橋下大阪府知事が賞与や退職金の大幅減を提案したということでニュースになっている。
NHKの番組に遅刻した騒動といい、次から次へとこの人に関していろいろなニュースが出るおかげでどの話も中途半端に忘れられてゆくようにさえ思える。
しかし、考えてみると大阪府知事選挙になぜ一転して出ることにしたのか、そのことすらいまだに不可解であるが、ようするにそういうことなのか、と妙に納得できなくもない。
つまり昨年からいろいろ世の中をお騒がせしているようであるが、もっとも忘れてはいけないことが忘れ去られているような気がして、実はそれが橋下の狙いなのではないかとさえ思えるのである。
はっきり言えばこの人が大阪府知事選挙に立候補しないと言いながら立候補して当選したというのは実はあのことを世間に忘れさせようとしたからなのではないか。
「あのこと」とはテレビで光市母子殺人事件の被告側の弁護士を懲戒請求をするようにテレビで呼びかけたことである。
この件で橋下は今枝弁護士から訴えられたわけだが、その懲戒請求を出した人たちに対して今枝から求釈明書が送られて、送られたほうも橋下のほうもかなり驚いた模様である。
橋下のブログを見るとその件に関する記事で更新が止まっている。
http://hashimotol.exblog.jp/6613152/
はっきり言ってしまえば、橋下はかなりこの裁判で分が悪い証拠だろう。
今枝のブログなどもあまり詳しく見たわけではないが、いずれにせよ自分の印象ではこういうものが送られた時点で、あるいはこれはどういうことなのかという説明が懲戒請求した人たちから橋下に求められた時点でかなりまずいことになっているということではないか。
おそらく橋下も本当は大阪府知事選挙には本当に出るつもりはなかったのであろう。
しかし、誰かが何かを進言して橋下もなるほど、と思って急遽立候補することにしたとかってな想像もできなくはない。
たとえばこのような。。。
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今あなたはこの裁判でかなり分が悪いですよね。もし大阪府知事に立候補すれば世間はあの裁判のこと忘れますよ。
このままあなたが裁判に負けたらタレントとしての活動にも支障が出るでしょうね。
もし大阪府知事になればもしあなたが裁判に負けたとしてもそれほどあなたの仕事に響かないでしょうね。
次から次へとあなたの話題でマスコミは連日騒ぐでしょうから、それどころじゃなくなるでしょう。
それに東国原さんなんか御覧なさい。知事になったからと言ってタレント活動ができないというわけではなくて、むしろ毎日マスコミで連日でとりあげられてるじゃないですか。
裁判なんかあなたが出なくても公務がある、と言って出廷しなくてもすむでしょう。
このままあなたがタレントと弁護士を続けていたら例の求釈明書に関してもそれを送られた人への対応でおわれることになるかも知れませんよ。
知事になればそういうことも忙しいの一点張りで何もしなくてもすむでしょうし、いいことづくめですよ。
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これはかってな想像であるが、ようするにこういう進言がかりにあったとすれば、それがまさしくその通りであるような流れになってしまっていることが問題である。
むろん、大阪の選挙民の選択は実におかしなものだと思うが、他の候補がどうだったのかというと、特に印象に残らない老教授しか出せない民主党の無能ぶりが救いようがないという印象。
ちなみに選挙期間中に新聞の折り込みチラシとして扇動的な文書を大量にばら撒いたらしいがこれは一体どの勢力が行ったのかはっきりさせてほしいものである。
折り込みチラシだから誰がやったのかすぐはっきりするはずだが、正確なところは自分は知らない。
いずれにせよ、橋下は自分が公約した予算の中身が実現しないことに関して「選挙制度」のせいにしているようだが、ようするに日程も何も計算できなかった自分の無能さが露呈されたというだけの話だろう。
とにもかくにも今枝の出した求釈明書が不当なものであるというのならどの法律からそう言えるのかきちんと説明すべきではないか。
橋下は説明したつもりかもしれないが自分には2007年11月5日のブログで今枝が作成した求釈明書に関して「文書自体も『脅迫』にあたり得ます」と書いている点が非常に気になる。
「あたりえます」ということだから「あたらない」こともあるわけでどっちかはっきりしてほしい。
その後この件に関してどういう風になったのか分からないのだけれど、とにかくそれが脅迫にあたるのか、あたるとすれば刑事告訴するのかなどはっきりさせるべきではないか。
橋下はたしか裁判に関して世間の反応というものが影響するということを言っていたようであるが、それならそれで、世間の一人として詳しく情報を知りたいと思うし、その上でなにかまた発信したいと思う。
正直な気持ちを言えばこの国に民主主義はふさわしくないという気さえする。
大体においてこの選挙において今枝が橋下を訴えたということは知っていても求釈明書の件は知らなかったという人が大半で折り込みチラシも橋下に有利に働いたのだろう。
とにかく馬鹿らしい。
いずれにせよ、本当に自分の言葉に従って懲戒請求を出した人のことを考えれば府知事選挙など出てる場合ではかったし、選挙民もこういう人間を選んだというのは驚くべきことである。
ちなみに自分は橋下のようにこの知事に対してリコール運動を起こしてほしいんですね、とは言いません。
いずれにしてもこんな人間に振り回される人間たちも本当に救いようがない。