毎年この時期に行われる立川志の輔による「志の輔らくごin Parco」に行ってきた。
昔から落語には興味があり、しかし中々寄席というものからは縁遠かった。でも、ふとしたきっかけから、古典芸能ともいえる「落語」を生で聞く機会を持った。それ以来結構病みつきになり、年に数回落語会に足を運んでいる。特にこの「志の輔らくごin Parco」は、毎年1月に公演があり、楽しみにしている催しだ。落語というと、いつも行く音楽会のようなクラシックよりも、ずっと大衆芸能で、そういった意味からすれば親しみやすい。寄席では、講演中に、食べたり飲んだりが自由だったから、最初は面食らったくらい。また、長年聴いているクラシック音楽とも、以外と共通点が見いだせるから不思議なものだ。少なくとも、言葉を聴くことだけで頭の中で思い描く様は、音楽のそれと同じなんだと今さらながら理解した。現実逃避と言えるかも。人それぞれ思い描くことは違うだろうから、人生が長ければ長いほど、この芸は奥が深いものなのかもしれない。
アントンKのお気に入りは、今回聞きに行った志の輔さんだ。彼は、人情話が得意とされているが、自分で自作した新作落語が絶品に感じる。日常のふとした誰でも経験あるだろう事柄を掘り下げて、面白おかしく話する。自分にはない感覚で、その冗舌ぶりには圧倒される。人を自分の語りで楽しませることって素晴らしいと思う瞬間だ。