雀庵の「常在戦場/61 中共向けの“解体新書”」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/346(2021/8/2/月】包囲網「万里の長城作戦」で中共を自滅させよ、と小生は唱えているが、考えてみればこれはかつてのソ連包囲網である「冷戦」と同じだろう。
ソ連は軍事力の強化、維持、更新を優先したため、民生に手が回らずに食糧から衣類、針、糸まで、ロシア革命以来、何十年も欠乏、それが常態化していた。第2次大戦後でさえ以下のような有様だった。
<1946~1947年の飢饉は、凄惨な第二次世界大戦と、1946年に起きた旱魃の直接の結果だ。旱魃は当然、不作をもたらした。しかしこの飢饉は、実は回避できたはずだ。ソ連には膨大な量の穀物が備蓄されていたんだから。もしソ連政府が海外への穀物輸出を増やすという悲惨な決定を下していなければ(輸出量は戦前のレベルのほぼ2倍だった)・・・
さらに、かつての同盟国(連合国)との新たな戦争を懸念して、ソ連当局は、農産物の備蓄を維持しようとし、地域への食糧放出を拒んだうえ、強制的な食糧品納入のノルマも減らさなかった。飢饉の結果、最大150万人が死亡した>(ロシアビヨンド)
ソ連末期には優遇されていた軍人、軍属までも窮乏生活に耐えられずに共産党独裁政権に愛想をつかし、まるで腐った木が倒れるようにソ連は自滅、崩壊した。国際社会は誰もソ連を助けなかった、というのも凄い話だ。結果的にロシア国民は資本主義自由経済は我が国には合わない、強権独裁でも飢えるよりはマシ、プーチン万歳!になってしまった・・・
現在の“最悪の帝国”中共との熱戦に先進国は備え始めているが、仮に勝っても14億の民の胃袋を面倒見切れないだろう。と言っても惨状を見捨てるわけにはいかない。中共政権というガンは切除したい、しかしそれに代わって世界人口の20%を占める14億の腹を満たし続けるのは避けたい・・・
結局、ソ連さえ崩壊させた「冷戦」という包囲網でじわじわと息の根を止めていくのが一番現実的な対中戦略ではないか。包囲網で封じ込めないと飢えた民は周辺国へ大量に逃げ出すから国境線で“難民”にどう対応するか、考えただけで頭が痛くなる。
ロシアは安全保障と経済発展のために伝統的に国境を守り、同時に国境を拡大する志向が著しく強いから、ロシアへの越境を試みる中国人を平気で射殺するだろうが(*)、それ以外の国はフェンスを造るくらいしかできないだろう。
*1900/明治33年7~8月「江東六十四屯虐殺」(黒竜江=アムール川の悲劇):義和団の乱が起きると、かねてから満州全域への進出を計画していたロシアは「義和団と列強とを相手にしている清国は満州情勢に関わる余裕がない」と考え、ロシアは東支鉄道保護の名目で満州に大軍を送った。ロシア軍の行動は横暴を極め、虐殺を行なった。
その結果、清国人約2万5千名もがロシア兵に虐殺されてアムール川に投げ捨てられ、清国人の遺体が筏のようにアムール川一面を真っ赤に染めて下って行った。これらの事件によって江東六十四屯から清国人居留民は一掃され、清の支配は失われることとなる。以上は「正統史観年表」から。
当時、現地で諜報活動にあたっていた石光真清の手記「廣野の花」にはその様子が書かれているが、実際に清国人狩りに動員された懇意のロシア人の生々しい証言はショッキングだ。阿鼻叫喚の中で多勢に無勢のロシア兵も逆襲を恐れ、殺られる前に殺れ、と半狂乱になって老若男女、赤ん坊まで射殺、銃床で殴り殺し、あるいは川に落として溺死させていく。凄まじい虐殺だったが、恐ろしいのは戦時にはそれが常態になることだ。
未だに人権人道意識ゼロのロシアの“蛮勇”を忌避する普通の国なら、フェンスを越えて越境した中国人を殺すわけにはいかず、難民キャンプに収容、閉じ込めるしかないだろうが、14億の1%でも1400万人! その難民がやがて押し駆けるのは地続きで温暖で食糧豊富なベトナム、タイあたりだろうが、とても受け入れられる人数ではない。
