あの人へ

昨夜人と、読書の話をしていて、
「本を読むときって、偏ってしまったりしますよね。」
なんて会話から、
「昔、北杜夫にはまって・・・、文章までそうなっちゃうんだよなぁ。ラブレターが全部そういう文章になちゃって・・・。」

『ラブレター』

忘れかけていたけれど、いい言葉。
「今でも、メールとかでしてるんじゃないんですかぁ？」
「今なら、そんなまどろっこしい。メールなんて。電話か、直接会って、”好きだ！”って言うよ。」
って、そうようねぇ。ってお嫁にだすようなお嬢さんいらっしゃる方なんですけどね。
「昔はさぁ、電話だと呼び出ししてもらわなくちゃならなかったし、会いに行くって言ったてなかなかできないし、思いを直接伝える手段は、手紙しかなかったからね。」

そうなんだよねぇ。
電話も今みたいに、一人一人携帯を所持してダイレクトに相手が出る補償なんてなかったし。
会いたくても、連絡をとる手段って難しかった。
メールなんて時間を気にせず、すぐに連絡を取れるものなんて今になってあるものだし。
電報？緊急事態でしょ。
つらつらと思いを綴るわけよねぇ。一人、夜机に向かって。図書館の片隅で。喫茶店のカウンターの隅で。
何度も何度も書き直したり、インクの色を変えてみたり。
封までしても、朝になって読み直して破ってみたり。
切手を貼って、ポストに投函する時に、「あの人に思いが届きますように・・・」なんてお祈りしたりしながら。
返事がくるのを何日も何日も、ドキドキしながら待っていたり。

そんな時代もあったのね。。。

手軽に連絡が取れるようになった今、思いの伝え方が軽く短絡的になっているような気もする。
自分の想いを溜め込んで、切なくて・・なんて思いながら、相手に想いを伝えているのかなぁなんて思ってしまった。


子供の学力の低下が、今の世論で話題になる。
漢字が書けない、読めない。
でも、それも大人が悪い。
教えなくてはならない親が、漢字、文字離れしているのだから。




ずっと想い続けているあの人に・・・

すごく好きだったあの人に・・・

旦那さまに・・・

奥さまに・・・

恋人に・・・

そしてあの人に・・・



バレンタインデーも近いことですし。。。

私？ゆっくり考えて、後日。ここで。


あの人に宛てて。。。。





ラブレターを書いてみませんか？あなたも。。。