アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

魅力的な阪急電車

2016-06-29 10:00:00 | 鉄道写真(EC)

西宮までコンサートに行く時には、阪急電車を使う。昔から関西は私鉄王国と言われてきたが、確かに数多くの私鉄が各ターミナルから縦横無尽に走り回り、その意味を体験できる。

東京に生まれ育ったアントンKにとっては、関西はまだ未知の土地だが、鉄道、こと私鉄については阪急電車が気に入っている。どれもシックなマルーン色な車体に大きな窓、どの形式もデザインが好みなのだ。そして車内に目を移しても、明るく網棚による圧迫感がない。窓が大きいから当然なのだが、何とも開放的で乗車していて童心が甦るのだ。

また、

「みなさま!~~」と語りかける構内放送にも、そして電車接近のユニークなメロディにも、関東で普段乗車しているものとは異質の温かみを感じてしまうのだ。全ての関西私鉄を経験していないので、今度機会を見つけて色々乗ってみたくなった。

ホームで次の電車を待っている時、高架線から加速して下りてくる特急電車を1鉄。

何やらセンスの良いヘッドマークを掲げて誇らしげだ。見ると、神戸高架線開通80周年の記念マークらしい。個人的にも色合い、デザインもすっきりと綺麗で素晴らしい。各地のイベント列車時にヘッドマークを掲げるJR各社も、このあたりのセンスを見習ってほしい。シールで貼りつけたり、やっつけのデザインだったり、付ければ良いという問題ではない。目には見えないが気持ちの問題なのだ。

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今月、音楽評論家で合唱指揮者でもある宇野功芳氏が亡くなった。(亨年85歳)

若い頃から宇野氏の本は身近にあり、色々読み漁って影響も受けた。音楽評論家の中でも宇野氏の文章は、読みやすく言葉もわかりやすかった印象を受ける。いわゆる毒舌と言われる箇所も多々あるから、評価は色々だろうが、アントンKにとっては一番近くにいた先生であったと思う。クラシック音楽の醍醐味は演奏行為にあることを最初にアントンKに教えてくれたのも宇野功芳氏だった。

90年代の頃、彼が新星日本交響楽団を指揮したブルックナーやベートーヴェンは全て駆けつけて聴いた。そしてその後の大阪フィルのコンサートも勇んで関西に聴きに行ったものだ。時に音楽が崩壊しそうになり、ジョークのようにしか聴こえなかった演奏会も今では大変懐かしい。当時、これは現代の音楽家への極端なアンチテーゼなのだろうと理解していたが、アマオケならまだしも、プロのオーケストラで実演してしまうことに凄い音楽家だと思ったもの。もうこういったある意味破天荒な極端な人は出てこないだろう。そう思うとやはり寂しい。

旧型国電のマニアでもあった宇野氏は、鉄チャンの中でも有名な話。音楽談義もいいが、電車の話も是非演奏会の合間にしてみたかった。ご冥福をお祈り致します。そして長い間有難うございました。

2016(H28)-06    阪急電鉄/神戸線: 塚口にて