望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

なぜか突然、昔の<早替え>ウラ話(昨日のつづき)

2018-03-05 00:06:52 | 舞台・ウラ話

<つづき>のはずが、ずいぶんと間が開いてしまいました

とりあえず、つづきだけ終わらせます!
「?」な方は、3本前の記事をご覧くださいm(_ _)m

  ・・・・・・・・・・

おっかない先輩とのダブルキャスト。

それも主役のため、ほとんど出ずっぱりの上、
やたらと着替えなきゃならない役で。

一瞬、舞台袖に入って、すぐに着替えて出る、
その繰り返しだったんです。

これが怖くて怖くて、
なんとか着替えの時間を短縮できるように、

最初から何枚も衣装を着こんでおいて、
それを順番に脱いでいくような衣装プランにしました。


すると、先輩はそれが気に入らないんですね~。

「そんな手抜きをしないで、
 きちんと素早く着替えられるのが役者でしょうが!」

とでも言いたげに、
自分は毎回凄まじい速さの複雑な着替えをやって、
稽古場で、私たちに見せつけていました。


そして、いよいよ本番。

先輩が主役の時には、裏の私はアンサンブルで出ていたのですが、
(もちろん私が主役のときには、先輩がアンサンプル・・・これも怖かった)

アンサンブルでの出番が終わって、
袖から舞台を見てみると、
あるシーンで、なぜか先輩がパジャマを着てる。

あれ?どうしてだろう。
ここは外に出かけるシーンなのに・・・。

そして、そこからカーテンコールまで、
ずっとパジャマのまま。


  そこで気がつきました。

   なんと先輩、間違えたんだ!


ベテランで、普段、ミスは絶対にしない先輩が、
どうして、こんなとんでもない間違いをしたのかわかりませんが、
ワンシーン早く着ちゃったんですね、パジャマを。

その後も着替えはあったのに、
あまりに複雑なプランを作っていたために、
やり直しがきかなかった。


それも早替えの場合は、たいがい、
「介錯」と呼ぶお手伝いを頼むものなんです。

つまり、その時に出番のない共演者が、
上着を持って、背中から着せたり、
次に着るものを手渡したり。

これでがぜん、早くなります。

今回の「見よ」のときの私の早替えも・・・って、
これは後にしておきますが、

でも、それをやらなかったんですね。

ダブルの裏の私は手が空いていたのに、
私に手伝ってもらうなんて、
プライドが許さなかったんでしょう。

あのとき、誰かが介錯についていたら、
たぶん、なんとかなったんでしょうけどね。


しかし、何を言おうが、
やっちまったものは取り返しがつきません。

そして、
あとで我々後輩たちが喜んだのなんのって(笑)

 ね~、あんなギリギリの無茶な早替えを、
 私たちに見せるために頑張ってさ~。
 結局、本番でチョンボするんだからね~。

いつもおっかない、イヤな先輩の大失態に、
後輩たちは、裏でガッツポーズ!

もちろん私は、確実に1枚ずつ脱ぐスタイルにして、
問題なく本番を終えました。

その後の先輩の機嫌の悪かったことといったら(笑)

今、あの先輩、どうしてるのかな~。

・・・と、遠い目になったところで、


ホントに、近いうちに、
「見よ」のウラ話、書きますね!




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