杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

やさしい嘘と贈り物

2011年01月24日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2010年3月27日公開 アメリカ 92分

孤独な生活を送るロバート・マローン(マーティン・ランドー)。ある日スーパーの仕事を終えて帰宅すると、家の中に見知らぬ美人が入り込んでいて驚く。彼女はメアリー(エレン・バースティン)と名乗り、通りがかったロバートの家の扉が開いていて心配したのだと語り、帰り際にロバートを食事に誘う。久しぶりの女性とのデートに心躍らせながら、スーパーのオーナー、マイク(アダム・スコット)や従業員仲間に、デートの成功の助言を求めるロバート。初デートはレストランで楽しいひと時を過ごし、2人は“絶対に物事をあきらめない”という約束を交わす。交際は順調に進み、メアリーの娘アレックス(エリザベス・バンクス)も2人の仲を応援する。2人で訪れたクリスマスパーティーの席で、メアリーと会話する男を彼女の別れた夫と勘違いして罵倒してしまうロバートだったが、メアリーは優しく誤解だと諭し、その夜2人は共に眠る。けれど、翌朝目覚めるとメアリーは消えていて、彼女の電話番号も苗字も思い出せないことに気付いたロバートはパニックに陥る・・・。

初めて会った隣人にいきなりデートの誘いをするなんて、メアリーってどういう女性だろう?と思って観始めた私。それでも2人の初々しいデートの様子に、こういうのもありかなぁと思い始めた頃、クリスマスパーティでのロバートの異常なまでの嫉妬心に「あれ?ちょっと変だな」と疑問が頭をもたげます。

そういえば、スーパーの店長もやけに親身になって相談に乗ってくれてるし、メアリーの娘だって何かロバートに言いたげな様子だし・・パーティの参加者も皆ロバートを知っているようだったし。などなど。
けれど、メアリーが手にする薬瓶で想像の方向が真実から上手く逸らされてしまうのね。

ロバートが混乱の中で昔の写真を目にした時、パーティで罵倒した男が自分の弟のバック(ジェームズ・デヴニー)だったことや、メアリーやアレックス、マイクが本当は誰なのかも思い出すのですが、これがなかなか衝撃的でした。

彼が倒れて病院に運ばれ、医師から助からないと言われても諦めずにロバートの傍で手を握るメアリーの胸に溢れる思いは彼への消えることのない愛なのですね。

最愛の人の記憶から消えてしまっても、また初めから愛を積み重ねていこうとするメアリーのような強さを、自分に当てはめた時に持てるだろうか?ふとそんな思いが浮かびました。

レストランでの会話や、童心に帰ってそり滑りを楽しむ姿、雪の中でのダンスなど、2人のデートの様子はとても微笑ましくて、心があったかくなるエピソードばかりでした。
あぁ、こんな風に穏やかに互いを慈しんで生きていきたいな~と思いました。



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憚りながら

2011年01月24日 | 
後藤 忠政 著 ・ 宝島社

かつて伊丹十三監督・襲撃事件などで日本社会を震撼させた武闘派団体・後藤組の後藤忠政組長。08年10月に山口組を電撃引退し、翌年には天台宗系の浄発願寺で得度(得度名=忠叡)。日本中をあっといわせたのは記憶に新しい。
それから1年……財界・政界にも大きな影響力を発揮し、山口組の直参として、日本の深層を生き抜いた後藤忠政とは、いかなる人物なのか?
本書は、半年にわたる延べ50時間のインタビューを構成したもので、これまでその人物像が明かされることのなかった伝説の組長の生い立ち、静岡県富士宮を舞台にした愚連隊時代、山口組直参昇格、竹中正久4代目の思い出、山一抗争、伊丹十三襲撃事件、孤高の民族派・野村秋介との交友、企業社会への進出、政界との交流、武富士との攻防、山口組引退の真相、
そして自身の人生哲学から女性哲学までが、たっぷりと語られる。(アマゾン内容紹介より)

う~~ん、この本を図書館で予約したのは昨年の夏くらいだったか?初版が2010.5.29だったから出版して日が浅い頃だったんだな。でようやく年明けに順番が回ってきたのでした。
その間に何故これを借りようと思ったのかをすっかり忘れてしまったぁぁぁ・・・。
多分好きな有名人が読んでたと聞いたからだったかと。(^^;

第一章 血筋 で自分の出自に触れ、
第二章 富士宮愚連隊 では若い頃のエピソードを
第三章 イケイケの時代 本格的極道の始まりですな
第四章 創価学会との攻防 池田大作批判
第五章 山口組直参 数々の抗争事件に触れてます
第六章 生涯の友・野村秋介 
第七章 東京進出
第八章 バブルの勝者 伊丹監督襲撃事件やホリエモンのこと
第九章 政界の品格  民主批判
第十章 渡米移植  肝臓移植のこと
第十一章 引退の決意 
第十二章 得度

要は昔の極道さんは筋が通った生き方をしていた、と言いたいのかな。
良くも悪くも昔は持ちつ持たれつの繋がりがあった政治や経済や芸能の世界の様変わりを嘆いている風でもあるけれど、なかにはごもっとも!と頷く箇所もあり、私には一生縁のない世界に生きてきた人ですが、主張には頷けることもありました。

ただね・・・光あるところには必ず影があるってことも再認識したというか・・なんだかな~~(^^;

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