アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

長距離列車、夢うつつ・・~EF58

2022-03-23 20:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

先日のダイヤ改正で消滅した列車の中で、黒磯発熱海行きという普通列車があり、一部のファンの間で話題となっていたようだ。

黒磯ー宇都宮がワンマン運転されたための処置とのことで、この区間は新型車E131系に統一されたという。そういえば、先月友人とともに205系電車を撮影してきたが、そういう背景があったことが今さら解るという体たらく。関心がなくなることの恐ろしさを知った気がしている。確かに今となっては、黒磯-熱海間は長距離に思うが(260km)、昔何度も乗車した大垣行き、や長岡行きの普通電車の感覚がまだ身体に残っているのか、何も感じないで過ごしていた。通して乗車する意味すら、現代では気薄になってしまったという事なのだろう。また時短化効率化の餌食となってしまったのだ。

本来なら移動目的で乗車する列車だが、乗車そのものが目的の旅行をしたことがあるか?時間の許す限り列車に揺られ、乗り潰した昔が恋しく感じる。最近、愛孫ととともに乗車し目的地の無い小旅行を楽しんでいるが、ふと昔の情景が蘇ってくるのである。

長距離列車繋がりで、東海道線の荷物列車を掲載しておく。この時代、九州ブルトレを頂点とした長距離列車は限りなく、まだまだ鉄道の主役は在来線にあった。日中下る荷物列車、荷33ㇾ。毎日運転だから日常の光景で、EF58大量配置の浜松区の運用だから特別な思い入れはなかった。この列車、直前に運転されていた臨時列車スジとセットで撮影できたことも懐かしく思い出せる。

1978-07-27    荷33  EF58 166         東海道本線:大井町-大森


朝の一発目で占う、今日の運勢!~DD51

2022-03-21 20:00:00 | 鉄道写真(DL)

仕事で頻繁に群馬へと足を運んでいた時代。ちょうど国鉄時代から民営化され、全国的にも何から撮影しようかと試行錯誤していた頃だった。せっかく車で向かうのだからと、カメラを忍ばせ北へと急いでいた日々。もちろん本業には支障の出ないよう計画的に事を運び、あくまでも自然体で、そして日常の延長のような心持でカメラを構えていたことが懐かしく思い出される。始業までの時間が勝負時間で、とにかく許す限り早朝から動き回った。もっとも回を重ねるごとに要領もわきまえてきて、効率も良くなってきたから不思議なものだった。ただ撮影地の発想が、高崎線と八高線、信越線くらいしか出来なかったことが少し悔しい。

掲載写真は、そんな行路で撮影した八高線の貨物列車。冬季の晴天の日は特に気合が入り、暗いうちから線路端を廻っていた。ここ八高線の北部から、三国連峰をはじめ谷川、榛名、浅間、妙義、赤城まで見渡せた記憶が蘇ってくる。当時、全国的に活躍していたDD51の貨物列車では、今一つ萌えなかったが、冬場の美しい朝日を浴びたDD51は別次元の輝きがあり好きだった。フィルム時代だから、現在のように撮影結果は直後には不明だが、確実な手ごたえの有無は解る。思い通りいけば、その日は大安吉日。運休、あるいは単機、または直前の陰りを食らった場合は、その日一日大人しくしていたはず。そんな単純な日々を送れていたことが、今更ながら微笑ましい。

1997-02-14       5292     DD51 813        JR東日本/八高線:用土付近


美しき甲斐路の春への憧れ~E351系

2022-03-20 19:00:00 | 鉄道写真(EC)

春の三連休も終盤を迎え、世の中は新年度へ向けて慌ただしく動いている。とは言っても未だコロナ禍の中、加えて先日の地震の影響か、通年での人の動きにも変化があると感じていて、相変わらず不安で落ち着かない日々が継続している。明るい、そして先が見通せる春を心待ちにしているのだが・・・

