1970年代に入ってから、東京外環いわゆる武蔵野線が部分開業し、それまでの首都圏経由の貨物列車が、武蔵野線を通るように変わっていった。当然の事ながら、今まで煩雑に見られた都心での貨物列車は徐々に見られなくなっていく。当時103系の山手線に乗車すれば、おおよそ貨物列車と並走や交換は日常だった。貨物取扱駅もあちこちにあって、貨車の入れ替えや凸型機が煙を上げて入替している姿はよく見られたもの。今では嘘のように見る影すら無くなってしまった。まあこれも時代の流れ、同じ線路を今や新しい最新鋭の電車がひっきりなしに往来しているのだから・・・
今回は、そんな昔に撮影した山貨を走る団体列車を掲載する。はて?今では「山貨」と言って通用するのか少々不安だが、現在の埼京線や湘南新宿ラインの走る線路は、かつて山手貨物線と呼ばれたのである。もちろん今でも貨物列車の設定は残されていて、その存在感は消えることは無いが、昔を思えば別路線と言われても仕方がないほどなのだ。貨物列車に混じって、この手の団体列車も多く見られ、当時の定番はやはりEF58だった。当時はゴハチの12系客車など、何とも感じなかったはずだが、今こうして眺めてみると、とても懐かしく感じるのはどうしてだろうか。在り来たりの光景こそ懐かしさが募るのかもしれない。
1978-11-19 9101ㇾ EF58109 12系 山手貨物線:目黒-恵比寿