瀬川晶司がついにプロ入りを決めた。この人は奨励会の年齢制限(26歳?ぐらいまでにプロになれなければ退会を余儀なくされる規定)をクリアできなくていったんプロをあきらめた人だ。
その後大学に入り、一般企業に就職しながらもプロと対戦して勝つことも少なくなかったので今回の「プロ編入試験」というのが特別に行われて、瀬川はプロになっわけだが、自分は今回の編入試験というのに反対で、その理由とともにいずれここに書こうと思っていた。
正直な気持ちを言うと、瀬川がプロになれないことも充分に考えられたので、その際に書こうという腹積もりもあった。
しかし、今、瀬川がプロになったという情報を得て久しぶりに将棋連盟のサイトに行って見ると、なんとトップから大手プロバイダのところにかなり目立ったリンクが貼ってあって、そこにはこれまでの「プロ編入試験」の対局のトップ棋士の解説などを動画で見ることができる。
正直、自分の認識よりはるかに時代は進んでいるという感慨をもよおさざるをえない。つまりここまで日本将棋連盟がこの「プロ編入試験」というのを大々的にマスコミなどに取り上げさせているところを見ると、もうすでに瀬川という人物は、言葉は悪いが、下手なプロよりよっぽどプロらしい仕事をしているといえるのかもしれない。
もちろんそれほど世間に知られていない棋士でなくても、オリジナルの戦法を編み出している人などもいるし、プロの仕事といってもさまざまであるからなんとも言えないが、世間がこれほど将棋に注目したという点ではかなりな功績があると言わざるをえないのではないだろうか。
ということもあり、自分が今回の「プロテスト」に反対だった理由に関しては今さらここに書いても仕方がないし、他のこともそうだけれど、このことに関してもあまり調べてはいないので、なおさら書きにくいのだが、おもに以下の二つほどの理由がった。
こうした特別の「プロ編入試験」をやるならやるで、きちんとした制度として確立してからにすべきではないかということ。
たしかこうした制度でプロになった人としてはかなり昔「東海の鬼」と言われたすでに物故した棋士がいたが、他にもプロになる話がうわさレベルではあったとしてもいたはずでたとえば小池重明もそうだったのではなかったか。
ちなみに小池もかつては奨励会に所属していたのでなかったか。小池もすでに死んでしまっていまや伝説的な人物になった感さえあるが、他にも15年ほど前だったか、アマチュアで当時たしか千葉大学の六年生の人がプロをどんどん負かしていって八段クラスの人も負かしていったこともあったと記憶している。
そういうアマチュアの強豪が出てきた場合に「プロ編入試験」を行うかどうかということに関しては明確な規定を設けて、奨励会の規則にも盛り込んだほうがいいのではないかということである。
自分は奨励会の規則などに関してはあまり詳しくはないのでなんとも言えないが、そうしたことも考えるべき時期が来ているような気がする。
それと、こういう事態が起きているということはすでにプロとアマの交流が充分できているということを如実に物語るものであって、自分の感覚からすればそれで充分であろうということもある。
今現在のプロと将棋ソフトの対戦ではないが、昔はあまりプロとアマの平手戦というのはなかったはずだ。それを打ち破った企画が「将棋世界」という雑誌の「プロ・アマオープン戦?」とかいう企画で20数年前に始められて今はたぶんないだろう。
そのころプロがアマに負けたというのは正直衝撃であったが、最近はそういうことが決して驚くべきことではなくなってしまった。
そういう時代を知るものにとっては今の将棋会の雰囲気というのは隔世の感があるが、もう時代も昭和から平成に変わっているのだしむべなるかな、などとも思う。
あと
こちらのニュースの下のほう
で気になったのは、「名人戦の予選を除く9つの公式戦に参加できるが、今後10年間のうちに規定の成績を上げないと公式戦の参加資格を失う」という部分である。
自分はプロになるというのは順位戦に参加できるようになるということであったが、この記事の「名人戦の予選」というのはひょっとして「順位戦」のことだろうか。
順位戦に出られないということであれば、これでプロになったといえるのが自分などは疑問だが、プロ棋士に関する規定などは見てないのでなんともいえない。
自分の知識では順位戦に出られるようになって初めて他の棋戦にも出られるようになるはずだと思っていたのだがこその制度も変わったのだろうか。
これも正確かどうかはわからないが、たしか米長邦雄はA級在位がすごく長くて、A級を陥落したら引退すると言っていたのではなかったか。それで実際に陥落したら順位戦には出ずに他の棋戦には参加していたようだ。
この辺のところも自分は非常に納得がいかなかったのであるが、瀬川の場合、「今後10年間のうちに規定の成績を上げないと公式戦の参加資格を失う」という部分で規定の成績という部分が具体的にどういうものなのかは分からないのでなんとも言えないが、もし「名人戦の予選」というのがいわゆる順位戦の事を指すとすれば、順位戦というのはこれに「出られない」ということは逆に、「順位戦に出なくてもプロでいられる」ということなのだろうか。
実は以前は順位戦で司会のクラスで負けが込んでいいても一度プロ棋士になると永久にプロ棋士の座は保障されていたのである。
それで次々とプロ棋士は誕生しても、引退する棋士はいなくていわばプロ棋士の数というのが非常に増えた(今でもかなり多いはずである)。
それに対して毎日新聞の有名な観戦記者が非常に強く異を呈していて、当時の大山康晴会長にかなり強く改革をせまった大山邸での対談がかなり前の将棋世界に載って自分はそれを興味深く読んだものだ。
その後順位戦の最下位から陥落してプロの地位を追われる人も出てきたようだ。
この制度に関してもいろいろあるようなのでちょっと大雑把な書き方になるが、その順位戦にもし出ないでいいとなると、もしかして10年間はプロでいられるということだろうか。
順位戦の規定によれば最悪の場合にはもっと早くプロの座を終われる場合も無きにしもあらずだったとも思うのだがどうなのだろう。
いずれまたいろいろ分かったら、この記事は訂正などをしたり、大幅に書き換えるかもしれませんし、なかなかまとまりませんが、今日はこんなところでしめたいと思います。
それと全然関係ないけど本田美奈子さんのご冥福をお祈り申し上げます。
さらに全く関係ないけど、ネット上の情報で、やや意外な事実を今日も知ってしまった。
そのことに関しても詳しいことは分からないし、そういう事実があるからといってどうこうという問題ではないかもしれないが、少なからずショックだった。
もしかしたら以前にもまして自分は人をあまり信用できなくなっているのかもしれない。
もちろん自分にもいろいろある。
いつ消えるかも分からないネットにはまってる人間がこんなことを言うのもおかしいかもしれないけれど、そういう自分が純粋すぎるなどと思ってしまったらまずいのかなできればこのまま???ずっと純粋でいたいと思うけど、などと今日もとりとめのないことを思ったりする。
文中敬称略