長年鉄道撮影を続けてきて思うことは、もう少し視野を広げてカメラを向けていれば良かったということ。時間が経てば経つほどその想いは深くなった気がしている。目的の被写体一つでも、その場面で撮り方をアレンジする考察が足りていなかったことに反省するのだ。「どう撮ろう?」という場面に考えが浅いのだ。ある程度は想定していた場面でも、実際現場に立ってみないと判らないことも多いから、そんな想像を越えてきた時の対処が甘かったのだ。写真を記録として割り切ればそれまでだが、情感まで感じさせたいのなら、表現の仕方、カメラアイはアレンジが利いたはず。最近は構える前にいつもそのことを考慮している。昔は目の敵にしていた、人間、車、電柱、柵、鉄道施設等も、場合によってはグッと心を引き付ける画像に成り得るということだ。
掲載画像は、山口線を走る特急「おき」のキハ181系。アントンKにとっては、気動車特急と言えばやはりキハ82系、181系は外せない。大きなパノラミックウィンドの雄姿が大好きなのだ。今では、急行がほとんど全て特急に格上げされ、編成もミニミニとなり、特急たる風格が感じられず寂しい時代だが、いまだ全国に活躍しているローカル特急にも目を向けていきたいと思っている。
1979-08-05 1022D おき2号 山口線:篠目-仁保
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