リュウキンカ(Caltha palustris var. nipponica)キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。花びらに見える部分は萼片で、花びらそのものはない。
リュウキンカ(Caltha palustris var. nipponica)キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。花びらに見える部分は萼片で、花びらそのものはない。
ビロードツリアブ( ツリアブ科)。空中につられたようにホバリングするのでこの名がある。
花を蜜を吸うための長い口、ふさふさした体毛、コンパクトな翅が特徴。この季節に、どこから
ともなく現れる。
タヌキ(Nyctereutes procyonoides)。ネコ目イヌ科タヌキ属。
崖の上から、こちらの庭を覗き込む小動物。最初、猫かと思っていたが、よくよく見るとタヌキであった。タヌキが二匹、家の庭を横切っていったという、2年程前の家人の目撃談が信じがたかったが、確かに近所にタヌキはいたのである。こんな街中(京都市)で、しかも真っ昼間から活動しているのには驚いた。どこで何を食っているのだろうか? 二匹いるのは、おそらく夫婦(ペヤー)であろう(下写真)。しばらく、にらみあっていたが、そのうち二匹とも裏のお寺の林の方に歩みさった。後で庭の芝生にためふんがあるのを発見した。
庭のタヌキためふん
トサミズキ(マンサク科)。この季節に、小さな黄花をぶら下げて微笑むように咲く。南国土佐の産で、蛇紋岩地帯を好んで野生するが、最近、絶滅が危惧されている。ヒュウガミズキに比べて枝が太い。ミズキは水木で、樹液の多い木である。花びら5枚、雄しべ5本で、葯は暗紅色。
カタクリ(ユリ科)。葉がついている期間が短いので成長が遅く、種子から開花まで8年ほどかかる。種子はアリのよって運ばれる。日中に花に日が当たると、花被片が開いて反り返り(上写真)、夕方に日差しがなくなると閉じる(下)。この花弁の運動は、どうゆう理由かはよく分からない。この季節に林床で開花し、春の女神といわれるギフチョウが送粉者となる。
カタクリの種(種の上にアリが好むエライソームが見える)
サクラソウ(サクラソウ科)。自生のものは、かって河原に多く群生していたが、今では絶滅が、危惧されている。花には雄しべと雌しべの長さがちがう2種類があり自家受粉しないようになっている。トラマルハナバチなどの送粉者が必要とされる。店頭に並ぶものは、中国産の園芸品種が多く、日本産のサクラソウが販売されることはほとんどない。このポットのサクラソウもおそらく外国産と思える。
ミツマタはジンチョウゲ科の落葉低木樹。葉の出ない三叉の枝の先に、アシナガバチの巣のような花を付ける。これも中国南部由来で、かなり古い時代に日本にやってきたようである。和紙の原料として利用されてきた。やや湿気のある肥沃な土地を好むとされている。赤花の品種が戦後みつかり広く市販されている。
シナマンサクはマンサク科の落葉小高木。秋になっても葉が散らず、開花期まで残っている。花はマンサクと形が良く似るが、やや大きく葉も大型である。中国由来で、山野にはなく民家の庭などに植栽されている。花期は2-3月。
ミズキ科の落葉小高木。別名はハルコガネバナ、アキサンゴ。早春を彩る木花は、何故に黄色のものが多いのであろうか。この木も展葉に先立って小枝に鮮やかな黄いろい花を咲かせる。「春黄金花」と牧野富太郎は名付けたが、納得できる風情である。「秋珊瑚」の名は、赤い美しい実に由来する。18世紀に中国から導入されたようで、以来、庭木として植えられている。
ウメ(バラ科)
日本人には古来、愛されてきた花木であるが、古い時代に日本に持ち込まれた外来種である。奈良時代より前には花といえば櫻でなくて梅であったとされる。未熟な実は青酸を含むが熟すると毒は消える。
梅が香(か)やひそかにおもき川裘(かはごろも) 蕪村