最後の巣立ち

住む所が決まったよ　と息子から報告がありました

『　じゃ明日は 新居のお掃除を手伝うね　』　と約束して目覚めた朝　真っ先に目に入った光景に　不覚にも泣けました
昨夜のうちに　一人暮らしをしていた時に使って保管してあった台所用品を準備したようです
きっと　私の元からの　最後の引越しになるでしょう




この息子

３歳の頃のこと
たまにはと　ちょっと気張った洋服を身につけたところを　近所のオバサンに　『　可愛いの着てるのね～！　』　と声かけられて　
『　ホントは　もっと安いのが欲しかったんだけどね　』　

小学生の頃のこと
風邪をひいて　久しぶりの登校の朝　『　風邪気味だから体育は見学してね　』　と言うと
『　うん　じゃ算数も見学する　』　


一人暮らしをしている時は　『　金がない　振込みよろしく　』　と　たび重なるメール
まさか　実の息子の振込み詐欺にあうとは　夢にも思いませんでした

勉強しているはずが　女の子と花火大会に行った情報はキャッチしていたし
自転車を買って二人乗りで遊びまわったのも　戻ってきた時の荷物を見れば　バレバレなんですから

それでも　
父親の勧めで取得した数々の資格のうち　父親が３度目の挑戦でパスした　とある資格を　最初のトライで見事に合格
それらの資格を踏み台に　とりあえずは納得する職を得て　親を安心させてくれました

いよいよ　あの振込み詐欺事件も懐かしい思い出として　数日後には最後の巣立ちです



秋の種まきを済ませました





発芽のスタートを切ったのは　オリエンタルポピーです





オリエンタルポピーの花言葉は　≪夢想家≫　とありました
夢いっぱいに旅立ちのとき　息子を送るに相応しい芽じゃないですか　

しかし広辞苑には　　夢想家　＝　実現できるか解らないことを想像してばかりいる人　　
とあることは　内緒にしておきましょう

ちゃ～んと　夢を実現させたのですから




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