京都市左京区浄土寺真如町迎称寺の萩。油土塀と萩が調和して美しい。
山門に「洛東九番・萩の霊場 迎称寺」の石柱がある。
萩咲いて家賃五円の家に住む 正岡子規
京都市左京区浄土寺真如町迎称寺の萩。油土塀と萩が調和して美しい。
山門に「洛東九番・萩の霊場 迎称寺」の石柱がある。
萩咲いて家賃五円の家に住む 正岡子規
スイレン科(Nymphaeaceae)、コウホネ属の水草。学名 Nuphar japonicum var.rubrotinctum。コウホネの変種で、咲いてから花が黄色から赤色に変わる。本来は夏場に咲くが、何故か我が家ではこんな季節に咲いた。
多年草のイネ科ススキ属の植物。尾花ともいう。この近辺では、ほとんど見かけないが、真如堂の側に空き地があり、毎年生け花用に取りに来る人がいる。炭酸固定の方式が、いわゆるC4植物で炭素の安定同位体比がC3植物とは違う。
クズの花穂は下から上へと咲く。クズは放置しておくと蔓性で地面と言わず樹木と言わず、全てに覆いかぶさるようにして生い茂る。世界の侵略的外来種ワースト100 (IUCN, 2000) 選定種の一つである。根がくず粉や薬として利用されて刈られたらこんなに繁殖が目立つ植物ではないのだろう。なにしろ秋の七草の一つとして親しまれてきたものだ。
田舎ではどこにでも生えているクリもこの周辺ではあまり見当たらない。これは吉田山付近の料亭に植えてあるものだ。多分、その季節には料理の材料にする丹波栗であろう。6月ごろ咲くゲジゲジのような花は特有の臭いがするが、アカシジミがよく来ると言われている。
淡紫色の小花が6月頃咲く。秋に果実が熟すと紫色になる。名前の由来は紫式部だが、もともとムラサキシキミと呼ばれていたそうだ。一年に花と実を楽しめる植物である。
学名Lycoris radiata。有毒な多年生の球根性植物。古い時代に中国から帰化したものと考えられる。染色体が三倍体で種ができず、クローン的に球根で増える。中国のヒガンバナは2倍体で種子ができるそうだ。日本では東京より東ではあまりみかけない。リコリンというアルカロイドを含む毒草であるが、球根は何度か水洗いすると、その澱粉がを食べられるので、救荒食物として、飢饉に備えて植えていたという説がある。
田んぼの畦に直線的に並んで生えているが、球根が広がる速度というのはそんなに速いのだろうか?いつも秋の車窓から眺めていて不思議に思う。
参考図書
日浦勇 『自然観察入門』忠公新書 389 (1975)
学名Lycoris albiflora Koidz。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。鍾馗水仙(ショウキズイセン)と小彼岸花(コヒガンバナ)との自然交雑種と言われている。花びらは6枚。鱗茎にはアルカロイドを含み猛毒。
学名 Kadsura japonica。ビナンカズラ(美男葛)ともいうが、これは昔つるの粘液から整髪料を取っためである。雌雄異株で白い花被に包まれ、中央におしべ、めしべがそれぞれ多数らせん状に集まる。これは雌株であるが、これからキイチゴを大きくしたような真っ赤な丸い集合果をつくる。
京都の楽蜂庵周辺は緑の多い地域であるが、この季節、意外とミツバチにとって花資源が少ない。それ故、鴨川の河川敷で咲くセイタカアワダチソウはニホンミツバチの貴重な資源であった。外来の侵入植物に依存するとは情けない話だが、セイタカアワダチソウはミツバチだけでなく様々の虫の食料になっている。しかし、最近、河川の管理者がむやみに草を刈り取る傾向がある。「奇麗 (clean)」は自然や社会の多様性を減らす原因である。