※本番当日の朝。会場の近くでモーニング&台本。役者目線になるひと時です♪
大東市骨髄バンク推進事業『月の静かな夜のこと』お陰様で無事に終了致しました。
2月1日の顔合せから、約1ヶ月半。長かったような、長かったような…長かったような。
物凄く密度の濃い日々だった気がします。
毎回のことなんですが、このお芝居を作るのは大変です。
作・演出をしつつ、制作的な動きもしつつ、役者として白血病になった男性を演じる。
大変なのは単純に仕事量の問題だとか、そんなことじゃないんです。
この台本を書くことが、この芝居を演出することが、この人物を演じることが、正直、とても重いのです。
『生と死』『命』を描いているからです。
4年前に劇作の依頼をうけて、白血病や骨髄移植について調べました。
個人レベルの話ですが、めっちゃくちゃ、物凄く、真剣に調べました。
本屋や図書館を探しても都合の良い書籍にはなかなか巡り合えず、
インターネットをさ迷いながら辿りついたのが、白血病患者さんによる闘病記を綴った幾つかのブログでした。
これらのブログを読んだから、生の声に目を通したから、重いのです。
そして色んなことを知って、色んなことを考えました。
どうして僕は白血病について調べたのか?
台本を書くためのリサーチが目的でした、最初は。
でも途中で気付いたんです、何も知らないから調べてたんだってことに。
そう、僕は何も知らなかったし、今でも大して何も分かっていない。
沢山の方から応援して頂き、お客様からも温かいご感想を沢山頂いています。
とても感謝しています。
だけど同時に一部業界関係者からは、
『劇中で白血病や骨髄バンクの説明はいらない。登場人物が病気になる設定があればそれでいい』
『骨髄バンク推進の肩書きさえあれば、芝居の中身は何でも良い』
という声もあがっているのも事実です。
ただ、
4回目の公演を終えて言えることは「やっぱりこれで良い!」ってことです。
僕だけが正しい訳じゃありません、だけど間違ってもいない。
『月の静かな夜のこと』は、これで良いのだと言い切ります。
一緒に現場で汗を流し、笑ったり、頑張ったりしている皆、そして客席に足を運んで下さるお客様がいる限り、僕はこの作品を信じます。
『月の静かな夜のこと』は笑って泣ける愛おしき人情喜劇です。
同時に白血病、骨髄移植、骨髄バンクについての情報もお伝えする内容になっています。
骨髄バンク推進の一環である限り、きっちり真面目に白血病、骨髄移植、骨髄バンクについて物語を描きます。
それでいて骨髄バンクへの登録だけを推奨することは決してありません。
まずは知って頂く。それが目的で立ち上がったプロジェクトです。
だから僕らは知って頂くことに専念します。
人間は必ず成長し、変化をする生き物。
5回目の再演のチャンスがあったら、その時はもう少し肩の力を抜いて、さらに頑なに取り組みたいです。
最後になりましたが、
平成24年度大東市骨髄バンク推進事業『月の静かな夜のこと』にご来場頂きました皆様、そして全ての関係者の皆様に頃より感謝致します。
有難うございました!!