結局、当座の対策としてそこから船で主にアジア諸国に送るしかないが、親中の国、例えばシンガポールだって1000人を受け入れるのが限界だろう。中共寄りというか子分のようなカンボジア、ラオス、ミャンマーなどは自国のことで精一杯で受け入れ能力はないし、難民が逆に避けるだろう。
台湾、日本を含めてアジア諸国は難民の一時上陸は認めても、欧米、加豪だって以前のように難民を受け入れやしまい。伝統的な国体、国柄が急速に(概ね劣化の方向へ)変わってしまうからだ。庇を貸して母屋を取られる、ここ数年で中共の横暴にうんざりした諸国は、中国人移民に皆懲り懲りしているだろう。
「人道」云々以前に、難民の受け入れは多くの問題を起こすから、いずこの国も本心では関わりたくない。フェンスに押し寄せる中国人をどうするか・・・結局は包囲網を頑丈にしていくしかないのだ。つまり中国人自身で中共一党独裁に代わる新しい体制を創れ、と見放すしかない。不都合なことには見て見ぬ振り・・・それ以外に手がないのだから誰も責められやしない。人道にもとると言うのなら「まずアンタの国が100万人受け入れろ」と言い返されるだけだ。
そうなると支那の党幹部や資産家など上層階級は、自己防衛のために清朝崩壊後と同様に自警団、やがて軍閥を創るだろう。群雄割拠の内戦が始まる可能性もある。小生としては言語≒民族別に20程の国に分裂して欲しいと願っている。14億という巨大過ぎる国家、大帝国は世界にとって危険過ぎるからだ。多くの人もそう思っているのではないか。
支那では軍事的に日本と世界に大きな影響を与えた大帝国としてモンゴル帝国(元寇)、大清帝国(日清戦争)があり、今は中共帝国だが、以下のように言語は多彩だ。
「北京語」標準語、公用語、普通話であり、北京を中心に使われている。
「広東語」広東省、香港を中心。マレーシアやシンガポールの華僑などにも浸透。
「東北語」東北地方で使われている。
「四川語」四川省を中心に使われている。
「河南語」黄河の南の河南省で使われている。
「上海語」中国最大の都市である上海で使われているが、ビジネスでの利便性から北京語に圧されている。
この他に民族・地域の言語として約130種類があるという。代表的なのはモンゴル語、チベット語、ウイグル語、朝鮮語だろう。夏彦翁曰く「国家とは言語である」、多言語国家より文字、発音が同じ単一言語、単一民族の方がまとまりやすいのは確かだ。
ユーゴスラビアは「5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字、1つの国家」と言われたが、カリスマ指導者チトーの死後、民族主義が復活して建国から50年足らずの1992年には7か国に分裂してしまった。「昨日の隣人、今日の敵」・・・内戦は悲惨だった。理想と現実は全く違う。
小生は以前「中共も米国のような連邦国家にしたらいい」と思っていたが、現在の米国を見ると共和党系と民主党系は水と油、完全に呉越同舟、一触即発、内戦一歩手前のよう。今は共通の敵=中共があるから、とりあえずは同居している風情で、中共が5~10年後とかに消滅したら第2次南北戦争みたいなことになりはしまいかと懸念している。大国は結束しているときは勢いがあるが、長続きするわけではない。
中共も20程の国に分かれ、それぞれが独立国として、それぞれの国体、文明文化、経済、社会、価値観を育んでいった方が上手くいくだろうと思う。無理が通れば道理が引っ込む、無理して統一国家になる必要はないだろう。大体、今さら厄介な支那を侵略しようなどという、おめでたい国はない。
国際社会は支那の新興民族国家の資本主義化・民主主義化とともに、各民族の価値観、歴史、伝統に根差した多様な国造りを指導、支援したらいい。内戦でガラガラポンが始まるかもしれないが、それはいずこの国も体験した通過儀礼。血と涙の苦しみから新国家が産まれるだろう。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/346(2021/8/2/月】包囲網「万里の長城作戦」で中共を自滅させよ、と小生は唱えているが、考えてみればこれはかつてのソ連包囲網である「冷戦」と同じだろう。
