今の貨物事情は、そのほとんどがフレートライナーと言われるコンテナを連ねた編成になっている。外コンなどとコンテナにも種類が多彩で楽しめるが、アントンKは正直そこまで拘り、また素直に楽しめるまでの心境には至っていない。過去の話をしても仕方がないが、貨物列車を特に意識して撮影した記憶は、コンテナ編成では、スーパーライナーくらいか。5000番代の列車番号を持つ専用貨物列車は、昔から好きで、それを狙いに地方へと出向いたことはあったが、今では、随分と限られてしまい寂しい状況だ。
こんな状況の中で、昔から鉄道ファンの間では有名な貨物列車が、今回の通称「安中貨物」と呼ばれている列車。茨城県の泉から群馬県の安中まで亜鉛を輸送する専用貨物列車で、国鉄時代には、水戸線~両毛線経由で運転されていたようだが、調べてみたら、確かに同じ貨車を連ねた列車を撮影していた。
この列車、現在は一度都心に入ってから、群馬を目指す経路で運行され、牽引機関車は全区間EH500がその任に当たっている。今回は、この時期だから撮影できるポイントということで、常磐線沿線まで出向いてきた。行くまでは、色々イメージを想い浮かべながら、カメラやレンズの選定をして向かったものの、実際にその地に立つと思いのほか撮りづらく感じてしまい、具体的にはしないが今回は失敗に終わった。快速線と緩行線のある堂々とした常磐線だから、そのあたりの飛び入りも期待したが叶わず。冬の軟い光の中、金太郎は坂を上がってきた。
2016-12 5094レ EH500-6