今年は、長年のテーマでもある「甲斐路の春」を体験してきたいと計画している。体験とは言っても、そんな大袈裟なことではなく、白い頂きの残る南アルプスを眺め、木々の息吹を感じて、青年時代に見た日本の原風景を探してみたいのだ。山桜や桃の花が色どり、晴天下での空気感を味わいたいのである。もちろん画像の主役は鉄道車両だろうが、どんな車両が来ても、生涯心に焼き付いているような写真が撮れたら本望なのだが。そんな事を妄想してダイヤ、時刻表を見ることも楽しい時間なのである。

昔、今のこの時期に撮影したE351系「スーパーあずさ」号。この拙ブログでも何度か登場している181系あずさを見てもお分かりのように、アントンKにとって「あずさ」号はいまだに身近な特急電車に思える。第一印象である181系電車は憧れでもありとても好きだった影響だろうか。後年のE257系、E351系そしてE353系電車に対しても、何となく意識してしまうのだ。掲載写真は、思いのほか引退が早かったE351系スーパーあずさ4号。振り子式の特急電車でもあり、中央線の険しい道のりを高速でかっ飛ばしていた印象だ。前面の液晶表示が走行中でも自動反転されるため、文字欠落とともに撮影にはとても苦労させられた想いも蘇ってくる。

1995-03-20    4M スーパーあずさ4号 E351系     JR東日本/中央東線:新府-穴山


行楽シーズンに活躍した事業用電車~クモヤ143

2022-03-19 17:00:00 | 鉄道写真(EC)

今回のダイヤ改正を機に、使われていなかったクモヤ143形電車が疎開回送されたらしい。近年では全く見ることがなかったこの手の事業用車だが、これまたひっそりとお別れを済ませているようである。

アントンKが記憶している事業用車と言えば、クモヤ90などの旧性能電車たちで、茶色の井出達で釣り掛け式の電車だった。当時は都内でどこか撮影に出ていれば、よく出会えた車両だったが、いつも偶然の出会いであり、敢えて調べて撮影したことはないはずだ。そんな車両の後継車クモヤ143何てさらにご縁が無いという物。馴染みはさらに薄かった印象だ。

こんなことを話題にしたので過去の画像を調べてみたら、忘れ去られたクモヤ143が出てきたので、見にくく酷い画像だが掲載しておく。ある年の秋臨で運転されたホリデー快速「やまなし」号で、東海道線から横浜線で八王子へと抜け中央線を下った列車だった。この列車のミソは、165系電車にクモヤ143が連結され、横浜線を走破したということだろう。おそらく信号の関係で連結を余儀なくされたのだろうが、後年、特急「はまかいじ」として近年まで運転されていたことは興味をそそるところだ。無理くりだが、専用のヘッドマークがクモヤにも装着され、入出場時の回送列車とは一線を画しており、当時JRの気合を感じたものだったが、何しろ撮影するには厳しい時間帯での運転だった。

1992-11-22 9557M   ホリデー快速やまなし クモヤ143+165系 JR東日本/横浜線:小机付近


忘れ得ぬ春、惜別の115系電車

2022-03-18 23:00:24 | 鉄道写真(EC)

当たり前に走っていた電車が消えていく。先日栃木の205系電車が引退するというので、友人にお付き合いしてきたが、アントンKには、205系といっても今一つピンと来なかった。やはり205系なら103系、211系は115系となってしまう。おそらく国鉄時代から一番よく乗り、自身で馴染みが深い電車なのだと思うが、そんな電車たちよりも後年の電車たちが引退していく時代となり、感慨もひとしおである。

115系電車と言えば、JR東日本では新潟地区の115系電車が定期運用を外れたようだ。歴代の塗色が一同に返し長年活躍を続けてきたが、とうとう後継の129系電車に道を渡したらしい。寂しくなるなぁ。地方に行けば元気な姿をいつでも見られた安心感すらもう許してはくれない。

首都圏から関東北部を一手に走っていた115系。春をいく頼もしい姿も記憶の片隅に留めておこう。

2009-04-10           115系電車             JR東日本/上越線:新前橋付近