望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

演技についての独り言

2010-04-08 09:18:45 | 演劇・舞台・小劇場
ゴルフの格言に、こんなのがあるそうです 
 
「届かなければ、入らない」

グリーンでパットをするとき、

いくら巧く打っても、
ホールまで届かなければ、絶対に入らない。

つまり、ホールに届かないボールを打つ、ということは、
最初から入る可能性を捨てているのだ。

反対に、

強く打ってホールをオーバーさせてしまうのは、
「入らない」という結果では同じだが、

入るかもしれない、という可能性を持っている。


この格言を聞いて、

最近、
自分が演技について考えていることに近いな、
と思いました。

つまり、

そこそこ芝居を長くやってきた役者って、
「ほどのよい」演技をしたがるんじゃないか、
ってことなんです。

いや、これは私だけかもしれませんが。

要するに、とんでもない演技とか、大げさな演技は、
やったら恥ずかしい、と思っている。

実際、舞台を観ていて、
「それはないだろう」といった演技に、
こっちが恥ずかしくなることもある。

でも、それは本番での話。

稽古場でなら、
やりすぎてみるのもいいんじゃないか、
って思うんです。

もちろん、日々、いろんなことを考えて、
チャレンジはしています。

してはいるんだけど、
なんていうのか・・・、

懸命に頑張って、さんざん考えて、

「ほどのよい」ところを求め続けていると、

もうひとつ、上に上がれる可能性を、
つぶしてるんじゃないだろうか、
って思うんです。

もっとハチャメチャなところまで振り幅を大きくしたら、
そこで新たなものが発見できるかもしれない。


まぁ、いくら稽古場であっても、
このトシでハチャメチャな演技をするのは、
かなり勇気がいるんだけれど。

それに初めての現場だったりすると、
あまり変なことをして評価を下げると、
まず上がらないという事実があったりもするし。


でも!

ボールを強く打たなきゃ、ホールには入らない。


近ごろ、失敗をおそれてないか?

恥ずかしいことから逃げてないか?

もっともっと失敗して、恥をかけよ!

その結果として、たどり着くのが、
「ほどのよさ」であって、

最初から、そこを狙ってはいけないんだ。



稽古が始まると、
いろいろと自問自答することが多くなります。

いつも何かを求めてるんですよね。

だからやめられないんでしょうね。

独り言にお付き合い下さって、
ありがとうございました。
コメント
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