猫の訴え「かご出してニャ~」

 朝ごはんを食べていると、何となく視線を感じるので、振り向いたら、案の定、私の椅子のうしろにみゆちゃんが黙って座っていて、じっとこっちを見つめていた。
 この季節、東向きの家の台所は午前中日の光が入るから、その窓辺でうたた寝するのがみゆちゃんの日課なのである。朝のあいだだけであるから、そのための専用ベッドというものはなくて、脱衣かごを代用している。朝、窓辺にかごを置いてみゆちゃんがそこで居眠りし、日が差さなくなってみゆちゃんが寝場所を変えたあと、脱衣かごを風呂場に戻すのである。
 そのかごがまだ出ていないと、みゆちゃんは無言の訴えをする。椅子のうしろに座ってじっと見つめられると、無視して朝食を続けるわけにもいかない。仕方ないので立ち上がって脱衣かごを取ってきて、日が一番よく差し込むような角度にかごを倒して置いてやると、みゆちゃんはのそのそと入っていって、にこにこしながらまず毛繕いをし、そして、朝の日を楽しむように、かごの中に長々と寝そべって、朝寝をするのである。


かご、出た出た~。


べろべろ。


おひさまが、いい気持ちなのニャ。


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