨拶をして来た。
我が家から徒歩で25分位だけど、普段はお宅に伺った事も忘れてしまっていた私。彼女(奥様)から「来てくれたじゃないの、義母が元気な時に」と言われてしまった。随分長い時間が流れたのね。
彼女のお姉さん、娘さんと四人で、お食事をして生前のD君を忍んだ。

彼は糖尿病が原因で、10年間の内に徐々に悪化した。と言っても私より2歳も年少なのだ。長い闘病生活に苦しんだ事と思う。不思議なのは最期の亡くなり方。

妻の彼女がお使いから帰ったら、冷蔵庫の前に倒れていたって。家中につかまるバーが施してあるので、とても倒れる条件が考えられない。しかし10分位倒れていたのは、勿論一人では動けなかったからだ。直ぐに救急車に乗せられて、行きつけの病院に運ばれ検査をしたら、大腿骨を骨折していたと。ではと直ぐに手術の手続きをし、翌日と決まった。彼はその晩、高熱を出し肺炎になってしまって、手術の前にあっけなく息を引き取ったと。
全く信じられない最期、そんな事も有るのね、と不思議でならなかった。主治医から「年齢は60歳代かもしれないけれど、身体はぼろぼろで80歳代そのものだった」と言われたそうだ。

投薬を受けながら自宅療養の10年間、体力も気力も奪って行った様だ。
奥様である、Tちゃんはどんなに悲しかったかと思っていたが、思わず「長い間、本当にご苦労様でした」と言わずに居られなかった。これまでにも言うに言えない色々な事が有ったのだ。泣き言も言わず、夜中でも厭わず介護に駆け回ったと。

彼は、若い頃のハグをしている写真を、何時も枕元に置いて有ったそうだ。それが彼を慰めていた様な素敵な写真。愛し合っていたお二人、さぞかしお力落としでしょうと思っていたが、意外とさっぱりとした雰囲気だった。
「淋しいけれど、今迄出来る事は、何でもして来たし、私も我ながら頑張ったと思えるので」と、なんと清々しい態度。大袈裟で無く確かに確かにと、心の底から褒めてあげた。

誰しもが、こんな風に連れ合いを見送って上げられたら、理想と言えるかも。