なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

花に嵐の例えもあるさ・・・

2010-04-13 00:46:02 | Weblog
 4月と言うのに今日は冷たい雨です。
  「花に嵐の例えもあるさ(”ぞ””が正しいかどうか?)・・・」のフレーズが浮かびますが、これは余り良い思い出では無い。
 世の中バブルの時代には、会社は余裕の資金を社員の研修に向けるところが多かったし、行政も地元企業のそういう研修に補助金などが出たりしました。
 今から見れば何とも贅沢な時代でしたが、それでも質の向上をうたう裏には「猛烈社員」の流れもちらちら見えていたりもしたのです。
 その時代・・・その世界?では有名な富士の裾野の地獄の特訓なるものがありまして、私も管理者研修と言うものに正月の2日から約2週間缶詰特訓に派遣されました。
 ともかく隔離された施設で、二十数項目の研修があって、全ての項目に試験がありクリアー出来ないと卒業出来ない=家に帰れないシステム。
 最短で13日、卒業できなければ永久に止まる事は無いにしても、3週間近くにはなるらしい。
 真冬の深夜40キロの行進、駅前での挨拶+歌唱、行商体験、スピーチ訓練・・・などなど多岐にわたる項目。
 マア、猛烈社員を作るつもりだったのでしょうか?、私も幹部社員候補だったのかも知れない・・・。
  しかし私はこういう期待に添えない性格で、「そんなものになるものか」という反作用が出てしまいます。
 但し研修拒否反応ではなくて、研修特訓をゲームの一種みたいに思ってクリアーする・・・ですからそれなりに評価されますが、実際は本質が変わるわけではない・・・この時の同期80人の中では主席卒業しましたが、実態は本人の割り切り方の結果で本質の怠け者体質は変わっていない感じです。
 
 その研修で書き取りと言うか・鉛筆習字の項目がありまして、数字・漢字・平仮名などを何度も書く。
  そして文章の言葉が先に話した「花に嵐の例えもあるさ、さよならだけが人生だ」これも10回以上は書いた思い出がある。
 ですから桜の季節に風が吹くとこの言葉を思い出し、研修を思い出します。

 そう言えばこの研修の私のクラスの主任講師の先生・・・この方が研修終了後も私が勤めていた会社に出張講師で来る事がありました。
 この先生が囲碁好きな人でしたので、もしかしたら特訓中も同好の士として見てくれていたのかも知れません。
 ともかく研修中は対局する機会はありませんが。
  なんで研修の講師と生徒が碁を打つようになったのかと言いますと。
 私が研修中の日記に「碁を打ちたい」とか「夜天井を見ると碁盤に見える」、「眼を瞑って自分の打った碁を並べる」などなど碁の事ばかり書いたのを先生が読んでいて、こいつは余程の碁キチだと言うことは分かっていたのです。
 他の受講生は家族の事とか会社の事、研修の事に集中していたり、卒業に必死でそういうことは余り考えなかったらしい。
   それと”検閲”されているのですから趣味の事は書かなかったかもしれません。
  私はと言うと、全くお構い無し・・・実は地獄の特訓は余り苦になっていなかったのです。
 食事は美味しいしバランスが良い食事で、掃除とか洗濯の家事は無いし、合宿状態と朝4時半起床を除けばどちらかと言えば地獄より天国に近いと思っていました。
  実際体調が良くなりました。
 但し玉に傷は囲碁が打てなかった事。

 「花に嵐の例えもあるさ・・・」
  外は冷たい雨・・・雨脚が強そうです・・・寒いのは困ります。