モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

油絵百態!?

2013-07-05 11:14:00 | 小学生 絵画
今日も油絵完成報告続きますよー!今回ご紹介するのは、酒井先生の組んだベタ(熱帯魚)のいる夏らしいモチーフの作品です。泳ぎ回るベタだけでなく、金魚鉢の透明感や映り込んだストライプのゆがみなどもなかなか難しかったのではと思いますが、皆なんのその!しっかりと描き上げましたね!

Shougakuabura3
左から 優 3年  千紘 5年  理瑚 6年  

優  このタッチが何よりの魅力ではないでしょうか。絵の具を置いていく、という油絵の描き方をしっかり実践して描いていますね!透けて見える下地も美しいです。それぞれのモチーフのつながりや、モチーフの中での色の変化もよくよく観察しているのが伝わってきます。靴の画面への入れ方も良いですね!影の色味も深く、暖かくも瑞々しい空気を堪能できる作品です。

千紘 夏らしく爽やかな作品。青の色の豊富さ見所です。混色し、こんなに沢山の色味を作り出した根性に脱帽!そして画面をぎゅっと引き締める赤い靴の丁寧な描写。奥の花のつぼみも、またいいですね。暖色メインの作品も見たくなってしまいます。とても涼しげなので今年の夏はこの油絵を見て涼をとってもらいたいです!

理瑚 ベタのいる金魚鉢にぐぐっと目が惹き付けられますね。水面への映り込みなんて、素晴らしい観察力。生き物ですから描いている最中にも動いてしまったりしますが、瞬間をしっかり捉えています。水草の描き方も面白く、画面全体とマッチしていますね。背景の赤も画面を引き締めています!作者のモチーフに対する熱い視線が伝わってくる、見ていて楽しくなる作品です!

Shougakuabura4jpg
左から 結菜 3年  夏海 5年  早月 4年

結菜 面で色を捉えてそれをしっかりとしたタッチでのせていますね!靴の細かい模様などを描かないというのはけっこう勇気のいるところですし、ついついそちらばかり注力してしまいがち。そこを赤の色だけで描き上げたのが素晴らしい!ひまわりの複雑な色味に、手前の花の描写も美しくうっとりしてしまいます。この色の妙味、もっともっと見たくなります!
  
夏海 丁寧且つ、全体を包む大きな光を感じる作品です。どのモチーフに対しても作者の慈しむような感情が伝わってきます。奥のヒマワリの裏側の描き方など、茎から葉、花びらとガク、しっとりとした美しさが表現されていますね!見入ってしまいました。また背景のグラデーションも丁寧で見事!金魚鉢の水面との境目と、水草の漂う様子などからも観察眼が冴え渡っていると感じさせられますね。

早月 大人びたクールな色合いと、情熱的且つ丁寧なタッチが魅力。赤い靴の細かいタッチ、ベタの身体など、ぜひじっくりと眺めて下さい。とても気を使って繊細に描いているのが伝わってきます。手前と奥でのタッチの使い分けも決まってますね。また背景・ひまわり・靴などに、紫をとてもきれいに使っているのも見所!大胆な金魚鉢の描写もメリハリを与えて、ピリッときいてます!


いかがでしたか?こうして同じモチーフでずらりと並ぶと、それぞれの描き方、モチーフのどこに惹かれ、重視しているのかなどの違いが顕著に表れて興味深いですね。個性なんて意識せずとも自ずとあらわるもの、1枚1枚を眺めながらそれぞれの視点の美しさにワクワクしっぱなしです!庄司でした。

コメント
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