あの番組はなんだったのだろう、という思いが今している。
ゴアを呼んで一般市民との「対話」をしていたようだが、その対話は自分にはかみ合っていたようには全く見えなかった。
スタジオの対話もTBSが作ったと思われるビデオも中途半端で、一般市民の恐怖心をあおるのには成功しているものの、結局われわれが何をすべきなのか、あるいは何をしてはいけないのか、などといった視点が見られない。
ゴアは自著のサイン会などもしたようだが、一体何が目的であったのか分かりかねるところもある。
今、「アル・ゴアの映画」とも言われているらしい「不都合な真実」という映画のトレーラーを見ていると、これってもしかして番組の一部?と思われるほどその番組で見たような場面やアル・ゴアの同じ声が流れている。
NEWS23のスタジオで説明していることと同じことをこのトレーラーの中でゴアが言っているようにも思えるし、映像も同じものがいくつか流れていたような気もする。
たしか番組のタイトルのようなものにも「不都合の真実」という言葉も出ていたようだし、映画の一部を利用したのかもしれない。
いずれにせよ番組自体のオリジナリティの全くない番組だったと感じられる。
いろいろな異常気象などが取り上げられていたが、よくよく考えてみると地球の温度が上がるといったことはかなり前、下手をすると20年ぐらい前から言われてきたことのように思うが、それで一体どれぐらい水位が上がったのか、ということに関しては分からなかった。
数十年後の北千住がこうなるかもしれない、という映像が流れていたようだが、本当にそうなるのだろうか。
そのころにこの番組のことを覚えている人はいるだろうか。
まず未来予測をする前にもう環境問題はかなり前から言われてきたのだから一体どれぐらい水位が上がったのかそのことに関してもっと具体的なことをいうべきではないか、という気がした。
たしかに地球の温度が上がればどこそこの雪が解けるとか南極の氷が解けるとか、そういうこともあるだろうが、一方で地球全体の砂漠化はどうなるんだろうか。
それとは関係ないにしてもいずれにせよ海面でも水分が蒸発するとかそういうことはないのだろうか。
こういったことは全く詳しくないのでよくわからないのだが、少なくとも北千住のそばを流れる荒川(放水路)などをみる限りは昔と比べてそれほど水位が上がっているとは思えない。
そんなことをもし言うのであれば北千住よりお台場とか木場のあたりのほうが水位が上がるということに関しては心配すべきかも知れない。
以前木場の方に住んでいる人から聞いたことがあるのだが、あの辺は埋めたててできた部分が多く実際には海抜はマイナスだと聞いたことがある。
実際には海抜ゼロメートル地帯と呼ばれたりしたらしい。
北千住のあたりもたびたび洪水に見舞われているので荒川放水路ができたというのはかな有名な話である。
TBSの番組ではそういうことには全く触れずにただ「数十年後の北千住はこうなる」とばかりにいたずらに恐怖心をあおる合成した画像を流すのはあまりにもお粗末な番組作りだという気がする。
きっと荒川放水路のことなどは全く知らないのであろう。
自分から言わせればたしかに地球温暖化はゆゆしき問題だがTBS自身は環境問題にどのように取り組んでいるのかの方がよほど気になる。
TBSはかなりでかい自社ビルを作ってそれほどたっていないと思うが、そのまん前でやっている工事もどうやらTBSの工事らしい。
最近行ってないからたしかなことかはわからないが、あのそばにだって小さな一戸建ての家などがあったはずである。
大規模な工事を次々にやっているとしたらそれもいろいろな意味で立派な環境破壊ではないだろうか。
世の中には自分は人に迷惑をかけながら「人に迷惑をかけるな」と説いてまわる人たちもいるような気がしてなあらない今日この頃である。
ちなみに筑紫哲也はイヤホンをして同時通訳をきいていたようだがこれからもぜひそうしていただいてできれば英語でのインタビューは勘弁してほしい。
全部勘弁してほしいと思ってもそれは無理なようだから、あの人の英語だけでも勘弁してもらいたいものだ。
ちなみに民主党から都知事選立候補の要請が来たとも報道されているが、まず出ないだろう。
その場その場自分の思いつきでしゃべっているだけの人だ。
ゴアにだってゴアが副大統領のころのアメリカの政策などについて面と向かって批判することはできなかったし、クリントンを呼んだときもそうだった。
人を批判したかと思えば、その人の権威を借りて自分の勲章にしてしまうような人に一体どれだけの都民が投票するのか、石原とディベィトをしてどういうことになるのか見てみたい気もするが、その危険性は本人が一番よく知っているはず。