朝焼けを見るために

神様からの贈り物。一瞬の時。

あの人へ。。その5

2005-02-05 17:10:12 | ラブレター
今、何をしてますか?
同じ街に暮らしながら、決して会うことはない。
街を行き交う人の中に、あなたに似た人を見つけると目で追うそんな癖がついてしまいました。
小さなこの街で、同じ雑踏の中をきっと歩いているはずなのに、あれからあなたの姿を偶然にも見つけるこはできない。

「嫌い!」そう言った私に、あなたはただ頷くだけだったけれど。
人のいない公園の、ブランコにいつまでも二人揺れていた。

「出逢う時が遅かった。もっと早くに出逢いたかった。」
そう言ってくれたあなたの言葉に、何もかもわかった振りだけをしていた。
振りをしていることも、あなたはわかっていたのかもしれない。
まだ、大人になりきれない私を、あなたはどんなふうに見ていたのだろう。

あなたを思い出すことも、少しずつ少なくなり、ふとした記憶の片隅に綻びた糸をつまむように、あなたのことを思い出す。
何度も何度も、お互いの気持ちを封じ込めようとしながら、できないでいたあの頃の私達。
今ならばきっと、「あの頃は若かったね。」と笑って、あの店のカウンターでコーヒーを飲めるような気がする。
もしも雑踏の中ではなく、水曜のあの店であなたとの偶然があったら、コーヒーを一杯だけご馳走してください。




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会うことはないだろう、あの人へ。
青春なんて、こっぱずかしい言葉があったあの頃の、あの人へ。
思い出と思いをこめて、ラブレター。。。

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