杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

パーマネント野ばら

2011年01月16日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2010年5月22日公開 100分

夫と離婚し、一人娘のもも(畠山紬)を連れて実家に戻ったなおこ(菅野美穂)は母・まさ子(夏木マリ)が営む美容室「パーマネント野ばら」を手伝っている。まさ子の夫カズオ(宇崎竜童)は他の女の家に入り浸り、戻ってくる様子もない。フィリピンパブを経営するなおこの友人みっちゃん(小池栄子)は、夫ヒサシ(加藤虎ノ介)が店の女の子と浮気をして離婚を決意する。もう1人の友人ともちゃん(池脇千鶴)の夫はギャンブルに溺れたあげく行方不明中。ある日ゴミ屋敷に住む老夫婦の髪を切りに行った帰り道、廃人然としてたともちゃんの夫ユウジ(山本浩司)と出会うが、その後彼は帰らぬ人となって発見される。一方なおこは、高校教師カシマ(江口洋介)と付き合っていたが、その恋は、誰にも秘密だった・・・。


町の小さな美容室には日がな女たちが集まって男の噂話に花を咲かせています。かなり下品な会話内容ですが、それが逆に女たちの元気パワーを感じさせています。

なおこにとってカズオは母の何度目かの再婚相手ですが、そのことに二人共わだかまりがあるようでもありません。むしろ実の親子よりわかりあえているような印象も受けます。

なおこの友人たちも何だかとても個性的。
この作品は「女の子ものがたり」の大人バージョンといった趣があり、何度か挿入される少女時代のエピソードがそれを強く感じさせます。
男運はないけれど、それを跳ね返して生きるバイタリティのようなものがみっちゃんやともちゃんにはあるのね。

逆になおこは離婚したとはいえ、カシマと順調な恋愛をしているかのように見えていたのですが、2人で温泉に行くあたりから「あれ?」という疑問が湧いてくるのでした。
それが解明されるのは友人たちとの短い会話と最後の海のシーンです。
友人たち、なおこの母や美容室に集まる女たちも、なおこの「秘密」を知っていて、その心の内側をそっと見守っていることが伝わってくるシーンでした。

でもね・・カシマの存在は離婚したことで受けた心の傷が作り出した幻影と捉えれば良いのか、このことが原因で離婚したのか、その辺の説明はないのでちょっと混乱してしまいました。

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