日々是好舌

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赤梅も紅茶も起木天神社

2021年01月29日 15時43分50秒 | 日記
起木神社(おきぎじんじゃ)は、起木天神社とも、起樹天満宮ともいう。祭神は菅原道真公。
場所は、静岡市駿河区丸子6625。国道1号線「赤目ヶ谷」交差点から北側の側道に入り、約500m。臨済宗妙心寺派「霊泉山長源寺」の奥にある。

建久6年(1195年)、上洛のため源頼朝が当神社の前を通るというとき、紅梅の大樹が道の中央に倒れていた。頼朝は、通行の妨げとして伐採を命じた。ところが、倒れていた梅の木は、その夜のうちに元通り起き上がった。以来、当神社を「起木天神社」あるいは「起樹天満宮」と称した、という。残念ながら、その「起き木」は枯れてしまったが、その一枝は今も当神社に納められているそうである。

なお、菅原道真公が紅梅を愛したことから、かつては当神社の境内には百本以上の紅梅が植えられていたといい、そもそも「赤目ヶ谷」という地名は、元々「赤梅ケ谷」と称していたのが訛ったものという。

丸子赤目ヶ谷は日本紅茶発祥の地とされる。明治時代、日本の近代茶業の先駆者で旧幕臣の多田元吉は中国・スリランカ・インドを命がけで旅し、紅茶の製造技術や種子を持ち帰った。その後、隆盛を極めた日本産紅茶も次第に衰退し忘れられていった。現在この歴史ロマンあふれる丸子紅茶が再生産され、その成分・味・香りなどの秀逸さで注目を集めている。

多田元吉翁の顕彰碑は起樹天満宮に、墓は隣の長源寺にある。

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