いつも川崎界隈で出会う撮影仲間たちの間で、EH型電機が密かに流行り出している。もちろんそれは、現代の最新鋭機であるEH500やEH200を指しているのだが、国鉄色に戻りつつある国鉄型電機の影に隠れて、こつこつと撮影の機会をうかがっている仲間たちの思い入れが、アントンKにも最近明白になってきたのである。
振り返れば、EH500はED75を置き換え、EH200はEF64を追いやった張本人ではあるが、そんな時代を知らないお若い諸君には、素直な眼でこれらの機関車と向き合えるのだろう。今目の前に走る金太郎(EH500)やブルサン(EH200)を見て、我々がゴハチやロクゴに寄せた眼差しと同じ熱いものを感じているに違いない。それはスタイルであったり、走行音であったり、はたまた彼らの走るシュチュエイションであったりと、人それぞれだが、まさにそれが鉄道趣味そのものであろうし、次世代に向かうこの趣味が広がっていくようで、アントンKはとても嬉しく感じてしまう。老眼の進んだ目からは、同じ想いにはなれないかもしれないが、あの頃の心持を感じている今日この頃だ。
ここでは現代のEH型は外して、アントンKの年代に相応しい元祖EH型であるEH10を掲載しておく。今のEH型のスタイルからしたら、随分簡素で武骨なスタイルだったEH10だが、黒色のボディに黄色ラインの機体が近づいてくると、青い電機にはない迫力があり当時は見入ってしまったもの。決してこの電機を狙いに撮影に出たことは一度もないが、この当時、ブルトレや団臨の合間に必ずやってきて、楽しませてくれた。関ケ原越えのために開発された機関車ゆえ、現地で撮影できていないことが悔やまれる。
1975-09-30 1377ㇾ EH1040 東海道本線:根府川付近
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