東京でテロがおこるかもしれないとさかんに言われている。
たとえば夕刊フジでは大泉光一日本大学教授が「国内にイスラム教徒が増加し、日本人と結婚している人も多く、テロリストが混じっても分からない」などと述べている。
たしかにその可能性は否定はできない。
こういうことを言うのはロンドンのテロがアルカイーダによって起こされたものであることを前提にして警戒感を募っているのだろうか。
国内のイスラム教徒に警戒せよということであろうが、自分はこういう言い方で危機意識を持てと言わんばかりの言い方にはひどく反発を感じる。
たしかに日本は国内への出入国などの検査があまり厳しくなくて、アメリカからお尋ね者のチェスの世界王者など意外な大物が多数潜んでいたことはある。
しかし、イスラム教徒だからとか、アラビア人だからとか言ったことでテロリストの可能性がある、ということはあまりにも失礼ではないだろうか。
特に日本人と結婚した人に関してそういうことを言うのは非常に悲しい。
自分もそういう人がテロを起こす可能性はないとは断言できない。
けれども今の段階でそういうことを言うのはあまりにも悲しい話ではないだろうか。
イスラム教徒だからテロリストの可能性がある、といってもイスラム教徒の数はものすごく多いわけだし、東京がテロの予告があったといっても実際には今まで起きていないわけだからある程度の警戒は必要だとしても、国内で結婚している人にテロリストが潜んでいても分からないなどというのは一種の人種差別ではないかとさえ思える。