ソ連は軍事力の強化、維持、更新を優先したため、民生に手が回らずに食糧から衣類、針、糸まで、ロシア革命以来、何十年も欠乏、それが常態化していた。第2次大戦後でさえ以下のような有様だった。
<1946~1947年の飢饉は、凄惨な第二次世界大戦と、1946年に起きた旱魃の直接の結果だ。旱魃は当然、不作をもたらした。しかしこの飢饉は、実は回避できたはずだ。ソ連には膨大な量の穀物が備蓄されていたんだから。もしソ連政府が海外への穀物輸出を増やすという悲惨な決定を下していなければ(輸出量は戦前のレベルのほぼ2倍だった)・・・
さらに、かつての同盟国(連合国)との新たな戦争を懸念して、ソ連当局は、農産物の備蓄を維持しようとし、地域への食糧放出を拒んだうえ、強制的な食糧品納入のノルマも減らさなかった。飢饉の結果、最大150万人が死亡した>(ロシアビヨンド)
ソ連末期には優遇されていた軍人、軍属までも窮乏生活に耐えられずに共産党独裁政権に愛想をつかし、まるで腐った木が倒れるようにソ連は自滅、崩壊した。国際社会は誰もソ連を助けなかった、というのも凄い話だ。結果的にロシア国民は資本主義自由経済は我が国には合わない、強権独裁でも飢えるよりはマシ、プーチン万歳!になってしまった・・・
現在の“最悪の帝国”中共との熱戦に先進国は備え始めているが、仮に勝っても14億の民の胃袋を面倒見切れないだろう。と言っても惨状を見捨てるわけにはいかない。中共政権というガンは切除したい、しかしそれに代わって世界人口の20%を占める14億の腹を満たし続けるのは避けたい・・・
結局、ソ連さえ崩壊させた「冷戦」という包囲網でじわじわと息の根を止めていくのが一番現実的な対中戦略ではないか。包囲網で封じ込めないと飢えた民は周辺国へ大量に逃げ出すから国境線で“難民”にどう対応するか、考えただけで頭が痛くなる。
ロシアは安全保障と経済発展のために伝統的に国境を守り、同時に国境を拡大する志向が著しく強いから、ロシアへの越境を試みる中国人を平気で射殺するだろうが(*)、それ以外の国はフェンスを造るくらいしかできないだろう。
*1900/明治33年7~8月「江東六十四屯虐殺」(黒竜江=アムール川の悲劇):義和団の乱が起きると、かねてから満州全域への進出を計画していたロシアは「義和団と列強とを相手にしている清国は満州情勢に関わる余裕がない」と考え、ロシアは東支鉄道保護の名目で満州に大軍を送った。ロシア軍の行動は横暴を極め、虐殺を行なった。
その結果、清国人約2万5千名もがロシア兵に虐殺されてアムール川に投げ捨てられ、清国人の遺体が筏のようにアムール川一面を真っ赤に染めて下って行った。これらの事件によって江東六十四屯から清国人居留民は一掃され、清の支配は失われることとなる。以上は「正統史観年表」から。
当時、現地で諜報活動にあたっていた石光真清の手記「廣野の花」にはその様子が書かれているが、実際に清国人狩りに動員された懇意のロシア人の生々しい証言はショッキングだ。阿鼻叫喚の中で多勢に無勢のロシア兵も逆襲を恐れ、殺られる前に殺れ、と半狂乱になって老若男女、赤ん坊まで射殺、銃床で殴り殺し、あるいは川に落として溺死させていく。凄まじい虐殺だったが、恐ろしいのは戦時にはそれが常態になることだ。
未だに人権人道意識ゼロのロシアの“蛮勇”を忌避する普通の国なら、フェンスを越えて越境した中国人を殺すわけにはいかず、難民キャンプに収容、閉じ込めるしかないだろうが、14億の1%でも1400万人! その難民がやがて押し駆けるのは地続きで温暖で食糧豊富なベトナム、タイあたりだろうが、とても受け入れられる人数ではない。
