望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

泣く、か、泣かぬか

2013-08-02 11:14:46 | 演劇・舞台・小劇場

今回、私の役は、かなり賑やかです。
・・・あ、いつもか 

あ、でも、特に今回は賑やかなのです。

けたたましく喋りまくったり、
大喜びではしゃいだり、
青筋立てて怒ったり、
へたり込むほど嘆き悲しんだり。

まさに <感情の見本市>
みたいなキャラクターを演じます。

それも、30分ほどの私の出演シーンの中で、
全部、休みなくさらけ出します。


だから、出の前に、
体じゅうのテンションをMAXまで上げておかないと、
舞台上で上がりきらずに終わってしまうんですね~。



ま、それは別として、
もうひとつ、「静かめに泣く」シーンもあるんですが、

力技で、大きな感情を出し切るのではないだけに、
これは自分の心の動きがすごく大事になります。

もちろん、そのシーンとして、
全く泣かないのはおかしい、ので、
演技としては泣きます。


でもね、稽古していても、
演技なんて全部ぶっ飛んじゃって、
本当にボロボロ泣けるときがあるんです。



そのときに、
自分がどれだけ、その役で生きているか、
周りの共演者が、どれだけ場の空気を作っているか、

そして、一番大きいのが、
「みんなを泣かせる」台詞を言う人が、
どれだけ、きちんと台詞を言えているか、


・・・なーんちゃって、
こんな偉そうなこと言っちゃまずいんですけど、


一瞬たりとも、「泣かせるぞ」なんて思おうものなら、
場の空気は全部消えちゃいます。

いや、その前に、演出家からストップがかかります。


いや、そんな、狙うつもりがなくても、
よっぽど神経を集中させて言葉を出さないと、
「大事なひと言」にならないんです。


主宰は温和を絵にかいたような演出家ですが、
演出に妥協はありません。

「違います」
「違います」
「違います」

何度でも、止めて説明して、また止めて説明して、
が繰り返されます。



台詞量にしたら、ほんのわずか。

でも、ただ聞いているだけの私の役も、
毎回、感情が変わるんです。

演技だけで泣くときと、
すべてを越えて泣けちゃうとき。


こういう自分の感情を見ると、
芝居ってすごいと思いますし、
芝居って怖いと思います。


大事な台詞がきちんと届いて、
全員の気持ちがひとつになって、
場の空気が同じところに向かったとき、

やっと、
お客様にも感動していただけるものが出来上がる、
のだと思います。



稽古もあと少しなので、
ちょっとマジメに語ってみました。

いい作品になってきています。
皆さまのご来場をお待ちしております!!!





         

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