本番の途中でやらねばならぬ、
手間のかかる隈取りメイク。
こういうものは、基本、
舞台メイク用の紅で描くんですが、
口紅をティッシュで押さえるように、
押さえておかないと、べたつきます。
でも押さえると、ギラっとした赤にならない。
なもので、たっぷりの紅で描いて、そのまんま。
かなりベタベタ、ピカピカの、
乾いてない状態で、舞台に出ていました。
ま、時間がくれば乾くんですが、
そのころにはもう、帰り支度だったりして。
落としたいときには、乾いて落ちないっ
皮肉なもんです。
とにかく、舞台に出ているときには、
顔はベッタベタなワケで、
「みんなー、私の顔にぶつかっちゃダメだよ~」
とか言って、舞台裏を走り抜けておりました。
そんなある日、
いつものように、アセりまくって、
やっと出来上がり~、
さぁ、舞台へ~、というとき。
遅れ毛が1本、
ペタ、っと顔についたのです。
(まずい!)
と、思わず指ではねのけた・・・、
それが、不幸の始まりで・・・
たっぷり紅をつけて、
重くなっている髪の毛は、
跳ねのけられた勢いで、
鼻にペタ!
頬にペタ!
目の上にまでペタ!
その跡がすべて、真っ赤な細線に
(つづく)
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