結局、当座の対策としてそこから船で主にアジア諸国に送るしかないが、親中の国、例えばシンガポールだって1000人を受け入れるのが限界だろう。中共寄りというか子分のようなカンボジア、ラオス、ミャンマーなどは自国のことで精一杯で受け入れ能力はないし、難民が逆に避けるだろう。
台湾、日本を含めてアジア諸国は難民の一時上陸は認めても、欧米、加豪だって以前のように難民を受け入れやしまい。伝統的な国体、国柄が急速に(概ね劣化の方向へ)変わってしまうからだ。庇を貸して母屋を取られる、ここ数年で中共の横暴にうんざりした諸国は、中国人移民に皆懲り懲りしているだろう。
「人道」云々以前に、難民の受け入れは多くの問題を起こすから、いずこの国も本心では関わりたくない。フェンスに押し寄せる中国人をどうするか・・・結局は包囲網を頑丈にしていくしかないのだ。つまり中国人自身で中共一党独裁に代わる新しい体制を創れ、と見放すしかない。不都合なことには見て見ぬ振り・・・それ以外に手がないのだから誰も責められやしない。人道にもとると言うのなら「まずアンタの国が100万人受け入れろ」と言い返されるだけだ。
そうなると支那の党幹部や資産家など上層階級は、自己防衛のために清朝崩壊後と同様に自警団、やがて軍閥を創るだろう。群雄割拠の内戦が始まる可能性もある。小生としては言語≒民族別に20程の国に分裂して欲しいと願っている。14億という巨大過ぎる国家、大帝国は世界にとって危険過ぎるからだ。多くの人もそう思っているのではないか。
支那では軍事的に日本と世界に大きな影響を与えた大帝国としてモンゴル帝国(元寇)、大清帝国(日清戦争)があり、今は中共帝国だが、以下のように言語は多彩だ。
「北京語」標準語、公用語、普通話であり、北京を中心に使われている。
「広東語」広東省、香港を中心。マレーシアやシンガポールの華僑などにも浸透。
「東北語」東北地方で使われている。
「四川語」四川省を中心に使われている。
「河南語」黄河の南の河南省で使われている。
「上海語」中国最大の都市である上海で使われているが、ビジネスでの利便性から北京語に圧されている。
この他に民族・地域の言語として約130種類があるという。代表的なのはモンゴル語、チベット語、ウイグル語、朝鮮語だろう。夏彦翁曰く「国家とは言語である」、多言語国家より文字、発音が同じ単一言語、単一民族の方がまとまりやすいのは確かだ。
ユーゴスラビアは「5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字、1つの国家」と言われたが、カリスマ指導者チトーの死後、民族主義が復活して建国から50年足らずの1992年には7か国に分裂してしまった。「昨日の隣人、今日の敵」・・・内戦は悲惨だった。理想と現実は全く違う。
小生は以前「中共も米国のような連邦国家にしたらいい」と思っていたが、現在の米国を見ると共和党系と民主党系は水と油、完全に呉越同舟、一触即発、内戦一歩手前のよう。今は共通の敵=中共があるから、とりあえずは同居している風情で、中共が5~10年後とかに消滅したら第2次南北戦争みたいなことになりはしまいかと懸念している。大国は結束しているときは勢いがあるが、長続きするわけではない。
中共も20程の国に分かれ、それぞれが独立国として、それぞれの国体、文明文化、経済、社会、価値観を育んでいった方が上手くいくだろうと思う。無理が通れば道理が引っ込む、無理して統一国家になる必要はないだろう。大体、今さら厄介な支那を侵略しようなどという、おめでたい国はない。
国際社会は支那の新興民族国家の資本主義化・民主主義化とともに、各民族の価値観、歴史、伝統に根差した多様な国造りを指導、支援したらいい。内戦でガラガラポンが始まるかもしれないが、それはいずこの国も体験した通過儀礼。血と涙の苦しみから新国家が産まれるだろう。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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