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ウイルスのいない髄膜炎

2007-04-28 18:46:07 | シェーグレン症候群と髄膜炎

髄膜炎っていうのは、一般的に

ウイルス性(無菌性)髄膜炎や細菌性(化膿性)髄膜炎、

後は稀に真菌性等に分けられていますが、

私の場合、菌類やウイルスなどの外部からの進入(外敵)は無く、

本来自分の体を守るべき免疫となる抗体が、

自分自身を攻撃することから髄膜炎が発症していると考えられています。

ですから入院時の診断書は

病名 シェーグレン症候群

合併 髄膜炎

となっています。

シェーグレン症候群は膠原病という病気の一種ですが、

シェーグレン患者の多くの人には、

自己抗体と呼ばれ、普通の人(免疫系の病気ではない人)にはあまり見られない抗体が体内に存在します。

その抗体を

抗SS-A抗体

抗SS-B抗体

といいます。

その他、全身性エリテマトーデス(SLE)という病気などでも、抗核抗体という自己抗体が存在しており、

同じ自己抗体の一種ですが、その種類が違います。

話がそれてしまいましたので髄膜炎に戻すと

髄膜炎は基本的に髄膜に炎症を起すことから

髄膜炎と呼ばれています。

ですから髄膜炎を発症する為には、

髄膜に炎症を起すべく何かしらのキッカケが必要であり、

その大半がウイルスや細菌な訳です。

ですが、ウイルスや細菌もそう簡単に脳に極めて近い髄膜に到達することは出来ません。

そこに到達する以前に人間の持つ免疫によって退治されてしまうからです。

しかしそれでも極稀に髄膜にウイルスや細菌が到達してしまうことがあり、

そこに達する詳しい感染経路はまだ解明されてはおらず、脳外科などの直接的感染、その他部位の炎症による血液からの波及等が考えられています。

何れにしても、そうなってしまうと自分の力だけではもう完治できません。

先程髄膜に菌やウイルスが到達する前に免疫が退治すると書きましたが、

成人よりも、新生児、幼児、子供に発症する場合が多いのは、

免疫力が未発達な為でしょうが、成人の場合も私の知る限りではお仲間も少なくありません。

病気の経過は、

髄膜炎症状があってもそのまま放っておくと、(とはいっても放っておける様な状態ではありませんが・・・)

症状は悪化し、脳に障害が残ってしまうこともあります。

更に進行すると脳にウイルスや細菌が到達してしまい、

今度は脳炎となり、生死を彷徨うことになり兼ねません。

発病から治療開始までの期間は、人により差はありますが、

長くても数日中が望ましく、それ以上の長い期間を置くと、

後遺症などの残る率はどんどん高くなっていきます。

ですから、そうなる前に抗生剤を点滴してウイルスや細菌をやっつける必要があります。

治療は基本的に抗生剤の点滴で行います。

予後は快調(後遺症除く)となっていますが、

私の知るところでは、完治後でも時折頭痛を感じる頻度が多くなった人が多いです。

ですが、検査結果は異常も無く、頓服でやり過ごすという方法しかないのが現状です。

一方、私は先に書いた通り、

細菌もウイルスも存在していないと推測されています。

推測というのは、自己抗体により髄膜に炎症をおこしているのかどうかを調べる手段が現在ない為、医師による推測に頼るしかありません。

それに推測であっても、それ以外に考えられません。

髄膜まで細菌やウイルスが到達すること自体が稀であるのに、

私はそれを11回繰り返しています。

普通は確率的に1度髄膜炎になったら、二度目を体験する人はあまりいません。

11回と私が言うと、医師にも驚かれます。

もしもウイルスや細菌で髄膜炎になっていたら、もう既にこの世にいないのではないかと自分でも思います。

ところが私には髄膜炎の後遺症すらありません。

シェーグレン症候群は現在治らない病気ですが、

原因不明とされ髄膜炎を繰り返していたころは、

いつか脳炎になるのではないかとハラハラしていましたので、

逆に今はやや安心傾向にあります。

実際の心境はもっと複雑ですけどね。